先週、阪神競馬場で行われました桜花賞

トライアル第57回フィリーズレビューは

2番人気のシングザットソングが好位追走

から直線で抜け出して優勝。

重賞初挑戦で初タイトルを獲得しました。

2着にはクビ差で7番人気のムーンプローブ

3着にはクビ差で人気薄11番人気の

ジューンオレンジが入り、1番人気に

推されたブトンドールは6着に敗れました。

 

今週は、中山競馬場で皐月賞トライアル

第72回スプリンターズステークスが

行われます。

スプリングステークスは3着までの馬に

皐月賞への優先出走権が与えられる

トライアル競走で1952年4歳牡馬・牝馬

(現3歳)限定の芝1800mで施行される

重賞競走として創設されました。

その後、施行場や距離は幾度かの変遷を

経て、1960年以降は中山競馬場の

芝1800mで定着し、「皐月賞トライアル」

の副称がつけられました。

1964年には名称がフジテレビ賞

スプリングステークスに変更され、皐月賞

日本ダービーと続く春のクラシック路線

およびNHKマイルカップへの重要な

前哨戦として位置付けられています。

 

思い出のレースは、華麗なる一族を代表

する1頭であるカムイ伝説 黄金の馬

ハギノカムイオーが勝った昭和57年

第31回スプリングステークスです。

ハギノカムイオーの父は日本競馬を変えた

昭和を代表する大種牡馬、お助けボーイ

こと、テスコボーイで母は幻の牝馬三冠馬

とか悲運の名牝と言われたイットーです。

ハギノカムイオーの姉は桜花賞馬ハギノ

トップレディで叔父には安田記念他に

優勝したニッポーキングがいる等、昭和を

代表する華麗なる一族として気品ある

好馬体を持って誕生しました。

当然、生まれた時から注目され、当時では

破格の1億8500万円で落札される等、

マスコミでも大変注目された馬でした。

ハギノカムイオーは昭和57年のクラシック

組で同期にはダービー馬バンブーアトラス

菊花賞馬ホリスキー、皐月賞馬アズマ

ハンターやアスワン、ワカテンザン等が

います。

ハギノカムイオーは当初、夏の北海道で

デビューする予定でしたが、左前脚に

軽度の亀裂骨折を発症したため、デビュー

は大幅に遅れ、年が明けて4歳の1月に

なりました。

1月の新馬戦では良血の高額馬ということ

もあって、マスコミも殺到するほど、世間の

注目を集めました。

レースはスタート直後から期待どおりの

規格外のスピードで他馬を引き離すと

そのまま2着に7馬身差をつけて逃げ

切って圧勝。

この圧勝劇を受けてクラシックを目指して

早々と東上し、条件特別に出走。

ここでも2着に3馬身差をつけて圧勝し

関西のクラシック候補に堂々と名乗りを

挙げました。

2連勝を挙げたハギノカムイオーは皐月賞

トライアルのスプリングステークスに出走。

このレースには3歳で4勝連勝を飾り、

東上してからも東京4歳ステークスと

弥生賞に圧勝する等、三冠馬の期待が

かかる関西の巨漢の怪物サルノキングも

参戦し、その他にも後の皐月賞馬アズマ

ハンターや良血ワカテンザン等が出走

しました。

力のサルノキングかスピードのハギノ

カムイオーか、関西両雄の対決が注目

されると共にサルノキングは関東に来て

からは格の違いを見せつけるかのように

先行逃げ切りで重賞レースを圧勝し、

連勝していたため、どちらが先手を取って

逃げるのか、というところにも注目が

集まりました。

またこのレースは世間を騒がすほどの

疑惑を生んだレースでもありました。

 

レースはスタートしてハギノカムイオーが

予想どおり果敢に先頭を奪って逃げ、

そのあとからカシマボーイ、ワカテンザン

が先行する形になりました。

そして注目のサルノキングは予想に反して

後方を追走という戦法を取り、向こう正面

では20馬身離れた最後方からの競馬と

なったため、場内は騒然となりました。

ところがその後サルノキングは

第2コーナーから突然加速し、私も今まで

見たことのない、まさに規格外のスピード

で先行集団に一気に追いつきました。

この破天荒なレース展開に、またしても

場内は騒然となり、最後の直線に入り

ました。

しかし今回楽に逃げたハギノカムイオーの

スピードは全く衰えず、サルノキングは

やはり無謀なレース運びが影響したのか

直線で失速してて全く伸びず、気持ちよく

逃げたハギノカムイオーはワカテンザン

と必死に追い込んで来たアズマハンター

をおさえて優勝、3連勝で重賞初勝利を

挙げました。

このサルノキングの不可解なレースぶりは

波紋を呼び、田原騎手の無謀な騎乗は

世間から大批判を浴びることになりました。

サルノキングがハギノカムイオーと同じ

馬主の所有馬であったことから、本賞金

の足りないハギノカムイオーに皐月賞の

出走権を確保させるため、サルノキングを

故意に後方からレースを進ませ負け

させたという八百長ではないかとの疑念が

マスコミやファン、関東の調教師から巻き

起こりました。

マスコミもサルノキングの逆噴射、田原の

逆噴射等と書き立てました。

これが世にいうサルノキング事件です。

一番迷惑を受けて可哀そうだったのは

サルノキングで、直線で失速したのは、

レース中に重度の骨折を発症したためで

この骨折によりサルノキングは二度と競馬

場に姿を現すことはありませんでした。

その後真相はいろいろ言われていますが

サルノキングは素晴らしい競走馬だった

だけに、もし無事であったならばと、思うと

今でも本当に残念です。

ハギノカムイオーもその後クラシックに

駒を進めましたが、闘将加賀騎手の

逃げ馬天敵ゲイルスポートにからまれる

等、結局クラシック三冠では、いずれも

大敗という結果になりました。

 

今週は中山競馬場で皐月賞トライアル

伝統の第72回スプリングステークスが

行われます。

新馬特別連勝のベラジオオペラ、巻き返し

を図るセブンマジシャンとオールパルフェ

勢いあるホウオウビスケッツに注目して

います。

今週も全馬の無事を祈りながらレースを

観ます。