明日、中山競馬場では第61回AJC杯が行われます。

昭和期ではAJC杯と呼ばれ、最近ではAJCCと呼ばれています。

距離は当時は2400mで東京競馬場で行われていましたが、

今は距離も2200mになりました。

天皇賞を目指す古馬陣の新年初のレースとして選択されて

いました。

思い出のレースはハイセイコーが初の9着と惨敗した昭和49年

に行われたレースです。

前年に鳴り物入りで大井から中央に移籍した最初のレースである

弥生賞で直線ニューサントに粘られ、何とか優勝はしたものの、

かなりの辛勝となってしまいました。

このレースの影響か、日本ダービーではニューサントを早めに

捉えに行って直線で失速し、初めて3着に敗れました。

同じ轍を踏んで欲しくは無かったのですが、前年の有馬記念では

逃げる桜花賞馬ニットウチドリと先行する上り馬ストロングエイト

を相手にせずに古馬の雄タニノチカラとハイセイコーがお互いを

意識し過ぎて追い出しのタイミングが遅れ、結局ニットウチドリが

2着に逃げ粘り、先行したストロングエイトが優勝し、万馬券と

なってしまいました。

このことがハイセイコーの増沢騎手の脳裏にあったのか、やはり

AJC杯でハイペースで逃げるニットウチドリを早めに捉えに

行ったものの直線で失速し、またもや宿命のライバルタケホープ

の後塵を拝し、9着に惨敗してしまいました。

奇しくもダービーと同じ東京競馬場での2400mでまさにダービー

を再現したかのようでした。

後にハイセイコーは東京競馬場の2400mは血統的にももっとも

苦手としたのではないかと言われました。

レースでは、時に前のレースからの伏線も勝敗に左右する

場合があります。

明日のAJCCには有馬記念馬ブラストワンピースが出走し、

新古馬陣と激突します。

全馬の無事を祈りながら、良いレースを期待します。

 

また本日、北海道から1996年の年度代表馬 サクラローレル

が老衰のため亡くなったとの 訃報が届きました。

大きな怪我もあったせいか、昔でいう6歳に なってから頭角を

現し、天皇賞や有馬記念等、 数々の重賞を勝ちました。

良く頑張って天寿を全うしてくれたと思います。

心からご冥福をお祈りいたします。