今週は、関東での菊花賞前哨戦、伝統のセントライト記念が

中山競馬場で行われます。

日本の競馬史上、初の三冠馬に輝き、顕彰馬にも選出された

セントライトを記念して1947年に創設された歴史あるレース

です。

菊花賞を目指す関東馬は、直接関西に入って京都競馬場の

馬場を経験させるため、神戸新聞杯か京都新聞杯(当時)から

菊花賞に向かう組と関東のセントライト記念から菊花賞に

向かう組とに分かれます。

また距離が2,400mから2,200mに変更になり、レース体系も

再編成されて、3歳馬でも天皇賞に出走が可能となったことから

中距離路線を目指す馬達も出走するレースにもなりました。

こういう状況からか、セントライト記念の優勝馬で直接菊花賞に

行って優勝した馬は創設以来、昭和38年のグレートヨルカ、

三冠馬シンボリルドルフとキタサンブラックの3頭しかいません。

やはり菊花賞を目指すには京都でのレースを経験した馬が

有利になっています。

思い出の馬は、第34回優勝馬モンテプリンスです。

昭和55年のクラシック路線では、皐月賞では4着に敗れ、

その後NHK杯に優勝したもののダービーでは2着に惜敗し、

そして秋の飛躍を誓って挑んだセントライト記念で見事に優勝、

今度こそはと挑んだ菊花賞でしたが、またしても微差の2着に

敗れてしまいました。

誰が見ても実力は1番だったモンテプリンスでしたが、運が

無かった馬として、人は彼を無冠の帝王と呼んでいました。

その後モンテプリンスは天皇賞や宝塚記念に優勝し、無冠の

帝王を返上するのですが、昭和47年やはり無冠の帝王と

言われ、後に天皇賞に優勝した四泊流星の貴公子タイテエムに

経緯が似ていましたし、脚部不安で満身創痍の中でレースに

出走し、頑張って日本の競馬界を牽引した素晴らしい名馬で、

私も大好きな馬でした。

今年のセントライト記念は、やはり春のクラシック組の

ガロアクリーク、サトノフラッグ、ヴァルコスが中心になる

のでしょうか。

春のレースでは、コントレイルとの勝負付けは済んでいますが、

夏を越して、どれだけ実が入って来たかが注目です。

また、コントレイルとの勝負付けが住んでいない未知の魅力

いっぱいのフィリオアレグロにも特に注目しています。

菊花賞で無敵の王者コントレイルに挑める上り馬がいるのか

どうか、注目してレースを見ます。