本日、中京競馬場で行われました伝統の

第59回シンザン記念は3番人気の

リラエンブレムが直線で鋭く抜け出して勝ち

新馬戦からの2連勝で重賞初制覇を飾り

ました。

2着には1番人気のアルテヴェローチェ、

3着には14番人気のウォーターガーベラが

入りました。

今週は中京競馬場で第72回日経新春杯

が行われます。

日経新春杯は日本経済新春杯の名称で

1954年に創設され、1979年より日経

新春杯に改称されました。

東のアメリカジョッキークラブカップと

並んで春の天皇賞に向けて、今年緒戦

として西の古馬の精鋭達が参戦する

レースでもあります。

 

思い出の馬は、花の昭和47年組の

道悪の鬼と言われたユーモンドです。

 

流星の貴公子テンポイントの悲劇から

はや47年の歳月が流れました。

私にとってこのレースは忘れられない、

そして決して忘れてはいけないレースだと

思っています。

あのテンポイントの悲劇以来、46年以上

たった今でも日経新春杯のレースに限って

発送直前に必ず関西の実況アナが

「時が流れ、場所は違えども、今年も

全馬の無事を祈って」と言っているように

改めてレース中に事故が起きることが

無いように、全馬の無事を祈る象徴的な

レースとなっています。

毎年、実況アナがレースの直前に

「全馬の無事を祈って」と言うたびに

私は今でも涙が溢れてしまいます。

 

ユーモンドの父はファラモンドで代表

産駒には二冠馬カブラヤオーや妹で

エリザベス女王杯を勝ったミスカブラヤ、

ケイリュウシンゲキ等がおり、中央と公営で

多くの重賞勝ち馬を輩出しました。

ユーモンドは最強の世代と言われている

花の昭和47年のクラシック組で同期には

ロングエース、ランドプリンス、イシノヒカル

タイテエム、タニノチカラ、ハクホオショウ

ストロングエイト、ハマノパレード、スガノ

ホマレ等、挙げれば切りがないほど、

多くの名馬達がいます。

 

ユーモンドは旧馬齢3歳夏の函館で

デビューし、初戦の新馬戦は4着だった

ものの、2戦目の新馬戦を快勝しました。

続く北海道3歳ステークスはトモエオー

の前に4着に敗れ、その後3戦するも

勝つことは出来ませんでした。

年が明けて4歳になったユーモンドは

シンザン記念では4着だったものの、続く

条件特別と4歳ステークスを快勝して

連勝すると、その勢いのままに続く

毎日杯も制して3連勝し、初の重賞制覇を

果たしました。

その後、東上して皐月賞に挑み、実力馬が

ひしめく中でランドプリンスの4着に入る

大健闘を見せました。

そして、続くオープン競走に快勝すると、

東西の誇る精鋭達が出走した東京優駿

(ダービー)に8番人気で挑みましたが

21着に大敗してしまいました。

その後、秋競馬で3戦するも、結局、

勝つことは出来ませんでした。

 

年が明けて古馬になったユーモンドは

当時の金杯(西)に出走。

このレースには無冠の帝王と言われ

後に天皇賞を勝つタイテエムやメジロ

スイセイ、シンモエダケが参戦し、当然の

ごとくタイテエムが圧倒的な1番人気に

推され、ユーモンドは2番人気での

出走となりました。

不良馬場で行われたこのレースはシュウ

エイホープが逃げ、タイテエムは中団から

進み、ユーモンドは天才福永洋一騎手が

何かの作戦なのか最後方から進むという

展開になりました。

しかし、向こう正面から内をついて上がって

いったユーモンドは一気に2番手まで

上がり、タイテエムは道悪に苦しんで

いるのか、いつもの動きでは無いまま

直線の勝負へ。

カツヤヨイと共に内をついたユーモンド、

タイテエムは大外をつくも伸び脚は無く、

ユーモンドとカツヤヨイが直線で競り合い

を演じ、ゴール前でユーモンドがカツヤヨイ

を1/2馬身振り切って優勝を飾り、重賞

2勝目を獲得しました。

続いてユーモンドは現在の日経新春杯に

出走しました。

このレースには天皇賞馬ヤマニンウェーヴ

ハマノパレード、メジロスイセイ、

シンザンの仔シングン等が出走し、1番

人気はハマノパレードで、ユーモンドは

2番人気に推されました。

レースはユーモンドが先手をとって逃げ、

ハマノパレードは終始ユーモンドをマーク

するように先行集団に入って進み、メジロ

スイセイとヤマニンウェーヴは中団から

という展開になりました。

第4コーナーでハマノパレードが仕掛けて

一気に2番手に上がって、直線の攻防へ。

直線に入ってもユーモンドの勢いは

止まらず、逆に脚を伸ばす中、ハマノ

パレードは伸びずに直線で沈み、内から

シングンが差して来たものの、ユーモンドが

2馬身半の差をつけて圧勝。

重賞を連勝すると共に3つ目の重賞を

獲得し、天皇賞(春)の制覇に向けて

好スタートを切りました。

しかし、この勝利がユーモンドにとって

最後の勝利になろうとは、この時、誰が

予想できたでしょうか。

その後ユーモンドは燃え尽きたかのように

勝ち星から見放され、3連敗後に挑んだ

天皇賞(春)でも向こう正面で一旦先頭に

立つ場面はあったものの、9着に終わり

ました。

年が明けて6歳になったユーモンドでしたが

連敗を重ね、重賞レースでは掲示板にすら

載ることすらできず、10戦して未勝利に

終わりました。

その後、7歳になってからも現役を続けた

ユーモンドは障害に活路を見出そうと

しましたが、3戦しても勝つことは出来ず、

再び平場に戻って来たものの、9戦して

未勝利に終わり、阪神大賞典での9着を

最後に二度と競馬場に姿を現すことは

ありませんでした。

やはり4歳から5歳にかけての無理が

祟ったのでしょうか、障害まで走らされた

ユーモンドがその後、どのような運命を

辿ったかについての記録が見あたらず

不明となっているのが本当に残念です。

 

今週、今年はまた中京競馬場で第72回

日経新春杯が行われます。

バトルボーン、メイショウタバル

ホールネス、ショウナンラプンタに注目して

います。

 

テンポイントの悲劇から今年で47年の

歳月が流れました。

時が流れ、場所は変われど、今年も

テンポイントに想いを馳せながら、そして

全人馬の無事を祈りながらレースを観ます。