先週、東京競馬場で行われました3歳の最強マイラーを
決定する大一番第27回NHKマイルカップは4番人気に
推されたダノンスコーピオンが、直線で鋭く伸び、外から
追い込んで来たマテンロウオリオンとカワキタレブリーを
おさえて優勝。
前走のアーリントンCに続く2度目の重賞勝利を初のGⅠ
制覇で飾りました。
2着にはクビ差で3人気のマテンロウオリオンが入り、3着
には更にそこからクビ差で18番人気のカワキタレブリーが
脚をのばすも4着に敗れました。
今週は東京競馬場で土曜日に第67回京王杯スプリング
カップ、日曜日に牝馬のマイル王決定戦第17回ヴィクトリア
マイルが行われます。
昭和期において、牝馬は従来、早期に引退させて生産界へ
戻すべきと考えられており、古馬牝馬にとって目標となる
ようなレースも設けられていなかったため、多くの牝馬は
早期に引退し、繁殖にあがっていました。
その後1996年にエリザベス女王杯が条件変更され、
4歳(現3歳)以上牝馬のGⅠ競走として行われるように
なってからは、牝馬重賞競走の増設やローテーションの
整備など競馬番組の充実が図られるようになり、競走馬
として長く活躍する牝馬が多くなりました。
そして、長く現役として活躍した牝馬からも優秀な産駒が
誕生するようになったことで生産界の考え方にも変化が
生じ、ヨーロッパでも競走馬としての牝馬の価値を重視する
傾向が強まってきたことから、2006年に4歳以上牝馬
による春のマイル王決定戦としてヴィクトリアマイルが
新設されました。
京王杯スプリングカップは1956年に5歳(現4歳)以上の
馬による重賞として「スプリングハンデキャップ」の名称で
創設され、1960年に京王杯スプリングハンデキャップと
改称された後、1984年より現名称となり、1984年の
グレード制導入でGⅡに格付けされ、安田記念の重要な
前哨戦として位置づけられています。
昭和期の京王杯スプリングハンデ時代において、私の
記憶に残っている馬の1頭に昭和47年第17回優勝馬
ダイセンプーがいます。
ダイセンプーは昭和46年のクラシック組で、旧馬齢
3歳の秋の東京でデビューし、新馬戦を7馬身差で
圧勝し、続く条件戦も勝って連勝し、クラシック候補に
名乗りをあげました。
しかし、その後脚部不安のため、春のクラシック戦線
から離脱してしまい、秋に復帰するも勝ち星には
恵まれませんでした。
年が明けて古馬になったダイセンプーは条件特別に
優勝すると格上の目黒記念に参戦、人気は無かった
ものの、軽量と不良馬場を活かして白い女傑ジョセツ
の3着に入り、大健闘しました。
そして勢いのまま京王杯スプリングハンデに参戦、
桜花賞馬ナスノカオリや重賞勝ち馬スイノオーザや
古豪スイジン等が出走する中で人気は低かったものの
軽量ハンデを活かして直線で抜け出して勝ち、金星を
あげると共に初重賞を制しました。
続く当時の名称アルゼンチンジョッキークラブカップでは
トウショウピット、ゼンマツ、カツタイコウやヤシマライデン
バンライ等、強豪が出走する中、ゼンマツのレコード
タイムでの優勝の2着に入り、本格化を果たしました。
その後安田記念では1番人気に推される等、活躍が
期待されましたが、優勝どころか掲示板に載るのが
精一杯の結果が続きました。
年が明けて6歳になったダイセンプーはオープンから
落ちた条件戦では勝利するものの、重賞競走では
勝つことは出来なく、この年は13戦も出走するも条件
特別の2勝に終わりました。
7歳になってからもダイセンプーは現役を続けましたが
長年の酷使による疲労か、条件戦でも勝てなくなり、
この年11戦するも4着が最高の着順でした。
記録では8歳で障害の未勝利戦に出るも8着に敗れ
このレースがダイセンプーにとっての最後のレースと
なりました。
その後ダイセンプーがどのようになったのかは分かり
ません。
私の記憶の中でのダイセンプーは元々の体形が
お腹がぽっちゃりしていて、いつも太めに見えてしまう
馬で、いつもテレビで競馬中継を見ていると出走して
いる場合が多く、特に強い馬というわけではありません
でしたが、何故か昭和期の中で記憶に残っている
馬の1頭です。
今週は東京競馬場で土曜日に第67回京王杯スプリング
カップ、日曜日には豪華メンバーが揃った第17回
ヴィクトリアマイルが行われます。
第67回京王杯スプリングカップは、いつ来るのか
分からない魅力のメイケイエール、元々の実力馬
スカイグルーヴ、4歳の精鋭タイムトゥヘヴンに注目
しています。
そして豪華メンバーが揃った第17回ヴィクトリアマイルは
心情的にも、やはり休み明けのデアリングタクトに注目し
応援しています。
何とか無事に走り終えて欲しいと願っています。
そして、実力馬レイパパレ、ファインルージュ、レシス
テンシアとやはり頑張って欲しいと思っている白い
アイドル馬ソダシに注目しています。
今週も全馬の無事を祈りながらレースを観ます。
