先週、中山競馬場で行われました第97回

伝統の中山記念は5番人気のヒシ

イグアスが直線で鋭く抜け出して優勝。

昨年の宝塚記念2着後、重度の熱中症で

一時は生死をさまよう等で8ヶ月ぶりの

レースとなりましたが、スタッフの懸命の

立て直しにより、一昨年の中山記念以来

鮮やかな勝利を収め、重賞3勝目をあげ

ました。

2着には8番人気のラーグルフ、3着には

逃げた7番人気のドーブネが入り、1番

人気のソーヴァリアントは9着に敗れ

ました。

 

今週は中山競馬場でクラシックの登竜門

であり、節目となる第60回弥生賞ディープ

インパクト記念が行われます。

弥生賞ディープインパクト記念は1964年

に弥生賞という名称で4歳(現3歳)馬限定

の重賞競走として創設されました。

施行距離やコースは幾度かの変遷を経て

1984年より皐月賞と同じ中山競馬場

芝2000mとして行われ、これにより

クラシック戦線に直結する重要な前哨戦

として位置づけられています。

2020年からは、2019年に亡くなった

名馬ディープインパクトの功績を称え

同馬の重賞初勝利となった弥生賞の

競走名を改称し、弥生賞ディープインパクト

記念として開催されることになりました。

そして長年に渡り、このレースの優勝馬

からはダービーをはじめとする数多くの

クラシック優勝馬が誕生しています。

 

思い出のレースは、関東のエースだった

カーネルシンボリが勝った昭和49年

第11回弥生賞です。

カーネルシンボリの父は昭和を代表する

名種牡馬パーソロンで千葉県にある名門

シンボリ牧場で誕生しました。

カーネルシンボリは昭和49年のクラシック

組で同期には二冠馬キタノカチドキの他

ダービー馬コーネルランサー、ミホランザン

スルガスンプジョウ、アイフル、ニシキ

エース等がいます。

カーネルシンボリは3歳夏の北海道で

デビューし、新馬戦を圧勝した後オープン

競走にも勝ち、続く当時の北海道3歳

ステークスでは後の重賞勝ち馬ホウシュウ

ミサイル、サクライワイ、ヒカルジンデンや

バンブトンオール等をやぶって3連勝を

飾りました。

そして東京に戻ってからも勢いは止まらず

オープン競走に勝ち、続く京成杯3歳

ステークスではミホランザン等をやぶって

優勝し、破竹の5連勝で堂々とクラシック

候補に躍り出ました。

しかし、圧倒的1番人気に推された朝日杯

3歳ステークスは、まさかのミホランザンの

6着に敗れ、初の敗北を喫してしまい

ました。

西ではキタノカチドキが圧倒的な強さで

4連勝を飾り、クラシックの有力候補に

名乗りを挙げると共に、この年の最優秀

3歳牡馬にはカーネルシンボリではなく、

キタノカチドキが選出されました。

年が明けて4歳になったカーネルシンボリ

は馬体を立て直し東京4歳ステークスに

参戦、ここでは京成杯に優勝した関東の

もう1頭のクラシック候補、名門尾形厩舎

のウエスタンダッシュをやぶって優勝し

復活を果たしました。

そしてクラシックの登竜門弥生賞に駒を

進めました。

弥生賞では終始好位を進んだカーネル

シンボリは、直線に入ると朝日杯で敗れた

ミホランザンが失速する中、鋭い脚で抜け

出し、後のダービー馬コーネルランンサー

と関西の刺客バンブトンオールとの激しい

競り合いに勝って優勝、ここまで8戦7勝の

好成績で関東の総大将となり、クラシック

に向かいました。

この時点でクラシックは東のカーネル、

西のカチドキの様相を呈していました。

しかし、好事魔多し、皐月賞を迎える

1週間前の調教中に左後肢第一趾骨の

骨折を発症したため、クラシックへの

参戦は叶いませんでした。

同年夏のスポーツ紙にカーネルシンボリが

骨折も癒え、菊花賞に向けて始動との

情報にキタノカチドキもびっくりとの記事も

載りましたが、結局、菊花賞に参戦する事

も出来ませんでした。

秋に復帰するものの、骨折の影響か、

かつての勢いはなく2戦とも見せ場なく敗退

してしまいました。

しかし、古馬になったカーネルシンボリは

ミスター競馬と言われた野平祐二騎手の

引退レースとなった1975年春の目黒記念

に参戦して、1番人気に応えて優勝。

ミスター競馬の野平騎手の花道を飾り、

自らも見事に復活を果たしました。

しかし、その後も再び骨折する等の

度重なる故障により常に脚部不安に

悩まされため大成できず、5歳の時に

挑んだ天皇賞秋で鋭い追い込みで2着に

入りましたが、結局目黒記念が最後の

勝利になってしまったことは本当に

残念です。

タラレバになりますが脚元さえ大丈夫で

あったならば、いくつもの重賞競走に

勝てた実力とスター性を兼ね備えた名馬

だったと思います。

引退後は種牡馬になり、重賞勝ち馬を

輩出するなど、内国産種牡馬不遇の時代

の中で善戦してくれたと思います。

記録によりますと

1990年11月14日老衰のため、20年の

生涯に幕を閉じました。

今週は中山競馬場でクラシックの登竜門

第60回弥生賞ディープインパクト記念が

行われます。

今年はまだ抜きん出た馬がおらず、どの

馬にもチャンスがある混戦クラシックの

様相を呈しています。

タスティエーラ、トップナイフ、レヴォル

タード、ワンダイレクトに注目しています。

今週も全馬の無事を祈りながらレースを

観ます。