明けましておめでとうございます。

今年も優駿回想を念頭に私が見て来た

思い出の名馬達のことを書いて行こうと

思いますので、よろしくお願い致します。

 

いよいよ中央競馬も開幕し、今週は

中京競馬場で第57回シンザン記念が

行われます。

シンザン記念は戦後初のクラシック三冠を

制し、天皇賞、有馬記念にも優勝した

五冠馬シンザンを称えるため、1967年に

シンザン記念として創設されました。

他馬からのシンザンに対するヤキモチか、

昭和期においてはシンザン記念に勝った

馬はクラシックに縁がないと言われて

いました。

しかし、近年優勝馬からタニノギムレットや

ジェンティルドンナ、アーモンドアイ等の

クラシック馬が誕生したことから、今では

クラシックレースの登竜門と言われるよう

になりました。

名馬の功績を称えるため、名馬の名前が

冠となったレースが少なくなる中、シンザン

記念が今も続いていることは本当に嬉しく

思っています。

 

思い出のレースは、後に気まぐれジョージ

と呼ばれたエリモジョージが優勝した

昭和50年第9回のシンザン記念です。

エリモジョージは昭和50年のクラシック組

で同期には二冠馬カブラヤオーをはじめ

イシノアラシ、ロングホーク、ロングファスト

コクサイプリンス、ファイブワン等がいます。

エリモジョージは昭和49年の夏の函館で

デビューし、初戦の新馬戦は後の重賞

勝ち馬アンセルモの2着に敗れましたが

2戦目の新馬戦で5馬身差をつけて圧勝。

続くデイリー杯3歳Sでは14着と大敗して

しまいましたが、続く条件特別で勝つと

阪神3歳ステークスに果敢に参戦。

天才と言われた福永洋一騎手が騎乗

すると、8番人気ながら逃げ粘って、

当時関西のクラシック候補と言われた

ライジンの3着に入りました。

年が明けて4歳になったエリモジョージは

シンザン記念に参戦。

阪神3歳ステークスの優勝馬ライジンは

参戦せず、有力視されていたハツノボリも

出走を取り消す中、エリモジョージが1番

人気に推されました。

レースはスタートしてエビスフォーランが

逃げ、エリモジョージは外を通って2番手を

進み、その後ろからダイフクミツが続き

ニルキングは中団からという展開となり

ました。

エリモジョージは第3コーナーで早くも

仕掛けてエビスフォーランを交わして

先頭に立つと、直線では大外をまわり

一瞬横一線の勝負となりましたが、再び

脚を伸ばして先頭に立ち、追いすがる

キョウワジャンボとニルキングを3/4馬身

押さえて優勝し、重賞初制覇となりしました。

その後、東上してクラシックに挑みましたが

狂気の逃げ馬と言われたカブラヤオーの

前に全く歯が立たず、大器晩成型のエリモ

ジョージが本格化するのは古馬になって

からでした。

今週は中京競馬場で第57回シンザン記念

が行われます。

ディープ産駒ライトクオンタム、トウホウ

ガレオン、ペースセッティング、クファシル

に注目しています。

このレースからクラシック馬が誕生するのか

名馬シンザンへの敬意を表すると共に

今週も全馬の無事を祈りながらレースを

観ます。