先週、東京競馬場で行われました第28回
ユニコーンステークスは1番人気の
ペリエールが好位から直線で抜け出し、
国内外3度目の重賞挑戦で初タイトルを
獲得しました。
2着には7番人気のサンライズジーク、
3着には2番人気のブライアンセンスが
入りました。
今週は、阪神競馬場で春のGⅠ戦線を
締めくくる第63回宝塚記念が行われます。
宝塚記念は有馬記念と同様にファン投票
で出走馬を決め、上半期の締めくくりを飾る
競走として関西地区の競馬を華やかに
盛り上げようとの趣旨で企画され、阪神
競馬場の新スタンドが落成した翌春の
昭和35年(1960年)に創設されました。
「あなたのそして私の夢が走ります」の
杉本アナの名実況でもおなじみの夏の
グランプリレースとして親しまれています。
思い出のレースは、メジロ一族を代表する
両横綱メジロムサシとメジロアサマが激突
した昭和46年第12回宝塚記念です。
メジロムサシは昭和45年のクラシック組で
同期には二冠馬タニノムーティエやアロー
エクスプレス、ダテテンリュウ等がいます。
一方のメジロアサマはメジロムサシの1年
先輩となる昭和44年のクラシック組で
同期にはダービー馬ダイシンボルガードや
アカネテンリュウ、リキエイカンそして
メジロアサマと共に尾形厩舎四天王と
言われたワイルドモア、ミノル、ハクエイ
ホウ等がいます。
メジロアサマ、メジロムサシ共にクラシック
路線に乗ったものの、クラシック制覇は
なりませんでした。
両馬共に古馬になってから本格化し、
メジロアサマは5歳時に安田記念を制し
その後函館記念に勝ち、目黒記念(秋)で
2着となった後、メジロ一族が長年に渡り
優勝に執念を燃やしている天皇賞(秋)に
挑みました。
当時の秋の天皇賞は、東京競馬場での
3,200mで行われており、メジロアサマは
万能型種牡馬パーソロンの仔ではあった
ものの、初めての距離であり、スタミナが
持つかどうかと不安視されていました。
しかし、メジロアサマは距離の壁はいっさい
関係なく、直線で力強く抜け出して、人気の
アカネテンリュウやフイニイをやぶって
優勝を飾り、メジロ一族にまた新たな
天皇盾をもたらしました。
一方、クラシックでは善戦しメジロアサマの
1年後輩となるメジロムサシも古馬に
なって徐々に頭角を現わしはじめ、当時の
京王杯スプリングハンデキャップ競走で
韋駄天タマミの2着に惜敗後、天皇賞(春)
を目指し、当時は春秋2回行われていた
伝統の目黒記念(春)に出走しました。
この目黒記念(春)には同族の先輩メジロ
アサマも参戦し、両雄が初めて激突する
ことになりました。
天皇賞を制したメジロアサマのハンデは
61キロ、メジロムサシは55キロでの
出走となりました。
レースでは、両雄とも一歩も譲りません
でしたが、メジロムサシが頭差で優勝を
飾り、終わってみればメジロのワンツー
で決まり、まさに第一回メジロ記念となり
ました。
この後、メジロムサシは西下し天皇賞(春)
に参戦。
不良馬場の中、最後まで食い下がった
オオクラをゴール前で振り切って優勝を
飾り、メジロ一族にまた新たな天皇盾を
もたらしました。
天皇賞(春)を制したメジロムサシと目黒
記念2着後、アルゼンチン共和国杯を
制したメジロアサマは共に宝塚記念への
出走が決まり、再び宝塚記念で両雄が
激突することとなりました。
この宝塚記念にはメジロアサマ、メジロ
ムサシの両天皇賞馬の他、前年の春の
天皇賞馬リキエイカン、阪神大賞典等を
勝ったスピーデーワンダーや後の京都記念
に勝つシュンサクリュウ等の重賞常連組や
天皇賞でメジロムサシに食い下がった
オオクラ等が出走し、頭数は8頭でしたが
夏のドリームレースに相応しい豪華な
メンバーが揃いました。
レースはケイタカシが逃げ、メジロアサマは
2番手を進み、その後からリキエイカン、
メジロムサシは後方からという展開になり
ました。
第四コーナーでメジロアサマが仕掛け、
逃げるケイタカシに並びかけるとメジロ
ムサシも一気に差をつめて直線へ。
逃げ粘るケイタカシをメジロアサマが交わし
先頭に立ったところにメジロムサシが
襲い掛かり、アサマとムサシの2頭による
壮絶な一騎打ちとなりましたが、ゴール前で
メジロムサシがメジロアサマをクビ差
交わして優勝。
目黒記念に続いて、メジロムサシとメジロ
アサマの実力馬2頭によるワンツーで
決着し、この宝塚記念もまたメジロ記念
として、そして競馬史上に残る名勝負として
語り継がれています。
余談になりますが、その後、秋になり
現在の京都大賞典であるハリウッドターフ
クラブ賞でメジロムサシは斤量60キロ、
メジロアサマは斤量56キロで出走、両雄
による三度目の対決となり、レースでは
またしても2頭による接戦となりましたが、
今度は先輩のメジロアサマがメジロムサシ
を押さえて優勝。
またしてもメジロアサマとメジロムサシ
によるワンツー決着となり、この年は
まさにメジロ一族の全盛期でした。
両馬とも昭和46年第16回有馬記念で
再び激突する予定でしたが、当時流行した
馬インフルエンザが猛威を振るったため
出走予定だったアカネテンリュウや
メジロアサマが出走を取り消す事態となり
ました。
メジロムサシは何とか出走したものの、
やはり流感の影響があって体調を崩して
いて、いつもの力が発揮できないまま
5着に敗れてしまいました。
メジロアサマもメジロムサシもまさに
全盛期だったので、有馬記念で2頭の
無事の状態での対決をぜひ見て
みたかったと今でも思っています。
今週は阪神競馬場で夏のグランプリ競走
「あなたのそして私の夢が走る」
第64回宝塚記念が行われます。
世界ランキング1位のイクイノックス
巻き返しを図るアスクビクターモア、
ジェラルディーナ、ヴェラアズールに
注目しています。
そしてライスシャワーの悲劇から28年の
歳月が流れました。
私達は決してライスシャワーを忘れる事は
ありません。
今週も全馬の無事を祈りながらレースを
観ます。




