先週の第55回フィリーズレビューは、8番人気のシゲルピンク
ルビーが直線で馬群を割って鋭く伸び、先行逃げ込みを図る
熊本産馬ヨカヨカをゴール前で首差とらえて優勝しました。
シゲルピンクルビーの前走の大惨敗からの復活勝利には、
正直驚きました。
2番人気に推された熊本産馬のヨカヨカは、スタンドからの
大声援を受けながら、熊本産馬として重賞初勝利へ本当に
あと一歩でしたが、残念ながら2着に敗れました。
しかし、桜花賞でソダシやサトノレイナス、アカイトリノムスメ達
との対決が楽しみです。
また、当日に行われました第57回金鯱賞は最低人気のギベオン
が何と逃げ切って優勝しました。
こちらもこれまでの負け方が良くなかったため、最低人気に
なっていましたが、先行してそのまま逃げ切り、重賞2勝目を
挙げました。
圧倒的1番人気に支持された昨年の無敗3冠牝馬デアリング
タクトは、最後の直線で外から猛然と追い込んで来ましたが、
わずかにクビ差届かず2着に敗れました。
敗れたとはいえ、デアリングタクトの安定した鋭い差し脚は健在
であり、今後の活躍が楽しみです。
今週は阪神競馬場で伝統の第69回阪神大賞典が行われます。
1957年に創設以来、暮れの阪神開催を飾るレースとして多くの
競馬ファンに親しまれて来ました。
距離も3,000mということもあって、歴代の優勝馬は名立たる
名ステイヤー達の名が連なっています。
1987年からは春の阪神開催に移され、春の天皇賞の前哨戦
として位置づけられました。
思い出の優勝馬は、春開催に移されてから初めて行われた
1987年第35回優勝馬スダホークです。
スダホークの父は、日本ではステイヤー系種牡馬と活躍した
シーホークでダービー馬ウイナーズサークルやアイネスフウジン、
天皇賞馬モンテプリンスやモンテファスト等のGⅠ馬の他、多くの
重賞優勝馬を輩出しました。
スダホークは、デビューして新馬、特別戦に連勝し、昔で言う
エリートコースに乗りました。
その後クラシック登竜門の弥生賞にも優勝し、一躍クラシックの
有力候補に躍り出ました。
しかし、皐月賞では名馬シンザンの最高傑作と言われる
ミホシンザンの高い壁に阻まれ、ダービーではミホシンザンが
故障で回避したため、好機が訪れたものの、今度はシリウス
シンボリの急襲にあって2着に惜敗してしまいました。
そして秋を迎え、クラシック最終戦の菊花賞に挑み、得意の
長距離レースということで期待されたものの、またしても故障から
復活したミホシンザンの2着に敗れ、クラシックは無冠に終わり
ました。
年が明け、古馬になってからは、いきなりアメリカJCCと京都記念
に優勝し、本格化したスダホークは春の天皇賞では1番人気に
推されたものの、クシロキングの術中にはまり、敗れました。
その後は、まるでツキが落ちたかのように凡走が続き、長く
低迷しましたが、当時の馬齢6歳(現5歳)になって挑んだ阪神
大賞典で最後方からレースを運び、直線大外から追い込んで
差し切り、1年1ヶ月ぶりに見事な復活優勝を遂げました。
しかし、名ステイヤースダホークにとって、これが生涯最後の
勝利となりました。
その後7歳(現6歳)の春まで現役を続けましたが、往年の力は
もう無く、春の天皇賞では直線に入ると、もう観念したかのように
首を横に振りながら走り、優勝した馬から2.2秒も離されての
ゴールとなり、そこにはもう往年のスダホークの姿はありません
でした。
どんな名馬や名選手でも、いつかは衰えて競馬場や競技場や
リングを去ります。
素晴らしい戦績を残していた馬や人ほど、引退間際は衰えた
姿となってしまい、見ていてとても寂しくなります。
スダホークも春の天皇賞でこのまま引退かと思っていましたが、
次の宝塚記念を引退レースとし、出走してきました。
これ以上スダホークの惨めな姿は見たくないと思っていましたが、
スダホークは、まるでラストランと判っていたかのように最後の
力を振り絞ったのか3着と頑張り、最後に名馬の意地を見せて
くれました。
引退後は種牡馬になったものの、長距離血統が災いしてか、
産駒には恵まれず、乗馬施設に移されてしまいました。
当時、私は静岡の乗馬施設を訪ねてスダホークや有馬記念馬
メジロデュレンに会いに行きましたが、厩舎も綺麗できちんと
管理はされていたものの、あれだけの実績を残した名馬達が
観光用の乗馬馬になっていることは、とても違和感があり、
本当に残念で涙が出ました。
その後、スダホークは最後、故郷北海道に戻って余生を
過ごせたことは、本当に良かったと思います。
そして2003年4月16日、胃破裂のため22歳の生涯を
終えました。
最後の勇姿
今週の第69回阪神大賞典はやはり、アリストテレスに注目です。
引退したフィエールマンに代わって、今年のGⅠ路線や長距離
路線を牽引していって欲しいと思っています。
またステイヤー路線を行くショウリュウイクゾとユーキャン
スマイルに、穴馬ではダンスディライトに注目しています。
天皇賞に向けた前哨戦、今週も全馬の無事を祈ってレースを
見ます。




