本日、京都競馬場で行われました
節目となる伝統の第60回シンザン記念は
道中、中団でレースを進めた9番人気の
サンダーストラックが最後の直線で内を
ついて鋭く伸びて逃げたファニーバニーを
捕らえると、猛追して来たサウンドムーブを
クビ差しのいで重賞初制覇を飾りました。
2着には4番人気のサウンドムーブ、
3着には3番人気のアルトラムスが入り
1番人気に推されたモノポリオは、5着に
終わりました。
今週は、京都競馬場で第73回日経
新春杯が行われます。
日経新春杯は日本経済新春杯の名称で
1954年に創設され、1979年より日経
新春杯に改称されました。
東のアメリカジョッキークラブカップと
並んで春の天皇賞に向けて、今年緒戦
として西の古馬の精鋭達が参戦する
レースでもあります。
流星の貴公子テンポイントの悲劇から
はや48年の歳月が流れました。
私にとってこのレースは忘れられない、
そして決して忘れてはいけないレースだと
思っています。
あのテンポイントの悲劇以来、50年近く
たった今でも日経新春杯のレースに限って
スタート直前に必ず関西の実況アナが
「今年も全馬の無事を祈って」、最近では
全人馬の無事を祈ってと言っているように
改めてレース中に事故が起きることが
無いように、全人馬の無事を祈る象徴的な
レースとなっています。
そして、毎年、実況アナがレースの直前に
「全人馬の無事を祈って」と言うたびに
私は今でも涙が溢れてしまいます。
思い出の馬はテンポイントの悲劇が起こる
1年前の日経新春杯に優勝し、一瞬の
輝きを放ったホースメンホープです。
ホースメンホープの父は昭和を代表する
長距離系種牡馬ムーティエで代表産駒
には皐月賞、ダービーに優勝し、幻の
三冠馬と言われたタニノムーティエ
菊花賞馬ニホンピロムーテー、天皇賞馬
カミノテシオやレデースポート、ゼットアロー
フセノスズラン、ニッショウキングなどの
重賞勝ち馬がいます。
また弟にはクモハタ記念を制したニッショウ
キング、妹にはローズステークスを制した
タケノハナミがいるなど、華麗なるファミリー
でもありました。
ホースメンホープはデビューが遅かった
ため、クラシックへの出走は叶いません
でしたが、同期にはTTG時代と言われた
天馬トウショウボーイ、貴公子テンポイント
緑の刺客グリーングラスの他、ダービー馬
クライムカイザー、天皇賞馬ホクトボーイや
カシュウチカラ、ニッポーキング、ミヤジ
マレンゴ、キングラナークなどの重賞
勝ち馬がいます。
ホースメンホープは旧馬齢4歳2月の阪神
の新馬戦でデビューし、4着に敗れた後
3戦目のダートの未勝利戦で初勝利を
挙げました。
その後、脚の弱さがあったのか、休養に
入り、秋に入って阪神での条件特別戦で
3連敗を喫したものの、条件戦で2勝目を
挙げると、条件特別戦を連勝して3連勝を
飾り、素質がようやく開花して本格化し、
オープン入りを果たしました。
年が明けて古馬になったホースメンホープ
は昨年からの勢いのまま格上となる
現在の日経新春杯に挑戦しました。
このレースには後の天皇賞馬ホクトボーイ
ビクトリアカップを制したヒダロマンやメジロ
ジゾウ、パッシングベンチャ、ロードカップ
などの重賞勝ち馬が出走しました。
1番人気に支持されたのは阪神大賞典を
制したホクトボーイで3連勝中のホースメン
ホープは2番人気での出走となりました。
レースはキタノカイウンが逃げ、その後ろ
からエリモファーザーとユウホープが進み
ホースメンホープ、ヒダロマンは中団から
その直後にホクトボーイ、パッシング
ベンチャが続き、メジロジゾウは後方から
という展開で進みました。
京都の坂の下りでホクトボーイとホース
メンホープが一気に仕掛けて上がっていき
キタノカイウンに並びかけるようにして
直線の勝負へ。
直線に入ってホースメンホープが馬場の
真ん中をとおって先頭に立ち、外から
ホクトボーイとパッシングベンチャが
追い込み、直線半ばではホクトボーイと
ホースメンホープの競り合いとなりましたが
ホースメンホープが脚を伸ばしてホクト
ボーイを突き放して優勝を飾り、重賞
初制覇を果たしました。
重賞初制覇の勢いのまま、ホースメン
ホープは次に中京記念に駒を進めました。
このレースには中日新聞杯を勝って
意気上がるキングラナーク、タイホウ
ヒーロー、トウカンタケシバ、ジャンボ
キングなどの重賞勝ち馬やナオキの弟
クラウンピラードが参戦。
1番人気はキングラナークでホースメン
ホープは2番人気での出走となりました。
レースは関東馬トウカンタケシバがハナを
奪って逃げ、キングラナークとホースメン
ホープが先行し、その後ろからジャンボ
キング、サイコームサシが続き、クラウン
ピラード、タイホウヒーローは後方から
という展開で進みました。
第3コーナーで早くもホースメンホープと
キングラナークが仕掛けてトウカン
タケシバを交わして先頭争いをすると
外から一気にクラウンピラードも上がって
いき、若きビック3と言われた3頭が
一団となって直線の勝負へ。
馬場の真ん中からホースメンホープと
キングラナーク、外からクラウンピラード、
内から再びトウカンタケシバという4頭に
よる壮絶な叩き合いになりましたが、
最後はホースメンホープが競り勝って
優勝を飾り、5連勝で重賞2勝目を
挙げました。
しかし、この勝利がホースメンホープに
とっての最後の勝利となってしまいました。
次にホースメンホープはマイラーズカップに
出走するも6着に敗れ、その後休養を
余儀なくされ、12月のオープン競走で
復帰して7着後、暮れの阪神大賞典に
参戦しましたが、3着に終わりました。
年が明け6歳になったホースメンホープは
連覇を狙って、あのテンポイントの悲劇の
レースとなった日経新春杯に参戦。
2番人気に推されました。
大本命のテンポイントが第4コーナー
手前で故障を発症し、競走中止するという
大アクシデントが発生する中、ホースメン
ホープは全く精彩を欠き、6着に敗れました。
その後、脚部不安を発症したホースメン
ホープは再び長期休養に入り、1年間の
休養後、年が明けて7歳になったホース
メンホープは西の金杯で復帰するも
15着に大敗。
その後3戦するも、往年の走りは見られず
条件特別で13頭中の10着を最後に再び
競馬場に姿を現すことはありませんでした。
引退後、ホースメンホープがどのような
運命を辿ったかについての記録が
無いのが残念です。
今週は、京都競馬場で伝統の第73回
日経新春杯が行われます。
ゲルチュタール、シャイニングソード
コーチェラバレー、ファミリータイムに
注目しています。
テンポイントの悲劇から今年で48年の
歳月が流れました。
今年もテンポイントに想いを馳せながら
そして全人馬の無事を祈りながら
レースを観ます。



