昨日、中京競馬場で行われました春の
GⅠ競走の開幕となるスプリント王決定戦
第56回高松宮記念は1番人気のサトノ
レーヴが直線で力強く抜け出し、最後は
2着馬に2馬身差をつけて勝ち、
史上2頭目の連覇を果たしました。
2着には15番人気のレッドモンレーヴ
3着には7番人気のウインカーネリアンが
入り、ラストランとなったナムラクレアは
直線で進路開かず6着に敗れましたが
最後まで一生懸命走る姿に感動しました。
悲願のGⅠ獲得はならなかったものの、
5年間の競走生活、本当にお疲れさま
でした。
今週は、阪神競馬場でGⅠ競走
節目となる第70回大阪杯が行われます。
大阪杯は1957年に5歳(現4歳)以上の
馬による重賞競走大阪盃競走として創設
されました。
その後、競走名は1964年にサンケイ
大阪杯と改称され、1989年からは
産経大阪杯となり、2017年にGⅠ競走に
昇格したことにより、名称を大阪杯に
改称しました。
思い出の馬は、真っ直ぐ走るよりも斜めに
走る方が調子は良かったと言われ、
重賞での斜行で2度の失格や数回の
処分歴がある個性派の名脇役
ニシノライデンです。
ニシノライデンの父は、昭和40年を
代表する菊花賞馬ダイコーターで
代表産駒にはキタノリキオー、ホウシュウ
ミサイル、ホウシュウリッチ、プレジデント
シチー、サクラエイリュウなど、内国産
種牡馬不遇の時代にあって、多くの
重賞勝ち馬を輩出する等、種牡馬としても
大活躍しました。
ニシノライデンは昭和59年のクラシック
組で、同期には皇帝シンボリルドルフ、
皇帝のライバルビゼンニシキ、宝塚記念を
制したスズパレードやスズマッハ、ロング
ハヤブサ、ダイゼンシルバー、ミスター
ルマン、ゴールドウェイ等の重賞勝ち馬が
います。
ニシノライデンは、旧馬齢4歳の1月の
中京でデビューし、新馬戦では4馬身差を
つけて圧勝。
その後、4戦目の条件戦と特別戦を
連勝して3勝目を挙げると、東上して
春のクラシックに出走しましたが、
皇帝シンボリルドルフの前に皐月賞6着
日本ダービーでは善戦するも5着に
終わりました。
その後、ニシノライデンは夏の北海道に
遠征して札幌記念を5着後、菊花賞を
目指し、菊花賞の前哨戦となる神戸
新聞杯に出走して2着に入ると、続く
当時の菊花賞トライアル京都新聞杯に
参戦しました。
レースは、ミスタールマンが逃げ、道中
中団を進んだ2番人気のニシノライデンは
第3コーナーで仕掛けて先行集団に取り
付き、最後の直線に入ると外から鋭く
伸びて抜け出すと、同じく抜け出した
アルファジェスとの競り合いを制して
優勝を飾り、初重賞制覇と共に菊花賞に
向けた有力候補に躍り出ました。
そして迎えた菊花賞、このレースには
三冠馬を目指すシンボリルドルフ
ダービー2着のスズマッハ、3着のフジノ
フウウンやゴールドウェイ、ロング
ハヤブサ、ミスタールマンなどが出走。
1番人気はシンボリルドルフで、ニシノ
ライデンは2番人気での出走となりました。
レースは、スタートしてロングハヤブサが
逃げ、ニシノライデンは中団から進み、
シンボリルドルフは後方からの競馬と
なりました。
向こう正面に入るとニシノライデンが
早くも4番手に上がり、第3コーナーで
シンボリルドルフも仕掛けると、ニシノ
ライデンも打倒シンボリルドルフを
目指し、勝負に出て、一気に先頭に
立って直線の勝負へ。
内をついてシンボリルドルフを負かしに
いく競馬をしたニシノライデンでしたが
直線で鋭い伸びを見せたシンボリルドルフ
に一気に交わされ、シンボリルドルフの
三冠達成の前に3着に敗れました。
そして、ニシノライデンは次に出走した
愛知杯では1番人気に応えられず、8着に
惨敗してしまいました。
年が明けて古馬になったニシノライデンは
ハンデ戦となる鳴尾記念に参戦。
1番人気はトップハンデのスズカコバンで
ニシノライデンは3番人気での出走と
なりました。
レースはシンブラウンが逃げ、ニシノ
ライデンは3番手から進み、スズカコバンは
後方からの競馬となりました。
第4コーナーではニシノライデンが
差をつめ、各馬一団となって直線の勝負へ。
シンブラウンが逃げ粘る中、外からニシノ
ライデンが鋭く伸びてシンブラウンに
並びかけ、2頭の競り合いになりましたが、
