先週、福島競馬場で行われました夏競馬の

訪れを告げるサマーシリーズ第1戦、

第59回七夕賞は2番人気のセイウン

ハーデスが直線で抜け出して優勝、重賞

初制覇を飾りました。

2着には9番人気のククナ、3着には13番

人気のホウオウエミーズが入り、1番人気

に推されたバトルボーンは、今回は逃げ

粘ったものの、直線で差され、4着に敗れ

ました。

 

今週は、函館競馬場で第59回函館記念が

行われます。

函館記念は現行の函館記念が創設される

以前、1951年から1964年まで函館記念

という現在でいうオープン特別競走という

名称で競走が施行されていました。

その後1965年に4歳(現3歳)以上の

競走馬によるハンデキャップの重賞競走

として創設されました。

函館競馬場で行われる重賞競走では

最も歴史が長く、昭和期における歴代

優勝馬には名立たる名馬達が名を連ねて

います。

 

思い出の馬は、函館と相性が良かった

超良血馬ウインザーノットです。

ウインザーノットは名門の高松厩舎に

所属し、父は昭和を代表する万能型

名種牡馬パーソロンで、母は凱旋門賞や

ヴェルメイユ賞を制した名牝サンサン

という超良血馬でした。

 

ウインザーノットの同期には、三冠馬の

ミスターシービーの他、カツラギエース

ニホンピロウイナー、リードホーユー等が

いますが、ウインザーノットは旧馬齢4歳の

春にデビュー後、新馬戦や未勝利戦を4戦

して1つも勝てなかったため、超良血馬で

ありながら、クラシックに出走することは

ありませんでした。

ウインザーノットは期待を集め、旧馬齢

4歳の1月にデビューするものの勝てず

未勝利馬ながら11月の400万下に

挑戦して、ようやく初勝利を挙げることが

できました。

 

年が明けて、古馬になると超良血の血が

騒いだのか、ここから快進撃が始まり

条件戦を3連勝して年を跨いで4連勝を

飾り、この勢いのまま、まだ準オープン馬

ながら、重賞の函館記念に挑みました。

このレースには重賞3連勝を飾った名牝

ロンググレイスやヤマノシラギク、トウショウ

ペガサス等が参戦、上り馬ウインザーノット

はロンググレイスに次いで2番人気に

推されました。

レースは直線で軽量ハンデを生かした

ウインザーノットが抜け出し、必死に

追い込んできたヤマノシラギクとローラー

キングの追撃をおさえて優勝。

初の重賞制覇を果たすと共に、この函館で

ようやく超良血が開花した瞬間でも

ありました。

その後、この年(1984年)から2000mに

距離が短縮された天皇賞秋を目指して

いましたが、骨折が判明し、長期の休養を

余儀なくされてしまいました。

 

年が明け6歳になったウインザーノットは

宝塚記念で復帰すると休み明けにも

関わらずスズカコバンの3着と健闘、続く

当時の高松宮杯でも3着と善戦しました。

その後、再び函館に遠征し、連覇を目指し

函館記念に出走しました。

ウインザーノットはトップハンデ58.5キロ

での出走となりましたが、トップハンデや

不良馬場をものともせず、オークス馬

トウカイローマンやリキサンパワー等を

やぶって連覇を果たしました。

 

東京に戻り、毎日王冠を2着後、昨年は

故障で出走できなかった天皇賞秋に挑み

ました。

この天皇賞には史上最強馬とも言われて

いるシンボリルドルフをはじめ、マイル王

ニホンピロウイナーやスズマッハ、スズ

パレード等の強豪馬が出走しました

シンボリルドルフに次いで2番人気に

推されたウインザーノットは、直線半ばで

シンボリルドルフに並びかけ、一瞬勝つ

かと思わせるほどの見せ場がありましたが

ギャロップダイナの強襲にあい、惜しくも

3着に敗れてしまいました。

次に参戦したジャパンカップでは全くの

精彩を欠いて15着に敗れると脚部不安を

発症し、再び休養に入りました。

 

年が明けて7歳になったウインザーノットは

現役を続行、相性の良い函館でオープン

特別の巴賞で復帰すると、見事にレコード

タイムで優勝、健在ぶりを示しました。

そして3連覇のかかった函館記念に出走。

しかし、今回は60.5キロという過酷な

ハンデを背負っての出走となりました。

後の天皇賞馬ニッポーテイオーが逃げる中

ウインザーノットも中団からレースを進め

ましたが、直線に入ってもニッポーテイオー

のスピードは衰えず、レコードタイムで優勝。

やはり60.5キロのハンデが影響したのか

ウインザーノットも直線で必死に追い込む

ものの、4着に終わりました。

秋に入って東京での毎日王冠で4着後

再び秋の天皇賞に挑みました。

このレースには二冠馬ミホシンザンの他

充実著しいサクラユタカオー、前年の覇者

ギャロップダイナ、スダホーク、スズカ

コバン等の名馬達が顔を揃えました。

スタートしてウインザーノットは一気に

先頭を奪って果敢に逃げ、直線に入って

からも粘りに粘りましたが、直線半ばで

鋭く伸びてきたサクラユタカオーのレコード

タイムでの勝利の前に惜しくも2着となり

このレースがウインザーノットにとっての

最後のレースとなりました。

ウインザーノットは引退後、生まれ故郷の

今は無き明和牧場で種牡馬となりました。

内国産種牡馬不遇の時代でありましたが

代表産駒となったセントライト記念を制した

ウインドフィールズの他、多くの勝ち馬を

輩出する等、内国産種牡馬として、

よく頑張ってくれました。

記録によりますと

1998年8月20日付で用途変更となって

種牡馬を引退し、その後は功労馬として

明和牧場で静かに余生を送っていましたが

2009年11月19日、心不全のため、

29歳の生涯に幕を下ろし、天国へと

旅立っていきました。

 

今週は函館競馬場で第59回函館記念が

行われます。

巴賞の1、2着馬のアラタ、ドーブネ、

上り馬ブローザホーン、ローシャムパーク

に注目しています。

今週も全馬の無事を祈りながら、レースを

観ます。