先週、東京競馬場で行われました毎日
王冠は、スタート直前にダノンザキッドが
発馬機から飛び出すハプニングがあり、
当初の4番枠が破損したため大外枠から
の発走となるという波乱のスタートとなり
ましたが、1番人気のサリオスが直線に
前が開かない苦しい状況の中、馬群を
割って差し切り、一昨年の毎日王冠以来
2年ぶりとなるレコードタイムでの復活優勝
を飾り、重賞4勝目をあげました。
2着には半馬身差で3番人気のジャス
ティンカフェが入り、3着には4番人気の
ダノンザキッドが入りました。
今週は、阪神競馬場で牝馬クラシック
第3冠目第27回秋華賞が行われます。
秋華賞は昭和期、4歳(現3歳)牝馬
クラシック路線第3冠目という位置づけで
1970年にビクトリアカップが創設されました。
その後1975年にエリザベス女王の来日
を記念して1976年にエリザベス女王杯が
創設され、距離や競走条件はビクトリア
カップを踏襲したものの、エリザベス女王
への敬意を表するため、ビクトリアカップ
からの引き続きではなく第1回として
行われ、1995年まで牝馬クラシック3冠目
という位置づけで4歳牝馬限定競走として
行われていました。
その後、1996年に牝馬競走体系の見直し
に伴い、エリザベス女王杯は競走条件が
4歳牝馬限定から4歳以上牝馬に変更され
行われることになりました。
このエリザベス女王杯の位置づけの変更に
より、エリザベス女王杯に代わる4歳牝馬
クラシックの三冠目として新たに秋華賞が
新設され、現在に至っています。
思い出の馬は、昭和期最後の年となり
まだ牝馬クラシック3冠目の名称が
エリザベス女王杯だった昭和63年第13回
優勝馬で驚異の逃げ切りでダービーを
勝った二冠馬カブラヤオーの代表産駒
ミヤマポピーです。
また、ミヤマポピーは年度代表馬にも選出
された名馬タマモクロスの妹でもあり、
可愛らしい名前から、現在であれば多くの
女性ファンから応援されたかと思います。
ミヤマポピーは昭和最後の年となる
昭和63年の牝馬クラシック組で、同期には
桜花賞馬アラホウトク、オークス馬コスモ
ドリームやシヨノロマン、シノクロス等がいます。
ミヤマポピーは、旧馬齢3歳の秋にデビュー
し、新馬戦を見事に勝ちあがりましたが、
続く条件特別で年を跨いで2連敗を喫し
その後2戦連続2着に食い込んだものの
勝てずに、春の牝馬クラシック路線に進む
ことは出来ませんでした。
その後、夏に北海道シリーズに参戦し、
札幌での初戦のダートの特別競走では
大差の7着に終わりましたが、続く函館での
条件特別で待望の2勝目をあげました。
そして条件が上がった特別競走でも2着に
入る等、徐々に素質が開花し始めました。
その後、関西に戻り、秋初戦としてあえて
格上のエリザベス女王杯トライアル競走
ローズステークスに挑戦すると見事4着に
入り、ぎりぎりで当時牝馬クラシック3冠目
だったエリザベス女王杯への優先出走権を
獲得し、出走に漕ぎつけました。
そして迎えたエリザベス女王杯では
オークス馬コスモドリームが故障のため
出走を断念する中、春のクラシックに
出走して桜花賞、オークスでは2着、4着と
善戦し、更にエリザベス女王杯トライアル
ローズステークスで桜花賞馬アラホウトク
以下をやぶったシヨノロマンが単枠指定の
1番人気となり、ミヤマポピーは6番人気
での出走となりました。
レースはキャッチミーが大逃げを打つ中
マチカネイトハンとハッピースズランが先行
し、その後ろからシヨノロマンの続き、桜花
賞馬アラホウトクは中団より後ろから、
そして、そのアラホウトクを見るように
ミヤマポピーという展開になりました。
直線に入って最初にマチカネイトハンが
抜け出して先頭に立つと、それを鋭く脚で
差して来たシヨノロマンが交わして先頭に
たち、このまま行くかと思った瞬間、外から
猛然とミヤマポピーが追い込んで来て、
直線でシヨノロマンと一騎打ちとなって競り
合いましたが、ゴール前でミヤマポピーが
シヨノロマンを捕らえ、ハナ差交わして優勝
を飾りました。
ミヤマポピーは初重賞が牝馬クラシック
3冠目のエリザベス女王杯制覇という
偉業を成し遂げました。
年が明けて古馬になったミヤマポピーは
当時牝馬の競走体系も現在のように整備
されてはいなかったため、牡馬との混合の
重賞競走に出走せざるを得ませんでした。
古馬初戦の金杯で4着、京都記念では3着
と好走したものの、古馬の壁は厚く、産経
大阪杯7着の後、果敢に天皇賞(春)に
挑戦するも9着にやぶれ、この天皇賞が
ミヤマポピーにとっての最後のレースと
なりました。
1989年引退後は北海道で繁殖生活に
入って9頭の産駒を輩出し、その中から
中央と地方を合わせて5頭が勝ち上がり
産駒の中でゼンノカルナックがオープン
特別の中京2歳ステークスで勝利し、
毎日杯でも3着になる等の好成績を残し
ました。
しかし2005年以降は不受胎が繰り返され
2014年までは繁殖牝馬として登録されて
いたものの、2014年11月をもって用途
変更となって繁殖牝馬を引退しましたが
それ以降ミヤマポピーは消息不明となって
しまいました。
ミヤマポピーはその後、幸せな余生が送る
ことができたのか、最後はどうなったかの
記録が無いのが、本当に残念です。
今週は、いよいよ今年も阪神競馬場で
牝馬クラシック3冠目秋華賞が行われます。
骨折明けでも牝馬クラシック三冠を目指す
二冠馬スターズオンアース、実力馬アート
ハウスとスタニングローズ、春の無念を
晴らしたいサウンドビバーチェに注目して
います。
今週も全馬の無事を祈りながらレースを
観ます。