最後はニシノライデンがシンブラウンを
振り切り、2馬身差をつけて快勝。
2つ目の重賞を獲得しました。
その後、天皇賞春を目指したニシノ
ライデンは、サンケイ大阪杯で7着後
天皇賞春に挑戦しましたが、シンボリ
ルドルフの前に4着に敗れました。
夏を休養したニシノライデンは秋初戦
として朝日チャレンジカップに参戦。
このレースにはテンポイント一族の
ワカオライデン、エリザベス女王杯を制した
キョウワサンダーやマサヒコボーイ、
ナオキの仔チェリーテスコなどが出走。
ニシノライデンが1番人気に推されました。
レースはロングミラクルが逃げ、人気の
ニシノライデンは2番手から進み、
その後ろからワカオライデン、マサヒコ
ボーイ、チェリーテスコが続くという展開に
なりました。
第3コーナーでペースが速くなり、ニシノ
ライデン、ワカオライデン、チェリーテスコが
仕掛けてロングミラクルとの差をつめ、
直線の勝負へ。
逃げ込みを図るロングミラクルを内から
ワカオライデン、馬場の真ん中からニシノ
ライデン、外からチェリーテスコが追い込み
ワカオライデンが先頭に立つと、ニシノ
ライデンも追い上げるため、騎手の鞭が
入った時、その鞭に反応したニシノ
ライデンが外に大きくよれてチェリー
テスコの進路をふさぐ形となってしまい
ました。
最後はニシノライデンがワカオライデンに
競り勝って1着でゴールインしましたが、
審議のランプが点灯し、審議の結果、
直線でチェリーテスコの進路を妨害した
ということで、ニシノライデンは失格に
なってしまいました。
朝日チャレンジカップの雪辱を期すニシノ
ライデンは、次に京都大賞典に出走。
前走失格したとはいえ、1番人気に
支持されたニシノライデンは道中3番手を
進み、直線に入って大外をついて鋭く伸び
内をついて先に先頭に立ったヤマノ
シラギクを必死に追い込みましたが、
わずか及ばず2着に敗れました。
そして次にニシノライデンは、東上して
天皇賞秋に挑みましたが、距離が短すぎた
のか、12着に惨敗してしまいました。
天皇賞秋後、西に戻ったニシノライデンは
暮れの西の大一番、阪神大賞典に駒を
進めました。
このレースにはオークス馬ノアノハコブネや
後の重賞勝ち馬フリートホープ等が出走し
ニシノライデンは1番人気に推されました。
レースはいつものようにシンブラウンが
逃げ、ニシノライデンは淡々と3番手を
追走する展開となりました。
1週目の正面スタンド前でノアノハコブネが
故障を発症して競走を中止するという
アクシデントが発生する中、ニシノライデン
は終始3番手を追走するという展開に
なりました。
第4コーナーで各馬が仕掛け、6頭が
一団となって直線の勝負へ。
直線に入って内をついたニシノライデンが
先頭に立つと、メジロヘンリー、フリート
ホープが必死で追い込んで来ましたが、
最後は、ニシノライデンがメジロヘンリーの
追い込みを何とかクビ差しのいで優勝を
飾り、3つ目の重賞を獲得しました。
この勢いのまま、ニシノライデンは
再度東上して有馬記念に挑みましたが、
またしてもシンボリルドルフの前に、善戦は
したものの3着に終わりました。
年が明けて6歳になったニシノライデンは
6歳の初戦、日経新春杯に出走したものの
4着に敗れてしまい、レース後には脚部
不安を発症したことで、長期休養を余儀なく
されてしまいました
年が明けて7歳になったニシノライデンは
現役を続行し、1年2ヶ月休養後、
この年から3月開催になった阪神大賞典で
復帰しましたが、さすがに長期休養明け
での長距離戦では息が持たなかったのか
9頭中、大差での8着に大敗してしまい
ました。
続いてニシノライデンは当時の名称の
サンケイ大阪杯に参戦。
このレースには天皇賞馬クシロキング、
エリザベス女王杯を制したリワードウイング
タケノコマヨシやラッキーオカメなどの
重賞勝ち馬が出走。
圧倒的1番人気にはクシロキングが推され
ニシノライデンは3番人気での出走と
なりました。
レースはシンブラウンが逃げ、ニシノ
ライデンは3、4番手を追走し、タケノ
コマヨシは中団から、クシロキングは
中団よりやや後方からという競馬に
なりました。
向こう正面では今度はマチカネエルベが
先頭に立つと、ニシノライデンも内をついて
