先週、京都競馬場で行われました第58回
京都大賞典は5番人気のプラダリア直線で
抜け出し接戦を制して優勝。
青葉賞以来となる重賞2勝目を挙げました。
2着には3番人気のボッケリーニが入り、
1番人気のディープボンドは直線で追い
込んで来たものの3着に敗れました。
また、2番人気のブローザホーンは直線で
心房細動の発症により競走を中止しました。
大事に至らないことを祈っています。
史上初の無敗3冠牝馬デアリングタクトの
引退が発表されました。
4歳時に脚を痛めた後も1年後にレースに
復帰する等、多くのファンに夢と感動を
与えてくれました。
第2の馬生を幸せに過ごしてくれることを
心から祈っています。
本当にお疲れさまでした。
そして多くの感動をありがとうございました。
デアリングタクト 最後の雄姿
今週は、3年ぶりに京都競馬場で牝馬
クラシック三冠目第28回秋華賞が
行われます。
秋華賞は昭和期、4歳(現3歳)牝馬
クラシック路線の三冠目という位置づけで
1970年にビクトリアカップが創設され
ました。
その後1975年にエリザベス女王の来日
を記念して1976年にエリザベス女王杯が
創設されと距離や競走条件はビクトリア
カップを踏襲したものの、エリザベス女王
への敬意を表するため、ビクトリアカップ
からの引き続きではなく第1回エリザベス
女王杯として行われ、1995年まで牝馬
クラシック三冠目という位置づけで4歳
牝馬限定競走として行われていました。
その後、1996年に牝馬競走体系の
見直しに伴い、エリザベス女王杯は競走
条件が4歳牝馬限定から4歳以上牝馬に
変更され行われることになりました。
このエリザベス女王杯の位置づけの
変更により、エリザベス女王杯に代わる
4歳牝馬クラシックの三冠目として新たに
秋華賞が新設され、現在に至っています。
思い出の馬は牝馬クラシック二冠を制し、
私も大ファンだった名牝ニットウチドリ
です。
ニットウチドリは昭和48年のクラシック組で
同期にはオークス馬ナスノチグサや快速馬
キシュウローレル、レデースポート、
ケイリュウシンゲキ、ケイスパーコ等が
います。
ニットウチドリは旧馬齢3歳秋の中山の
新馬戦でデビューしましたが、後の重賞
勝ち馬サンポウやホワイトフォンテンに
敗れ、新馬2戦とも勝つことは出来ません
でした。
しかし、その後未勝利戦、特別戦を連勝し
クラシックに名乗りをあげました。
年が明けて4歳の緒戦となる新春牝馬
ステークスに勝ち、続くクイーンカップは
3着に敗れたものの、桜花賞を目指して
西下しました。
この年、西には快速馬キシュウローレルが
向かうところ敵なしの圧倒的な強さで
デビュー以来5連勝を飾り、当時桜花賞は
キシュウローレルで決まりとまで言われて
いました。
キシュウローレルのあまりの速さと強さに
桜花賞を断念する馬もいました。
そして当時の桜花賞トライアル阪神4歳
牝馬特別で関東のニットウチドリは関西の
快速娘キシュウローレルと初対戦すること
になりました。
レースは第4コーナーで先頭に立った
キシュウローレルを直線でニットウチドリが
並びかけ、2頭による一騎打ちとなり
ましたが、ニットウチドリがこの競り合いを
制してレコードタイムで優勝。
圧倒的な人気を集めたキシュウローレルは
初の敗戦を喫してしまいました。
そして迎えた本番の桜花賞、キシュウ
ローレルを負かして成長著しいニットウ
チドリが1番人気となり、キシュウローレル
は2番人気となりました。
レースは好スタートを切ったニットウチドリを
外枠からの発走となってしまったキシュウ
ローレルが外から追い上げ、ニットウチドリ
をかわして先頭に立って、2頭による激しい
レース展開となりました。
この2頭のスピードに他馬はついて行けず
ニットウチドリとキシュウローレルのマッチ
レースとなりました。
第4コーナーでニットウチドリが追い上げて
2頭が並んで直線へ。
直線に入ってニットウチドリが一気に抜け
出して先頭に立つと、キシュウローレルは
粘り切れず、ニットウチドリがキシュウ
ローレルに3馬身差をつけて圧勝、第33代
桜の女王に輝きました。
桜花賞を制したニットウチドリは東京に戻り
クラシック二冠目オークスを目指し、
トラアイル競走に出走しましたが、レデース
ポートとナスノチグサに続く3着に敗れて
