昨日、中山競馬場で行われました皐月賞
トライアル、第75回スプリングステークスは
道中、後方からレースを進めた8番人気の
アウダーシアが最後の直線で鮮やかに
大外から差し切り重賞初挑戦で初重賞
制覇を果たしました。
2着には2番人気のアスクエジンバラ、
3着には7番人気でアクロフェイズが入り
1番人気に支持されたクレパスキュラーは
第3コーナー過ぎから昭和57年のサルノ
キングを思い出させるように抑え切れない
感じで一気に先頭に立ってしまい、最後の
直線で逃げ込みを図ったものの、最後は
馬群に沈み7着に敗れました。
今週は阪神競馬場で伝統の第73回
阪神大賞典が行われます。
阪神大賞典は1953年に4歳(現3歳)
以上の馬による重賞競走として
創設されました。
創設当初は阪神競馬場の芝2000mで
行われ、その後距離は幾度かの変遷を
経て、1974年より芝3000mで定着
しました。
創設以来、暮れの阪神開催を飾る
名物レースとして親しまれましたが、
1987年から春の阪神開催に移されて
5歳(現4歳)以上の馬による競走となり
天皇賞(春)の前哨戦として位置づけられ
ました。
思い出の馬は、オンワード一族の優等生
クリオンワードです。
クリオンワードの父はナスルーラ系種牡馬
ナスアローで代表産駒はクリオンワード
以外は見当たりません。
しかし、祖母にはオークスや目黒記念等に
優勝した名牝ミスオンワードがいます。
クリオンワードは、ハイセイコー世代の
昭和48年のクラシック組で同期には
ハイセイコーをはじめ、ダービー馬
タケホープ、天皇賞馬イチフジイサミや
カミノテシオ、ホウシュウエイト、シルバー
ランド、ディクタボーイ、ホウシュウリッチ、
トーヨーチカラ、イーストリバー等の重賞
勝ち馬がいます。
クリオンワードは、旧馬齢3歳夏の小倉で
デビューし、最初の新馬戦は2着に
敗れたものの、次の新馬戦では1番人気に
応えて快勝。
続く小倉3歳ステークスにも勝って小倉
3歳チャンピオンに輝き、オープン入りを
果たしました。
その後の2戦は1番人気に応えられずに
敗れたものの、中京3歳ステークスを
レコードで制し、西のクラシック候補として
名乗りを挙げました。
年が明けて4歳になったクリオンワードは
オープン競走を快勝して、西のクラシック
登竜門きさらぎ賞に参戦しました。
このレースには後の重賞勝ち馬で
クラシック戦線を賑わすディクタボーイも
出走、クリオンワードは1番人気に推され
ました。
レースはナイスシャダイが逃げ、クリオン
ワードは3番手を進み、ディクタボーイは
中団からという展開となりました。
第3コーナーでクリオンワードが先頭との
差を詰めて2番手に上がると、
ディクタボーイも仕掛けて3番手に上がり
クリオンワードがナイスシャダイに並び
かけて直線の勝負へ。
直線に入ってクリオンワードが一気に
先頭に立つと、外からディクタボーイが
猛然と追い込んで来て、2頭による叩き
合いになりましたが、クリオンワードが
ディクタボーイを振り切って勝ち、重賞
初制覇を果たしました。
きさらぎ賞を勝ったクリオンワードは西の
クラシック候補として打倒ハイセイコーを
目指し、ディクタボーイと共に東上して
スプリングステークスに出走。
怪物ハイセイコーに挑みましたが、
善戦するも2着に終わりました。
続いてクリオンワードは東京競馬場での
オープン競走で3着後、日本ダービーに
挑み、圧倒的1番人気に推された
ハイセイコーに継ぐ2番人気に支持され
出走しましたが、27頭中18着に大敗して
しまいました。
その後、クリオンワードは脚部不安を
発症したため、菊花賞を断念。