ジリジリと差をつめました。
第3コーナーから第4コーナーにかけて
今度はワンダープロシードがマチカネ
エルベを交わして先頭に立つと、ニシノ
ライデン、クシロキング、タケノコマヨシも
仕掛けて先頭との差を詰めて直線の
勝負へ。
マチカネエルベとワンダープロシードが
競り合う中、馬場の真ん中からニシノ
ライデンが鋭く伸びて一気に先頭に立ち
外からクシロキングも猛然と追い込んで
来ましたが、ニシノライデンが天皇賞馬
クシロキングをおさえて優勝を飾り、
4つ目の重賞を獲得しました。
しかし、この勝利がニシノライデンに
とっての最後の勝利であり、最後の重賞
制覇となりました。
続いてニシノライデンは一昨年4着に
敗れた天皇賞春に挑みました。
このレースには二冠馬ミホシンザン
天皇賞馬クシロキングやスダホーク
メジロボアールなどの重賞勝ち馬や
無冠の帝王アサヒエンペラーが出走。
1番人気はミホシンザンでニシノライデンは
2番人気での出走となりました。
レースはいつものようにシンブラウンが
逃げ、スズタカヒーローとイチヨシマサルが
続き、ニシノライデンは4番手から、
そのニシノライデンをマークするように
ミホシンザン、アサヒエンペラーが続き
クシロキングは中団よりやや後方から
最後方はスダホークという展開で
進みました。
第3コーナーでミホシンザン、スダホーク
アサヒエンペラーが仕掛けて先頭との差を
詰め、ニシノライデンも勝負に出て外から
2番手に上がり、第4コーナーでは一気に
先頭に立って直線の勝負へ。
馬場の真ん中からニシノライデンが
後続馬を突き放しにかかりましたが、
外からアサヒエンペラーが追い込み
内に切れ込みながらミホシンザンが豪脚を
繰り出して先頭に躍り出ようとする中
ニシノライデンが最後の直線で急に外側に
斜行し、外を走っていたアサヒエンペラーの
進路を妨害してしまうアクシデントが発生。
この間にミホシンザンとニシノライデンが
ほぼ同時にゴールを駆け抜けました。
しかし、審議のランプが点灯し、長い写真
判定と審議が行われ、まずは
1着ミホシンザン、ハナ差で2着ニシノ
ライデンと表示されましたが、更に長い
審議の末、ニシノライデンは善戦むなしく
失格処分となってしまいました。
続いてニシノライデンは失格処分の
ショックが癒えないまま、宝塚記念に
挑みました。
このレースにはクシロキングやニッポー
テイオーの両天皇賞馬、安田記念を制した
フレッシュボイスやスズパレード、タケノ
コマヨシ、スダホークの重賞勝ち馬が
出走するなど、豪華メンバーが顔を
揃える中、ニシノライデンが1番人気に
推されました。
レースは、いつものようにシンブラウンが
先手を逃げ、2番手にニシノライデン、
3番手にニッポーテイオーが続き、
スズパレード、クシロキング、タケノコマヨシ
は中団から、フレッシュボイスは後方から
進み、最後方はスダホークという展開で
進みました。
第4コーナー手前でニシノライデンと
ニッポーテイオーが先頭争いを演じ、
スズパレードも差を詰めて直線の勝負へ。
直線に入ってニシノライデン、ニッポー
テイオー、スズパレードの3頭の叩き合いと
なりましたが、ゴール前でスズパレードが
抜け出して勝ち、ニシノライデンは2着の
ニッポーテイオーにハナ差およばず3着に
敗れました。
その後、ニシノライデンは再び脚部不安を
発症したため、宝塚記念を最後に、現役を
引退することになりました。
引退後、1988年からニシノライデンは
生まれ故郷の西山牧場で種牡馬になり、
馬主の厚意で少ないながらもそれなりの
繁殖牝馬が集められ種付けされたものの
結局、活躍馬を出すことは出来ません
でした。
記録によりますと
1996年に種牡馬を引退したニシノ
ライデンは、1997年以降は西山牧場で
功労馬として余生を送りました。
そして、2011年12月31日に老衰による
心臓麻痺により息を引き取り、30年の
生涯に幕を下ろしました。
今週は、阪神競馬場で中距離戦線の
精鋭たちが激突する節目となる
第70回大阪杯が行われます。
ダノンデサイル、クロワデュノール
ショウヘイ、レーベンスティールに
注目しています。
今週も全人馬の無事を祈りながら
レースを観ます。









