先週、阪神競馬場で行われました2歳女王

決定戦第75回阪神ジュベナイルフィリーズ

は道中、中団でレースを進めた3番人気の

アスコリピチェーノが、直線で力強く抜け

出し、追い込んで来たステレンボッシュと

コラソンビートをおさえ新潟2歳ステークス

に続いて重賞連勝と共に無傷の3連勝で

今年の2歳女王に輝きました。

2着には5番人気ステレンボッシュ、

3着には2番人気コラソンビートが入り、

1番人気のサフィラは4着に敗れました。

今週は、またまた阪神競馬場で第75回

朝日杯フューチュリティステークス

行われます。

1949年関東地区3歳(現2歳)馬のチャン

ピオン決定戦として朝日杯3歳ステークス

が創設されました。

2001年から名称を朝日フューチュリティ

ステークスと変更し、2013年までは中山

競馬場で行われていましたが、2014年

からは舞台を阪神競馬場に移して

行われています。

昭和期に暮れの中山競馬場での朝日杯

3歳ステークスとして見て来た私としては

2週連続で牡馬牝馬の2歳馬チャンピオン

決定戦が大人の事情とはいえ、関西地区

で行われることやその代わりとして

昭和59年に関西で行われるGⅢ競走

として新設され、平成29年よりGⅠ競走

となって現在は中山で行われている

ホープフルステークスもある等、未だに

違和感があるレース体系です。

 

私の思い出のレースはボールドシンボリが

勝った旧名称の第27回朝日杯3歳

ステークスです。

ボールドシンボリは歴史的名馬スピード

シンボリや三冠馬シンボリルドルフ、

有馬記念と天皇賞を二連覇したシンボリ

クリスエス、ダービー馬シリウスシンボリ等

数多くの名馬を輩出したシンボリ牧場の

生産馬で、同期にはTTG時代と言われた

天馬トウショウボーイ、貴公子テンポイント

菊花賞、天皇賞、有馬記念を制した

グリーングラス、ダービー馬クライム

カイザー、元祖外車スピリットスワプス等が

います。

ボールドシンボリは旧馬齢3歳秋の中山で

デビューし、新馬戦を圧勝すると続く特別

競走と3歳オープン競走をレコードタイムで

圧勝する等、非凡なスピードを披露し、

一躍関東のクラシック候補に躍り出ました。

そして迎えた関東3歳チャンピオン決定戦

当時の朝日杯3歳ステークスに駒を進め

ました。

このレースには歴史的名馬スワップスの仔

で新馬戦から府中3歳ステークスまで

圧倒的な強さで4連勝して外国産馬の

強さを見せつけ、日本の馬産地を震え

上がらせた元祖外車スピリットスワプス、

後のダービー馬クライムカイザー、

デビューから3連勝して主役を狙うフェア

スポート、函館3歳ステークスの覇者

イナリニウドー等、3歳ナンバーワン

決定戦に相応しい精鋭達が顔を揃え

ました。

圧倒的1番人気はスピリットスワプス

2番人気にはフェアスポートが推され、

3連勝中だったボールドシンボリは6番

人気と低評価でした。

レースは不良馬場の中、スタートすると

予想どおりスピリットスワプスが飛び出し

先頭に立って逃げようとするところ、

好スタートを切ったボールドシンボリが

果敢にスピリットスワプスに競りかけ、

2頭による先頭争いが行われました。

この2頭の後ろからはフェアスポートが

続き、クライムカイザーは中団からという

レース展開となりました。

第3コーナーでフェアスポートとクライム

カイザーが仕掛けて2頭との差をつめる中

ボールドシンボリとスピリットスワプスが

競り合ったまま直線の勝負へ。

スピリットスワプスが内をついて先頭に

立ちましたが、外をついたボールド

シンボリがスピリットスワプスを交わして

半馬身抜け出して優勝。

無敗のまま関東の3歳チャンピオンに輝き

ました。

しかし、朝日杯と同日に行われた阪神3歳

ステークスでのテンポイントの勝ち方が

あまりにも衝撃的だったため、最優秀

3歳牡馬のタイトルはテンポイントに

譲ることになってしまいました。

その後、4歳になって弥生賞を2着として

春のクラシック戦での活躍が期待され

ましたが、4歳の1月に彗星のごとく関東に

現れ、後に天馬と呼ばれたトウショウ

ボーイの登場でクラシック戦線の様相は

一気に変わっていきました。

ボールドシンボリも関東3歳チャンピオンの

意地を見せるべく、春のクラシック戦線に

参戦し、皐月賞は4着と健闘しましたが、

日本ダービーは18着に終わりました。

今週は阪神競馬場で伝統の第75回

朝日杯フューチュリティステークスが

行われます。

ダノンマッキンリー、ジャンタルマンタル

セットアップ、オ―サムストロークに

注目しています。

今週も全馬の無事を祈りながらレースを

観ます。