しまいました。
その結果、クラシック二冠目の優駿牝馬
(オークス)ではトライアルレースを勝った
レデースポートが1番人気、ナスノチグサが
2番人気となりニットウチドリは距離の適性
への疑問もあったのか3番人気での出走と
なりました。
レースは向こう正面過ぎで早くも先頭に
立ったニットウチドリが直線でも逃げ粘り、
レデースポートはねじ伏せたものの
直線半ばでナスノチグサに交わされ
惜しくも2着に敗れてしまいました。
秋になってニットウチドリ、ナスノチグサ、
レデースポートの関東の3強は無事に夏を
越して、当時の牝馬クラシック三冠目の
ビクトリアカップを目指して西下しました。
3頭ともビクトリアカップの前哨戦ともいえる
古馬との混合レース京都牝馬特別に出走。
春から頭角を現してきたレデースポートが
優勝し、不良馬場が影響したのかニットウ
チドリは8着、ナスノチグサは12着に敗退
しました。
そして迎えた牝馬クラシック三冠目
ビクトリアカップ、レデースポートが1番人気
に推され、ナスノチグサが2番人気となり
ニットウチドリは前走の大敗が影響した
のか、3番人気となりました。
レースは西の快速馬ケイリュウシンゲキと
ニットウチドリとの先行争いで始まり、
ケイリュウシンゲキが先手を取ると、
そのまま大逃げをうち、離された2番手で
ニットウチドリが続き、3番手以降は縦長の
全馬バラバラの展開となり、ナスノチグサと
レデースポートは3番手集団の中でニットウ
チドリをマークするような形でレースが進み
ました。
第3コーナーでニットウチドリが仕掛けると
一気に後続馬も差を詰めて直線の勝負へ。
最終コーナーでニットウチドリが逃げる
ケイリュウシンゲキを捕らえると、一気に
差を広げて先頭に立ち、何とか追い上げて
来たナスノチグサに2馬身半差をつけて
圧勝し、牝馬クラシック二冠制覇を果たし
ました。
その後ニットウチドリは唯一牝馬として
怪物ハイセイコーや天皇賞優勝馬のタニノ
チカラ、ベルワイド、ヤマニンウェーブ等
超一流馬が顔を揃えたグランプリレース
有馬記念に参戦。
レースはニットウチドリがハナを奪って
スローペース逃げ、人気薄のニットウチドリ
を軽視した後続の人気馬達はそれぞれで
牽制し合い、ニットウチドリが単独先頭の
まま直線へ。
後方からはストロングエイトだけが先に
仕掛けて追い上げて来ましたが、
ハイセイコーやタニノチカラは仕掛けが
遅れたため、追い上げきれず、逃げ粘る
ニットウチドリとストロングエイトが並んで
ゴールを通過しました。
写真判定の結果、クビ差でストロングエイト
が優勝し、ニットウチドリは惜しくも2着と
なりました。
条件馬だったストロングエイトと牝馬の
ニットウチドリという人気薄馬同士の決着と
なったため、有馬記念史上初めてとなる
万馬券となりました。
この年の活躍が評価されニットウチドリは
優駿賞最優秀4歳牝馬に選出されました。
年が明けて5歳古馬となったニットウチドリ
は更なる活躍が期待されましたが、まるで
4歳までで全てを燃焼しきってしまったかの
ように、かつてのスピードや迫力は影を
潜め、7戦するも勝つことはおろか、着順
表示板に載ることさえ出来ませんでした。
後に分かったことは、5歳時、歴戦の疲れで
ニットウチドリの体はボロボロになって
いたとのことです。
牝馬東京タイムズ杯を最後に引退し
繁殖牝馬となったニットウチドリは11頭の
産駒を輩出し、シンザンとの仔となる
エスパルが6勝を挙げるなど活躍を
しましたが、重賞を勝つような代表産駒
には恵まれませんでした。
記録によりますと1990年5月1日に
ニットウチドリは11頭目の仔を無事に
出産した後、体調がおかしくなり、獣医に
よる診断の結果、産後の肥立ちが悪く、
子宮破裂を起こしていて、既に手の施し
ようがない状態となってしまいました。
そして1990年5月6日、ニットウチドリは
競走馬として母として全てのエネルギーを
燃焼させたかのように21歳で永遠の
眠りにつきました。
今週は、いよいよ3年ぶりに京都競馬場で
牝馬クラシック三冠目、第28回秋華賞が
行われます。
二冠馬リバティアイランド、素質が開花した
モリアーナ、堅実なハーパー、巻き返しを
図るラヴェルに注目しています。
今週も全馬の無事を祈りながらレースを
観ます。






