昨日7月3日、名馬オグリキャップが天国に旅立ってから10年の
歳月が流れました。
地方の笠松競馬から中央競馬に移籍し、数々のエリート馬を
なぎ倒して快進撃を続け、一生懸命走る姿は男性ファンだけで
なく、多くの女性ファンの心を捉えました。
また、数々のドラマを生み出し、記録にも記憶にも残る名馬
でした。
1990年6歳(現在表記5歳)になったオグリキャップは、前半戦を
安田記念にレコード勝ちしたものの、宝塚記念は2着に惜敗し
終えました。
そして誰もが秋競馬でのオグリキャップの活躍を信じていました。
しかし、騎手も変わって新たなスタートが切られると思って
いましたが、秋の天皇賞は6着、ジャパンカップでは11着と大敗。
まさに燃え尽きたかのように闘志あふれるオグリキャップの姿は、
もうそこにはありませんでした。
このまま引退とも言われましたが、多くのファンに最後の姿を
見せるべく、鞍上を武豊騎手にして有馬記念に出走しました。
しかし、各マスコミは、オグリはもう終わったと散々報道しました。
私も当日、オグリキャップの最後の勇姿を見るべく、友人と中山
競馬場に行きましたが、本当に多くのファンが勝敗はどうであれ、
無事を祈りながら、オグリの最後のレースを見ようと詰めかけて
いました。
私も4コーナー付近で観戦していましたが、第四コーナーで
オグリキャップの白い馬体が上がって来た時は、もしやと思い、
直線では突き抜けろと言って大声でオグリキャップを応援して
いました。
最後の直線では、外からメジロライアン、内からホワイトストーンが
襲いかかる中、それを振り切り奇跡の復活優勝。
あまりの感動的な結末と武騎手の粋なウイニングランで中山
競馬場に詰めかけたファンは、大歓声と共に号泣、号泣でした。
劇的なラストランでもあったせいか、引退後も北海道の牧場に
オグリキャップに会いに来る人は後を絶たず、大変なブームに
なりました。
私も牧場めぐりで度々、オグリキャップに会うことができましたが、
その時、ある有名牧場の方にオグリキャップについて、お話を
聞くことができ、長年多くの馬を育成してきたが、あれほど脚も
曲がっていて、馬体もバランスが悪いオグリキャップが何故
あんなに走るのか判らないと仰っていました。
まさに競走馬の七不思議であり、ロマンやドラマがある競馬は
本当に素晴らしいと思います。
コロナで無観客での開催が続いていますが、オグリキャップにも
天国から見守っていて欲しいと思います。