昨日、中京競馬場で行われました秋華賞

トライアル 第42回ローズステークスは

2番人気のクイーンズウォークが最後の

直線で豪快に差し切り、クイーンC以来の

重賞2勝目を挙げました。

2着は7番人気のチェレスタが続き、

3着には大逃げで場内を沸かした

11番人気のセキトバイーストが粘りきり

1番人気を推されたレガレイラは5着に

敗れました。

今週は、中山競馬場で節目となる伝統の

第70回オールカマーが行われます。

産経賞オールカマーは、出走馬に広く

門戸を開けたレースとして1955年に

創設されました。

1986年から1994年までは「地方競馬

招待競走」として行われていて指定交流

競走が広く行われるようになるまでは中央

競馬では数少ない地方競馬所属馬も

出走できるレースでした。

昭和期において、どこからでも何でも参加

して来いとするサンケイオールカマー競走

ということで、毎年どこからどんな馬が

参戦して来るのか、楽しみにしていました。

 

思い出の馬は、ひたすら走って頑張った

昭和の走る労働者と異名を取った

トウフクセダンです。

トウフクセダンの父は昭和を代表する

万能型種牡馬ネヴァービートで代表

産駒には皐月賞馬マーチス、オークス馬

ルピナス、天皇賞馬リキエイカン、牝馬

二冠馬インターグロリア、障害の絶対的

王者グランドマーチスをはじめ、

ダイイチオー、メジロスイセイ等、多くの

名馬達を世に送り出しました。

 

トウフクセダンはTTG時代と言われた

昭和51年のクラシック組で同期には

テンポイント、トウショウボーイ、グリーン

グラス、クライムカイザーをはじめ

天皇賞馬ホクトボーイとカシュウチカラ

華麗なる一族のニッポーキング等が

います。

 

トウフクセダンは旧馬齢3歳の札幌で

デビューし、初戦の新馬戦は2着でしたが

4戦目の未勝利戦で初勝利を挙げました。

続いて京成杯3歳ステークスに挑むも

フェアスポートの6着に敗れ、その後は

惜敗が続き、3歳時は半期だけで8戦も

走らされましたが、結局1勝するのみに

終わりました。

年が明けて4歳になったトウフクセダンは

更に過酷なローテーションで出走を

強いられることになりました。

3歳から4歳にかけて10連敗中だった

トウフクセダンは条件特別で3勝目を

挙げると、続く条件特別にも勝って連勝。

これを受けて菊花賞に向けてセントライト

記念に出走しましたが7着に敗れ、結局

クラシックへの出走は叶いませんでした。

4歳時、トウフクセダンは15戦3勝の

成績を残しました。

年が明けて古馬となったトウフクセダンは

緒戦のAJC杯は9着だったものの、続く

東京新聞杯で7番人気ながら見違える

ような走りを見せ、牝馬二冠馬の

テイタニヤやベロナスポートをやぶって

勝利し、待望の重賞初制覇を果たしました。

その後、中山記念でもヤマブキオーや

イシノアラシ、コクサイプリンスに先着し

アイフルの2着に食い込んだトウフク

セダンは天皇賞を目指して西下。

オープン競走でロングホークのアタマ差の

2着と惜敗後、天皇賞に挑戦しましたが

テンポイントの悲願の勝利の前に6着に

敗退しました。

その後もトウフクセダンは夏競馬を含めて

重賞レースへの出走を続け、善戦はする

ものの、勝つまでは至りませんでした。

毎日王冠でシービークインのレコード勝ち

の前に惜しくもハナ差の2着に敗れると

続いてオールカマーに参戦しました。

このレースには牝馬クラシック二冠馬の

テイタニヤ、アローエクスプレスの仔

アローバンガード、重の鬼と言われた古豪

ホッカイダイヤやタイホウヒーロー等が

出走しました。

1番人気はアローバンガードでトウフク

セダンは2番人気に推されました。

レースはアローバンガードが逃げ、

その後からテイタニヤとトウフクセダンが

続き、ホッカイダイヤは後方からの競馬と

なりました。

アローバンガードは快調な逃げを展開し

先頭のまま直線の攻防へ。

アローバンガードが内をついて逃げ粘る中

テイタニヤは失速して後退しましたが、

トウフクセダンが内をついて鋭く伸びて

アローバンガードを交わして先頭に立ち

追い込んで来るメグロモガミをおさえて

優勝を飾り、2つ目の重賞を獲得しました。

しかし、その後天皇賞や有馬記念に出走

しましたが敗退しました。

5歳時のトウフクセダンは17戦に出走し

重賞2勝をして2着4回という成績でした。

 

年が明けて6歳になったトウフクセダンは

金杯からスタートしたものの、14着に

大敗し、その後東京新聞杯3着、目黒記念

8着とした後、ダイヤモンドステークスに

出走しました。

5頭立ての寂しいレースとなりましたが、

トウフクセダンが最低の5番人気を覆し

カミノリュウオーやシュランダーをやぶって

優勝し、3つ目の重賞を獲得しました。

しかし、この勝利がトウフクセダンに

とっての最後の勝利となりました。

ダイヤモンドステークスの勝利での

勢いのまま、西下して3度目の天皇賞に

挑みました。

1番人気は必勝を期すグリーングラスで

トウフクセダンは16頭中7番人気での

出走となりました。

レースは1週目のホームストレッチに

入る前に2番人気に推されていた菊花賞馬

プレストウコウが鞍づれを起こすという

大アクシデントが発生して競走を中止

する中、トウフクセダンは内々で中団を

進みました。

第3コーナーで先頭に躍り出たグリーン

グラスは菊花賞を再現するかのように

直線で内に切れ込んで他馬を引き離して

先頭に立つ中、トウフクセダンも同じように

内をついて鋭く伸びてカシュウチカラと

競り合い演じ、グリーングラスの2着に

入りました。

この時がトウフクセダンにとっての最後の

見せ場だったと思います。

その後は重賞戦線に出走するも勝つことは

できず、6歳時は7戦して1勝、7歳時は

さすがに歴戦の疲れが出たのか5戦して

0勝、8歳でも現役を続け3戦しましたが

目黒記念での10着を最後に引退しました。

通算成績56戦7勝 2着10回

 

今では考えられない過酷なローテーション

で走らされたトウフクセダン、当時は

調教師や馬主にもよりますが、今みたいな

馬ファーストという考えは無く、レースに

使える時は使うということが当たり前の

時代だったと思います。

走る労働者の異名を取り、最後まで

一生懸命に走ったトウフクセダンは

昭和を代表する記憶に残る名馬の

1頭だと思います。

引退後、トウフクセダンがどのような

運命を辿ったかの記録が無いのが

本当に残念です。

 

今週は、中山競馬場で節目となる伝統の

第70回産経賞オールカマーが行われ

ます。

レーベンスティール、ステラヴェローチェ

サヴォーナ、アルビージャに注目して

います。

今週も全人馬の無事を祈りながら

レースを観ます。