先週、東京競馬場で行われました

サラブレッド7906頭の頂点を決める競馬

の祭典、第91回東京優駿(日本ダービー)

は9番人気のダノンデサイルが直線で鋭く

抜け出し、そのままジャスティンミラノを

振り切って優勝。

2着には1番人気のジャスティンミラノ、

3着には7番人気のシンエンペラーが入り

唯一の牝馬として出走し、2番人気に

推されたレガレイラは5着に終わりました。

優勝騎手インタビューで横山典弘騎手は

ダノンデサイルの皐月賞の競走除外に

ついて、「皐月賞のあの時の自分の

決断は間違っていなかったんだなと。

厩舎スタッフとそこから立ち上げて、

ああいういうことがあっても、馬は大事に

していれば応えてくれると。すごい馬に

感謝です」と述べましたが、その横山騎手

の言葉に涙が出ました。

皐月賞での出走寸前での取り消しは

本当に勇気ある決断だったと思いますし

その決断があったからこそ、ダノン

デサイルも大事に至ることは無く、まさに

横山騎手のファインプレーだったと

思います。

だからこそダノンデサイルも今回、頑張って

騎手や関係者の人達に恩返しをしたのでは

ないでしょうか。

昨年、第4コーナーでスキルヴィングに

異変を感じながら、倒れるまで馬を

走らせて死なせた某騎手とは違い、

馬ファーストの横山騎手に本当に感謝です。

今回のダービーでは、原点ともいえる馬と

人が織り成すドラマを見させて頂きました。

ダノンデサイル、横山騎手、厩舎、牧場

関係者の皆様、本当におめでとう

ございます。

今週は東京競馬場で春のマイル王決定戦、

伝統の第74回安田記念が行われます。

安田記念は明治・大正・昭和にわたって

競馬に携わり、競馬法の制定や東京優駿

(日本ダービー)の創設などに尽力し、

日本中央競馬会の初代理事長も務めた

安田伊左衛門氏の功績を称えるため、

1951年に安田賞の名称で創設され

ました。

1958年に安田伊左衛門氏が亡くなった

ため、現在の名称に改称されました。

昭和期において、短距離系競走のレース

体系がまだ整備されていなかったため、

春に行われる安田記念が唯一、日本一の

マイル王決定戦として行われていました。

その後、1984年のグレード制導入に伴い

安田記念はGⅠに格付けされ、現在

中央競馬の上半期におけるマイル王

決定戦として位置づけられています。

 

思い出の馬は、東の可愛い子ちゃん

昭和52年第27回優勝馬スカッシュ

ソロンです。

スカッシュソロンの父は昭和を代表する

万能系種牡馬パーソロンで牡馬では

三冠馬シンボリルドルフ、ダービー馬

サクラショウリ、天皇賞馬メジロアサマ

牝馬ではオークス馬カネヒムロ、タケフブキ

ナスノチグサ、トウコウエルザ、桜花賞馬

ナスノカオリ等、数多くの名馬達を世に

送り出しました。

スカッシュソロンは旧馬齢3歳秋の東京の

新馬戦でデビューし、初戦は3着に敗れた

ものの、2戦目を圧勝で初勝利を挙げ、

続く条件特別戦にも勝って2連勝を飾り

ました。

年が明けて4歳になったスカッシュソロンは

新春4歳牝馬ステークスで後に桜花賞、

オークスに優勝して牝馬クラシック二冠馬

となるテイタニヤやベロナスポートを

やぶって3連勝し、一躍関東の牝馬

クラシック候補となって桜花賞を目指し、

西下しました。

西下後、当時の桜花賞トライアル阪神4歳

牝馬特別に参戦、関西期待のヤマカツ

クインをはじめ、桜花賞を目指す関西の

有力馬達との対決となりました。

レースは直線で内をついて先頭に立った

タイシオリをスカッシュソロンが大外から

追い込んで差し切って優勝し、ついに

桜花賞の本命馬に躍り出ました。

 

当然のごとく牝馬クラシック初戦の

桜花賞でスカッシュソロンは1番人気に

推され、2番人気にテイタニヤ、3番人気

にはクインリマンドが支持されました。

レースはスタートしてテイタニヤが出遅れ

ホクザンラッキーが先行して逃げる中、

スカッシュソロンは内を通って4、5番手を

進み、テイタニヤは後方からの競馬と

なりました。

第4コーナーでキミノダービー、ベロナ

スポート、クインリマンドが仕掛け、

テイタニヤも大外から差を詰めて直線へ。

クインリマンドが内をついて先頭に立ち

ましたが、大外からテイタニヤが鋭く伸びて

一気に差し切って優勝。

スカッシュソロンは終始、内々を通って

差を詰めましたが、直線で包まれる場面も

あって7着に敗れてしまいました。

 

桜花賞後、疲れが出たため、オークスを

断念し、夏を休養したスカッシュソロンは

秋に復帰し、オープン競走で3着後、

当時の牝馬クラシック三冠目エリザベス

女王杯に参戦しましたが、ディアマンテの

5着に敗れ、牝馬クラシックを制することは

出来ませんでした。

年が明けて古馬になったスカッシュソロンは

牡馬と混合となる金杯や東京新聞杯等の

重賞レースに参戦しましたが、やはり

牡馬の壁は厚く、なかなか勝つことは

出来ませんでした。

その後、福島に遠征し、福島大賞典で

3着の後、春のマイル王決定戦、

安田記念に挑みました。

このレースには前年のエリザベス女王杯

優勝馬ディアマンテやフェアスポート、

トウフクセダン、セーヌスポート、トウカン

タケシバ、カミノリュウオー等、個性溢れる

顔ぶれが揃いました。

1番人気はフェアスポート、スカッシュ

ソロンは2番人気に推されました。

レースはスタートして、セーヌスポートが

持ち前のスピードを活かして逃げ、フェア

スポートは3,4番手、その後ろから

トウカンタケシバ続き、スカッシュソロンと

ディアマンテは中団から進み、トウフク

セダンとカミノリュウオーは後方からという

レース展開になりました。

第3コーナーでセーヌスポートが2番手

以下を更に引き離して逃げ、セーヌ

スポートが先頭のままで直線の勝負へ。

逃げ込みを図るセーヌスポートを

直線半ばで外から鋭い脚で差して来た

スカッシュソロンがセーヌスポートを一気に

交わして先頭に立ち、追い上げて来た

メイジガルボに3馬身半差をつけて圧勝、

2つ目の重賞制覇を果たしました。

しかし、今後のマイル路線での活躍が

期待されたスカッシュソロンでしたが、

この安田記念が最後のレースとなって

しまいました。

引退し、ふるさと北海道で繁殖にあがった

スカッシュソロンは15頭の産駒を輩出し

1994年に生まれた産駒が最後の

産駒となってしまいましたが、重賞を

勝つほどの代表産駒を輩出することは

出来ませんでした。

そして、繁殖を引退したスカッシュソロンが

その後、いつ、どのようにして亡くなった

のかという記録が無いのが本当に残念

です。

 

今週は東京競馬場で春のマイル王決定戦

第74回安田記念が行われます。

ナミュール、ソウルラッシュ、セリフォス、

パラレルヴィジョンに注目しています。

今週も全人馬の無事を祈りながら

レースを観ます。