秋に入ってオープン競走で復帰するも
3着、6着に終わりました。
年が明けて古馬になったクリオンワードは
いずれも1番人気に支持されたオープン
競走は3着、中日新聞杯は6着に終わり
ましたが、阪神でのオープン競走で
1年ぶりに勝って6勝目を挙げると、続いて
鳴尾記念に出走すると、ストロングエイトの
僅差の3着に入るなど、復調を見せました。
そしてクリオンワードは次に春の大一番
天皇賞春に挑みました。
このレースには怪物ハイセイコーをはじめ
ダービー馬タケホープ、有馬記念を制した
ストロングエイトやメジロスイセイ、トーヨー
チカラ、古豪フィドールなどが出走。
この年の天皇賞春は怪物ハイセイコー対
タケホープというライバル対決に注目が
集まりました。
距離への疑問がありながらもハイセイコー
が1番人気に推され、クリオンワードは
4番人気での出走となりました。
レースはスタートしてストロングエイトが
ハナを奪って先頭に立ちましたが1週目の
正面スタンド前ではサチモシローが逃げ
ハイセイコーが2番手、その後ろから
ストロングエイトが続き、クリオンワードと
タケホープは中団からという競馬に
なりました。
第3コーナーの山の上でハイセイコーが
先頭に立つと、それを追ってタケホープと
ストロングエイト、クリオンワードが仕掛けて
一気にハイセイコーとの差をつめ、
直線の勝負へ。
直線に入ってストロングエイトが
ハイセイコーを交わして先頭に立つと
クリオンワードも続いて必死に追い込み
その2頭の外からはタケホープが豪脚を
繰り出してゴール前で2頭を差し切って
優勝を飾り、クリオンワードは善戦するも
3着に惜敗しました。
続いてクリオンワードは天皇賞春での
僅差の3着の勢いのまま、宝塚記念に
挑みました。
このレースには雪辱を期すハイセイコーを
はじめ、有馬記念を制し天皇賞春2着の
ストロングエイト、天皇賞馬ベルワイド
ハイセイコーキラーのトーヨーチカラ
などが出走。
天皇賞春での惨敗が原因で、はじめて
ハイセイコーは1番人気をストロング
エイトに譲り、クリオンワードは3番人気
での出走となりました。
レースはインターベルトが大逃げをうち
例によってハイセイコーは2番手から進み
その後ろからベルワイドとストロング
エイトが続き、クリオンワードは中団より
やや後方からの競馬となりました。
第3コーナーを過ぎてハイセイコーが
一気に仕掛けて先頭に立つとベルワイドと
今日はちょっと動きが重いストロングエイト
が差を詰めて直線の勝負へ。
天皇賞春の時とはうって変わって直線に
入ってハイセイコーが脚を伸ばして後続馬
を引き離し、スタンドからの大歓声を受けて
2着のクリオンワードに5馬身差をつけ、
レコードタイムで圧勝。
クリオンワードは直線で鋭く伸びて
追い込んで来たものの、2着に敗れました。
その後、クリオンワードは夏の北海道
シリーズに参戦するも、札幌記念5着、
函館記念4着と成績が振るわず、関西に
戻って出走したオープン特別も8頭中
7着に敗れるなど、成績不振に陥りました。
そして、クリオンワードは当時西の暮れの
大一番として行われていた阪神大賞典に
参戦。
このレースには、この年のクラシックを
賑わしたスリーヨークと菊花賞2着の
バンブトンオール、エリモマーチスの新鋭勢
の他、公営から鳴り物入りで中央に
移籍して来たサンチャイナやメジロスイセイ
イーストリバー、古豪ミリオンパラなど、
西の個性派の馬達が出走。
1番人気は新鋭のスリーヨークが推され
クリオンワードは最近の不振が原因で
3番人気での出走となりました。
しかし、最近の不振が嘘のように積極的に
レースを進めたクリオンワードは、直線で
