先週、中山競馬場で行われましたクラ

シックの登竜門、第61回弥生賞ディープ

インパクト記念はミルコ・デムーロ騎手騎乗

の6番人気の伏兵コスモキュランダが

後方待機から向こう正面から第3コーナー

で一気に仕掛けて先頭に並びかけ、直線

に入ってからも、いい脚を長く使って押し

切って優勝し、重賞初制覇を飾りました。

2着には3番人気シンエンペラー、3着には

9番人気のシリウスコルトが入り、1番

人気のトロヴァトーレは6着、2番人気の

ダノンエアズロックは7着に敗れました。

人気馬が敗れる中、今年のクラシック戦線

は混戦模様が予想される結果となりました。

 

今週は、阪神競馬場で第58回フィリーズ

レビューが行われます。

フィリーズレビュー1967年に創設

された4歳(現3歳)牝馬による重賞競走で

阪神4歳牝馬特別(桜花賞トライアル)

というレース名でしたが、1983年には

報知杯4歳牝馬特別と改称され、

2001年からは現名称のフィリーズ

レビューとなりました。

 

思い出のレースは牝馬最強世代の中で

幻の桜花賞馬ダイワテスコが勝った

昭和52年第11回阪神4歳牝馬特別

(現フィリーズレビュー)です。

ダイワテスコの父はキタノカチドキや

トウショウボーイをはじめとする数多くの

代表産駒を残した昭和を代表する

大種牡馬テスコボーイです。

ダイワテスコは牝馬最強世代とも言われる

昭和52年の牝馬クラシック組で同期には

関西3強と言われた牝馬二冠馬インター

グロリア、オークス馬リニアクイン、アイノ

クレスピンの他、マサキビゼン、フジビゼン

セーヌスポート、メイワキミコ、メイワロック

スリーファイヤー等、多くの名牝がいます。

 

名門尾形厩舎に入厩したダイワテスコは

旧馬齢3歳夏の札幌でデビューし、新馬戦

2戦はダートが合わなかったのかいずれも

3着に敗れましたが、4戦目の未勝利戦で

初勝利を挙げました。

年が明けて4歳になったダイワテスコは

新春4歳牝馬ステークスでメイワロックや

セーヌスポートをやぶって優勝し、続く

オープン競走でも牡馬のアローバンガード

をやぶって3連勝を飾り、堂々と関東の

牝馬クラシック候補に名乗りを挙げました。

 

桜花賞の最有力候補としてダイワテスコは

西下し、当時の桜花賞トライアルだった

阪神4歳牝馬特別に参戦しました。

このレースには、西のファインニッセイや

ケイシルバー等が出走しましたが、

この時点では後に関西最強トリオと

言われたインターグロリアやリニアクイン

アイノクレスピンも、まだ条件特別に優勝し

台頭してきた牝馬に過ぎませんでした。

 

レースは悲劇の快速馬キシュウローレルの

妹メイショウローレルが姉を彷彿させる

スピードあふれる逃げを展開し、ダイワ

テスコは2番手を追走、その後ろから

ケイシルバーが続き、ファインニッセイは

中団よりやや後ろからという競馬になり

ました。

ファインニッセイが第3コーナーで一気に

仕掛けて先頭集団に追いつく中、

スピードが落ちることなくメイショウローレル

が先頭で直線へ。

逃げ込みを図るメイショウローレルを

直線の真ん中からダイワテスコ、外から

ケイシルバーとファインニッセイが追い

込みを図る中、鋭く伸びたダイワテスコが

ゴール手前でメイショウローレルを計った

かのように差し切って優勝。

4連勝で重賞初制覇を果たしました。

このダイワテスコの強烈な勝ち方により

本番の桜花賞では圧倒的な1番人気が

予想されたため、ダイワテスコは当時

存在した単枠シード馬となりました。

しかし、枠順抽選で引いた枠は不運にも

阪神の1600mでは不利といわれている

8枠21番になってしまいました。

更に不運は重なり、大本命と見られていた

ダイワテスコは桜花賞の当日に右前

深管骨瘤のため出走を取り消すことに

なってしまいました。

タラレバになってしまいますが、もしダイワ

テスコが出走していたならと思うと残念で

なりません。

 

今週は、阪神競馬場で桜花賞トライアル

第61回フィリーズレビューが行われます。

先週の弥生賞同様、まだ各馬が成長

途上であり、抜きん出た馬がいないため、

非常に難しいレースですが、

コラソンビート、ドナベティ、バウンシー

ステップ、シカゴスティングに注目しています。

今週も全馬の無事を祈りながらレースを

観ます。