先週、新潟競馬場で行われました第43回

新潟2歳ステークスは1番人気のアスコリ

ピチェーノが直線で抜け出し優勝。

2連勝で重賞初制覇を果たしました。

2着には10番人気のショウナンマヌエラ

3着には4番人気のクリーンエアが入り

ました。

 

夏競馬もいよいよ最終週となり、今週は

新潟競馬場でフィナーレを飾る新潟記念が

行われます。

1965年に4歳(現3歳)以上の競走馬

によるハンデキャップの重賞競走として

創設され、新潟競馬場で行われる重賞

競走では最も歴史が古いレースであり

現在は秋の中長距離戦線へ向けた

前哨戦としても位置付けられています。

 

思い出のレースは天皇賞秋で歴史に残る

大逃げで名を残したパッシングゴールが

勝った昭和47年第8回新潟記念です。

 

パッシングゴールは私が競馬をはじめて

見た昭和44年のクラシック組で同期には

アカネテンリュウ、メジロアサマ、ミノル

ダイシンボルガード、ワイルドモア、

リキエイカン等がいます。

 

パッシングゴールの父ヴィミーは昭和期

における渋いステイヤー種牡馬で代表

産駒にはパッシングゴールの他、

宝塚記念を勝ったショウフウミドリや

スピーデーワンダーやハクバタロー等が

います。

パッシングゴールは旧馬齢3歳夏の中京で

デビューし、4戦目の未勝利戦で初勝利を

挙げました。

しかし、その後は鳴かず飛ばずの状況が

続き、4歳時は17戦1勝、5歳時は15戦

2勝と低迷しました。

そして8ヶ月の休養が功を奏したのか

6歳になってようやく遅咲きの血が開花し

始めたのか、条件特別を含めて3連勝を

飾り、この年は6戦4勝、2着1回と好成績

を挙げ、その勢いで札幌記念に挑戦し、

メジロムサシやフィドールに先着する等

5着に健闘しました。

7歳になったパッシングゴールは徐々に

オープン馬としての頭角を現し、夏の函館や

札幌のオープン系競走で善戦し、そして

夏の新潟でついに本格化しました。

格上挑戦の新潟記念に出走すると7頭中

6番人気ながら桜花賞馬ナスノカオリや

古豪スイジンをやぶって優勝。

54戦目で重賞初勝利を挙げました。

続く新潟日報賞ではナスノカオリの3着に

やぶれたものの、続く関屋記念では5番

人気ながら、再びナスノカオリをやぶって

優勝を飾り、重賞2勝目を挙げました。

そして、パッシングゴールは勢いのまま

秋の大一番天皇賞秋に参戦しました。

このレースには八大競走優勝馬は出走

しなかったものの、ハリウッドターフクラブ

賞をレコード勝ちしたキームスヴィミーや

京都記念を勝って意気上がるヤマニン

ウェーヴ、目黒記念を勝って好調な

カツタイコウやオンワードガイ、コーヨー、

ゼンマツ、タマホープ、トウショウピット、

古豪コンチネンタル等、まさに個性溢れる

重賞勝ち馬が出走し、キームスヴィミーが

1番人気となり、パッシングゴールは8番

人気となりました。

レースはスタート直後にオウジャが落馬

という波乱の幕開けで始まり、予想どおり

パッシングゴールの軽快に逃げ、1週目で

レースが終わるかのようにゴール板前では

2番手に20馬身の差をつけ、更に向正面

に入ると40馬身の差をつけるという前代

未聞の大逃げを展開し、スタンドは騒然と

なりました。

誰が見てもパッシングゴールは、最後は

失速し、馬群に沈むだろうと思われ、

2番手集団以降に注目が集まりました。

先行集団にはカツタイコウ、キクノハッピー

人気のキームスヴィミー、オンワードガイ、

コーヨー、タマホープがいて競り合いを演じ

コンチネンタルは中団、ヤマニンウェーヴ、

ゼンマツは後方からという展開でレースが

進みました。

向こう正面でヤマニンウェーヴが仕掛けて

上がっていく中、パッシングゴールは、まだ

大きな差をつけながら逃げて直線へ。

直線に入って必死に逃げ粘るパッシング

ゴールをカツタイコウがとらえ、交わして

先頭に立ち、さすがのパッシングゴールも

ここまでかという状況の中、外から

ヤマニンウェーヴが鋭く伸びて、

カツタイコウを差して先頭に立ち、

キームスヴィミーも追い込んできましたが

勢いは無くヤマニンウェーヴとカツタイコウ

で決まりかと思った瞬間、内から何と

不死鳥のごとく再び蘇ったパッシング

ゴールが奇跡の二の足を使って差し返し、

ヤマニンウェーヴとの競り合いを演じ

ましたが、惜しくもクビ差届かず、2着に

敗れました。

この天皇賞秋で見せたパッシングゴールの

大逃げとゴール前で見せた奇跡の二の足

は競馬史上に残る名勝負として今でも語り

継がれています。

しかし、この天皇賞でのキクノハッピーと

コンチネンタルの競走中止による安楽死や

オウジャの落馬など、悲惨な天皇賞と

なってしまったことは、とても残念でした。

その後、パッシングゴールは8歳でも現役を

続け、3戦して善戦するも、勝つことは

できず、引退しました。

引退後、パッシングゴールがどのような

余生を送り、いつどのように亡くなったかの

記録は見つかりませんでした。

パッシングゴールは記録ではなく、記憶に

残る名馬として、その名を残しています。

 

今週は新潟競馬場で夏競馬のフィナーレを

飾る第59回新潟記念が行われます。

良血サリエラ、実力馬プラダリア、ダービー

5着のノッキングポイント、バラジに注目

しています。

今週も全馬の無事を祈りながらレースを

観ます。