鮮やかに抜け出して後続馬を引き離し
2着のタイホウヒーローに3馬身差をつけて
快勝。
9ヶ月ぶりに7勝目を挙げると共に2つ目の
重賞を獲得しました。
しかしこの勝利がクリオンワードにとっての
中央での最後の勝利になってしまいました。
年が明けて6歳になったクリオンワードは
この年の古馬路線での活躍が大いに
期待されましたが、6歳の初戦となる中日
新聞杯は、1番人気に推されたものの
7頭中の4着に敗れてしまいました。
続いてクリオンワードは、当時の名称
サンケイ大阪杯に参戦。
このレースには古馬になってから頭角を
現した小さな巨人スカイリーダや同期で
ライバルのディクタボーイ、新鋭の
バンブトンオール、中央に移籍して来た
東海の星サンチャイナなどが出走。
クリオンワードは1番人気に支持されて
出走しました。
レースは、インターベルトが逃げ、2番手に
バンブトンオールがつけ、クリオンワードは
4番手から、スカイリーダ、ディクタボーイは
後方からという展開で進みました。
第3コーナーから4コーナーにかけて
外からクリオンワードが仕掛けて先頭との
差をつめ、スカイリーダとハクサンホマレも
先頭集団にとりついて、直線の勝負へ。
内を通ってバンブトンオールが先頭に
立つと、真ん中からはクリオンワードが鋭く
追い込み、大外からはスカイリーダが
豪脚を繰り出し、ゴール前で一気に
バンブトンオールを豪快に差し切って
優勝を飾り、クリオンワードは善戦するも
またも3着に敗れました。
続いてクリオンワードは、昨年3着に敗れた
鳴尾記念に参戦しました。
このレースには花の昭和47組で中距離の
王者ナオキを筆頭にバンブトンオール
古豪ミリオンパラ、後の重賞勝ち馬
メジロジゾウなどが出走。
ここでもクリオンワードが1番人気に
推されました。
レースは、例によってインターベルトが
果敢に逃げ、2番手にハクサンホマレ、
トップハンデ59.5キロを背負ったナオキは
4番手から進み、クリオンワードと
バンブトンオールは中団からという
展開になりました。
第3コーナーで今度はハクサンホマレが
先頭に立つとクリオンワードも仕掛けて
一気に3番手に上がり、ハクサンホマレ
ランドホマレ、クリオンワードの3頭が
一団となって直線の勝負へ。
直線に入ってクリオンワードが一気に
抜け出して先頭に立つと、杉本アナも
「クリオンワード今日は強いぞ、今日は
強い」と実況し、クリオンワードの圧勝かと
思われましたが、第3コーナーから
4コーナーにかけて早めに脚を使って
しまった影響か、大外からナオキ、内から
メジロジゾウが追い込んで来て、
ゴール前でナオキが豪快に追い込んで
クリオンワードを交わして優勝を飾り、
クリオンワードは勝利を目の前にして、
またしても3着に惜敗してしまいました。
そして、このレースがクリオンワードに
とっての中央での最後のレースとなって
しまいました。
レース後に脚部不安を発症した
クリオンワードは10ヶ月の休養後、
静かに中央に別れを告げ、地方競馬
(宇都宮)に転厩しました。
記録によりますと、
地方での戦績は、8歳まで走り
17戦2勝だったそうです。
8歳で引退したクリオンワードは種牡馬に
なりましたが、内国産種牡馬不遇の時代に
あって、代表産駒を輩出することは
出来ませんでした。
記録によりますと
1984年に14歳で死亡とあるだけで
何が原因で亡くなったかの記録が無いのが
残念です。
今週は、阪神競馬場で伝統の第73回
阪神大賞典が行われます。
ダノンシーマ、レッドバンデ、
アドマイヤテラ、ファミリータイムに
注目しています。
今週も全人馬の無事を祈りながら
レースを観ます。






