先週行われました第41回新潟2歳ステークスは3番人気の

セリフォスが直線に入って内をついて抜け出して優勝。

来年のクラシックに向けて名乗りをあげました。

1番人気のアライバルは直線で鋭い脚を使って追い込む

ものの届かず2着に敗れはしたものの、直線で見せた鋭い

脚は今後の活躍に期待が持てます。

そして本日、2015年皐月賞、ダービーを制した2冠馬ドゥラメンテ

が急性大腸炎のため、亡くなったとの突然の訃報が北海道より

届きました。

まだ9歳という若さで、これから種牡馬としての活躍が期待されて

いただけに残念で言葉もありません。

どうか安らかに眠って下さい。

お疲れさまでした。

今週は新潟競馬場で夏競馬のフィナーレを飾る第57回

新潟記念が行われます。

1965年に4歳(現3歳)以上の競走馬によるハンデキャップの

重賞競走として創設され、新潟競馬場で行われる重賞競走では

最も歴史が古いレースです。

第1回の優勝馬があの五冠馬シンザンと死闘を演じたウメノチカラ

というところも歴史を感じさせます。

 

思い出の馬は、昭和55年第16回優勝馬ナカミサファイヤです。

長年競馬を見ていると記録と記憶に残る馬、記録に残る馬、

記憶に残る馬という馬がいますが、ナカミサファイヤは昭和期に

おいて、私が記憶に残る名牝の1頭です。

ナカミサファイヤは旧馬齢3歳の秋に東京でデビューし、

新馬戦を大差で圧勝したことで、一躍クラシック候補として

注目されました。

しかし、その後の年を跨いだ特別競走で人気を集めたものの4戦

連続で2着と惜敗し、それでも格上の重賞競走のクイーンカップ

に出走するも、またしても後に重賞レースで活躍するシーバート

パークに鼻差で敗れ、5戦連続の2着となりました。

続くオークストライアルのフラワーカップでは1番人気に推される

ものの、大敗を期してしまいました。

そのため、本番のオークスでは24頭中の11番人気と人気を

下げましたが、レースでは格の違いか、後の名牝アグネスレディ

の2着に食い込んで実力を示したものの、またしても2着に敗れは

しましたが、競馬用語で使われる「負けてなお強し」というレース

内容でした。

本当にトップクラスの実力を持ちながらも勝ち星には恵まれない

馬でした。

その後1年間休養を余儀なくされ古馬になったナカミサファイヤは

レース復帰後、2戦連続で7着に敗れ、往年のあの切れ味は

もう戻らないのではとまで囁かれていました。

そして新潟の条件特別のレースで2着となり、かすかに復活の

兆しが見えたナカミサファイヤは、新潟記念に出走しました。

レースはサクラゴットが先行し、ナカミサファイヤは最後方からの

レースという展開になりました。

第4コーナーから直線に入って各馬が競り合う中、最後方にいた

ナカミサファイヤは、大外をまわり、往年の鋭い切れ味で一気に

追い込んで全馬を綺麗にごぼう抜きして、見事優勝を飾りました。

まさに私が大好きな勝ち方であり、本当に素晴らしい優勝でした。

しかし、このレースがナカミサファイヤにとって最後のレースであり

最後の勝利となりました。

引退し繁殖に入ったナカミサファイヤは、生涯14頭の産駒を

輩出し、その中からナカミジュリアンが重賞を制覇する等、繁殖

牝馬としても優秀な成績を残したと思います。

ナカミサファイヤが、いつどこでどのように亡くなったのか、

不明であることが本当に残念です。

今週は夏競馬のフィナーレを飾る新潟記念が行われます。

ハンデ戦だけにどの馬が来ても不思議はないものの、

やはりトップハンデながらトーセンスーリヤとザダルを中心に

堅実なショウナンバルディに注目しています。

そしてきさらぎ賞の優勝馬でクラシックでは惨敗した3歳馬

ラーゴムが夏を境にどのように成長したか、そして不気味な

沈黙を続けている実力馬リアアメリアにも注目しています。

名馬達の訃報が届く中、今週も全馬の無事を祈ってレースを

見ます。