先週、中京競馬場で行われました菊花賞トライアル

第70回神戸新聞杯は5番人気のジャスティンパレス

が好位追走から直線で抜け出して優勝、重賞

初制覇を果たしました。

2着には直線で内をついて追い込んだ武騎手

騎乗の12番人気のヤマニンゼストが入り、

3着には外から追い込んだ4番人気のボルドグ

フーシュが入り、この3頭が菊花賞の優先出走権を

手にしました。

2戦無敗で1番人気に推されたパラレルヴィジョンは

7着、2番人気のプラダリアも8着に敗れました。

今週は、中山競馬場で秋のGⅠ競走の緒戦となる

第57回スプリンターズステークスが行われます。

スプリンターズステークスは1967年に4歳(現3歳)

以上の馬によるハンデキャップの重賞競走として

創設され、昭和期においては中央競馬で行われる

唯一の短距離の重賞レースでした。

その後1年を締めくくるスプリント系の大レースを

開催しようとする機運が高まり、1990年レース体系

の見直しに伴い、GⅠ競走に格上げされ、更に

短距離系の競走体系の整備により、秋競馬で

最初に行われるGⅠ競走として定着し、現在に

至っています。

 

思い出の馬は、昭和52年と53年、第11回と

第12回に優勝した快速娘メイワキミコです。

メイワキミコはハイセイコーが種牡馬として繋養

されていた明和牧場の生産馬でハイセイコーと

同じ鈴木勝太郎厩舎に入舎しました。

そして、メイワキミコは昭和52年のクラシック組で

同期には3強牝馬と言われた牝馬二冠馬インター

グロリア、オークス馬リニアクインやアイノクレスピン

巨漢のダービー馬ラッキールーラ、皐月賞馬ハード

バージや菊花賞馬プレストウコウ等がいます。

メイワキミコは旧馬齢4歳の3月とデビューが遅くなり

新馬戦は僅差の2着だったものの、次の未勝利戦を

そのうっぷんを晴らすかのように大差で勝利し

関西の3強牝馬に対抗する関東の期待馬として

名乗りをあげました。

しかし、続く重賞競走2戦で同じ明和牧場出身の

メイワロックに敗れてしまいました。

そして迎えた本番のオークスでは持ち前のスピード

で果敢に先行して逃げましたが、やはり距離が

長すぎたのか第3コーナーでつかまり、そのまま

リニアクインの23着と惨敗してしまいました。

しかし、短距離路線に切り替えると、ここから

メイワキミコの快進撃が始まります。

条件特別やオープン競走をレコードタイムで勝って

3連勝すると、当時唯一の短距離の重賞競走だった

スプリンターズステークスに参戦しました。

快速馬が揃う中、1番人気に推されたメイワキミコは

セーヌスポートとボールドシンボリが激しく先行争い

をする中、3番手につけ、直線に入るとボールド

シンボリをゴール前でとらえて勝ち、悲願の初重賞

制覇を成し遂げました。

しかし、続くCBC賞では2着に敗れてしまいました。

年が明けて古馬になったメイワキミコは脚部と相談

しながら短距離系のオープン競走に出走し、堅実な

成績を残し、連覇のかかるスプリンターズステークス

に駒を進めました。

レースは出遅れたモデルスポートが強引にメイワ

キミコに競りかけてくる中、メイワキミコも先頭を

譲らず、直線に入ると更に差を広げ、追い込んで

来るマイエルフをおさえて優勝し、連覇を果たし

ました。

ここに名スプリンターとして名を残すメイワキミコが

誕生しました。

しかし、続くマイル戦の牝馬東京タイムズ杯では

斤量の差が出たのか、モデルスポートの3着に

敗れてしまいました。

その後、メイワキミコはスピード馬の宿命か、脚部

不安を発生し、長期休養を余儀なくされてしまい

ました。

1年の長期休養後、6歳になったメイワキミコは

現役を続行し、前馬未到の3連覇をかけて

スプリングステークスに出走しました。

当日は雨で不良馬場となり、そしてさすがに

休養明けもあってか、それでもメイワキミコは

4番人気に推されました。

レースはダービーヒーローとサニーフラワーが

早いペースで逃げ、メイワキミコは不良馬場も

あってか、中団より後ろからの競馬となりました。

第4コーナーでサニーフラワーが先頭にたち、

そのまま逃げ切って優勝。

長期休養明けと悪コンディションの中、それでも

メイワキミコは大外から追い込んで4着に入り

意地を見せてくれました。

しかし、レース後に骨折が判明、このレースが

メイワキミコにとっての最後のレースとなりました。

後の話として、メイワキミコの骨折は命に係わる

重症だったそうです。

引退して明和牧場で繁殖生活に入ってからも

骨折の後遺症にかなり気をつけての繁殖生活

だったようです。

8頭の産駒を輩出しましたが、3頭が勝ち上がった

ものの残念ながら母親のようなスピードを持った

代表産駒には恵まれませんでした。

1990年に繁殖から引退すると私の大好きだった

ハイセイコーと共に明和牧場で余生を過ごしました。

関係者の話として、メイワキミコは晩年、現役の時

の骨折の影響もあって、だんだん立てなくなり、

老衰が進んでしまったとのことです。

1999年10月10日老衰のため、静かに25年の

生涯の幕を閉じました。

今週は、秋のGⅠ緒戦、最速王決定戦スプリン

ターズステークスが中山競馬場行われます。

危うさが魅力のメイケイエール、実力馬ナムラ

クレア、堅実なウインマーベルとタイセイビジョン

に注目しています。

今週も全馬の無事を祈りながらレースを観ます。