先週行われました第67回産経賞オールカマーは2番人気の

ウインマリリンが直線で進路をふさがれて行き場を失ったものの

狭い隙間を分け入って鋭く抜け出して優勝。

同期のレイパパレに対しクラシック組の意地を見せつけました。

まさに驚くべき牡馬勝りの強い勝ち方でした。

2着には5番人気の目黒記念馬ウインキートスが入り、前走の

惨敗から見事復活の狼煙をあげました。

これぞ正にウインウインでの決着でした。

3着には3番人気のグローリーヴェイズが入り、1番人気の

レイパパレは善戦するも休み明けや体重増が響いたのか4着に

敗れてしまいました。

今週は秋のGⅠレース初戦、スプリンター日本一を決める

第55回スプリンターズステークスが中山競馬場で行われます。

歴代の優勝馬をみても名立たる名スプリンターの名前が

連なっています。

そんな優勝馬の中において、第3回優勝馬で歴代最強馬とも

言われる天皇賞馬タケシバオーの名があることが本当に凄い

名馬だったんだなあと改めて思ってしまいます。

そしてタケシバオーの全戦績を見ると距離だの斤量だの芝や

ダートだの、馬場状況だの、展開がどうだっただのということは

全く関係なく、どんな条件、どんな状況においても勝利する馬が

本当に強い真の名馬だということを改めて思い知らされます。

スプリンターズステークスは1967年に4歳(現3歳)以上の

馬によるハンデキャップの、芝1200Mの重賞競走として

創設されました。

そして昭和期において中央競馬で行われる唯一の短距離の

重賞レースでした。

その後、レース体系の見直しに伴い1990年にはGⅠ競走に

格上げされ、更に短距離系の競走体系の整備により、秋競馬で

最初に行われるGⅠレースと定着し、現在に至っています。

思い出の馬は、昭和期から平成にかけて中央競馬を盛り上げた

サクラ軍団での名スプリンターだった名牝サクライワイです。

父は昭和期を代表する短距離系種牡馬マタドアです。

サクライワイは昭和49年の牝馬クラシック組で同期には桜花賞馬

タカエノカオリやオークス馬トウコウエルザ、そして悲運の馬

として今でも語り継がれている名牝イットーがいます。

サクライワイは旧馬齢3歳夏の札幌でデビューし、期待に応えて

新馬戦を大差で圧勝したことで、二走目はいきなり格上げの

北海道3歳ステークスに出走しましたが、出遅れと不良馬場が

影響したのか、最下位に敗れてしまいました。

しかし、続く函館3歳ステークスでは持ち前のスピードを活かして

後の重賞ウィナーになるエリモマーチス等をやぶって優勝し、

一躍関東のクラシック候補として名乗りをあげました。

しかし、東京に帰ってから出走した3歳ナンバーワン決定戦、

朝日杯3歳ステークスで惨敗したため、ミンシオの仔ミホランザン

の8着に敗れたため、この年の最優秀3歳牝馬は関西の女傑

イットーになってしまいました。

年が明けて旧4歳になったサクライワイは、桜花賞を目指して

西下して挑んだ桜花賞トライアル阪神4歳牝馬特別で2着に

敗れたものの、本番の桜花賞では1番人気に推されました。

最優秀3歳牝馬に輝き、この年の牝馬クラシックの主役であった

イットーが牝馬クラシック3冠を制覇すると思われていましたが

故障を発症したことにより、春のクラシックを断念したことで

一気に牝馬クラシックは混戦模様となりました。

桜花賞に挑んだサクライワイは持ち前のスピードで先行し、

直線で先頭に立つも、名人武邦彦騎乗のタカエノカオリに

かわされ2着に敗れてしまいました。

その後、桜花賞優勝馬タカエノカオリも故障して引退という

波乱の展開となり、2冠目のオークスでは今までの実績を

かわれたのか、ここでも1番人気に推されたましたが、やはり

短距離血統の宿命か、トウコウエルザの16着に惨敗して

しまいました。

この敗戦をキッカケにサクライワイは短距離系路線に舵を

切ることになりました。

そして、この決断が功を奏し、安田記念では並みいる古馬を

相手に惨敗したものの、その年のスプリンターズステークスでは

ニットウチドリやニシキエース、サンポウ、キャッシュボア等の

名立たる快速馬が出走する中で、見事逃げ切ってレコード

タイムで優勝し、ついに快速馬日本一に輝きました。

年が明けて古馬になったサクライワイは牡馬との混合レースで

苦戦が続きましたが、安田記念で持ち前のスピードで快速馬

スガノホマレやオークス馬ナスノチグサ、ローカルの星ノボル

トウコウをやぶって優勝し、マイル日本一にも輝きました。

そして、夏の札幌の短距離Sをレコードタイムで優勝すると

レース史上初の連覇をかけてスプリンターズステークスに出走。

このレースでは先行出来なかったものの、直線で逃げる

キャッシュボアをとらえて優勝。

見事に連覇を達成して2年連続で日本一のスプリンターに輝き、

名スプリンターの名を不動のものにしました。

しかし、このレースがサクライワイの最後の勝利となりました。

その後クモハタ記念に出走し7着に敗れた後、脚部不安を発症し

休養して再起を図るものの、再びターフに戻ることはありません

でした。

引退し繁殖生活に入り、9頭の産駒を輩出したものの、これと

いった代表産駒を出すことは出来ませんでした。

当時、サクラホマレオーやサクラテンセイに期待しましたが、

重賞を勝つまでには至らず、母サクライワイのスピードを受け継ぐ

ことは出来ませんでした。

そして、昭和を代表する名スプリンターサクライワイもまた

1987年に用途変更になっているものの、最期はどのように

暮らし、そしていつ、どのように亡くなったのかの記録が無い

のが本当に残念です。

今週は、中山競馬場でスプリンター日本一を決める第55回

スプリンターズステークスが行われます。

レシステンシアとダノンスマッシュを中心にクリノガウディー、

モズスーパーフレアと3歳馬メイケイエールの巻き返しに注目

しています。

今週も全馬の無事を祈ってレースを見ます。