先週も阪神JFで1番人気のソダシが競馬史上初の白毛馬で

GⅠレースを制覇する等、まだまだ連週にわたり記録にも記憶

にも残るレースが続く中、今週は、今年の2歳チャンピオンを

決めるGⅠレース第72回朝日フューチャリティステークスが

阪神競馬場で行われます。

1949年3歳(現2歳)馬のチャンピオン決定戦として朝日杯3歳

ステークスが創設され、(2001年から名称を朝日FSと変更し、

2013年までは中山競馬場で行われていましたが、2014年から

舞台を阪神競馬場に移して行われています。

翌年のクラシックレースに直結する重要なレースとして位置づけ

られていますが、歴代の優勝馬には早熟系の馬や距離適正が

あった馬が優勝したり、真の実力があってクラシック路線や

古馬になってからも活躍する馬が出るなど、優勝馬はさまざまに

なっています。

 

私の思い出の優勝馬は1976年第28回の優勝馬

マルゼンスキーです。

父はイギリスの三冠馬で世界の名馬ニジンスキーでアメリカ

からの持ち込み馬としてトウショウボーイやテンポイントが

クラシックを賑わした昭和51年(1976年)にデビューし、

前評判に違わず新馬戦、特別戦に大差で圧勝し、競馬ファン

の度肝を抜きました。

続く府中3歳ステークスでは相手馬のあまりの弱さに気が抜けて

しまったのか、ハナ差での勝利になってしまったものの、迎えた

第28回朝日杯SFでは、直線に入るとエンジンの違いを見せつけ

かのように、他馬を引き離す一方のまさに規格外、次元の違う

走りを見せ、レコードタイムの大差で圧勝。

私もそうでしたが、見ていた競馬ファンは驚きを通り越して、唖然

としてしまった驚愕のレースでした。

このマルゼンスキーの出現は日本の生産界を震え上がらせ、

外国産馬の出走制限廃止を遅らせたと言っても過言では

ありません。

競馬ファンの多くがマルゼンスキーのクラシックへの出走を望んで

いましたが、その願いは当時の制度によって叶わず、当時の

主戦ジョッキーだった中野渡騎手の言った「枠順は大外でいい。

他の馬の邪魔は一切しない。賞金もいらない。この馬の能力を

確かめるだけでいい」だからダービーに出させて欲しいと言った

名ゼリフは、あまりにも有名です。

その後も圧倒的な強さで連戦連勝を続け、あまりのスピードの

違いにスーパーカーや外車と言われたマルゼンスキーでしたが、

屈腱炎発症したため、8戦8勝の無敗のままで多くのファンに

惜しまれながらターフを去りました

種牡馬になってからもダービー馬サクラチヨノオー、菊花賞馬

ホリスキーやレオダーバン、宝塚記念馬スズカコバン等、

数多くの重賞馬を輩出し、JRA顕彰馬にも選出されました。

そして、1997年8月21日心臓まひのため、当時の馬齢24歳で

この世を去りました。

今週の第72回朝日フューチャリティSは、やはり人気は,

ディリー杯2歳Sの優勝馬レッドベルオーブやサウジアラビアRCを

圧勝したステラヴェローチェになると思いますが、まだデビュー

したての若駒、急に台頭してくる馬も現れるかも知れません。

私は関東から参戦し、武騎手が騎乗する仲間内POGのドラフトで

獲得したドゥラモンドに応援も含めて注目しています。

これまでGⅠレース24戦中22レースを制覇している武騎手が

ここを勝って全GⅠレースに王手をかけて欲しいし、また今まで

20戦して未勝利という相性の悪い朝日FSの壁を越えて欲しい

思っています。

来年のクラシック路線に向けて、新たなるスター馬が誕生する

のか注目です。