一日一日生きて…23　「やめましょう」の一言で

そらは2020年12月16日、14年と39日の生涯を閉じました。
家族の心に数えきれない想い出と笑顔をいっぱい遺して旅立ちました。
肝細胞癌と宣告されてからの2年9ヶ月を、書き留めていた『そら日記』を読み返しながら、そらの想い出、今の日々を交えながら綴っていきます。

2020年4月20日未明

元気いっぱいだったそらが

急変した

肝細胞癌と宣告されてから

約2年の月日が

流れてた

急変してから

244日間

一日一日

そららしく

生きて

お空へと上っていった

そんなそらと共に

命と向き合い

過ごすことができた

私達家族は

数えきれないほどの

幸せをもらった

急変からの日々にtime slip

　23日目　

『そら日記』より　

2020年5月12日（火）

昨日皮下点滴が出来なかったことが

頭から離れなくて

朝トライしてみたけど

私の動きに敏感で

逃げられるよね

そらの方がうわてだもん

皮下点滴してないだけで…

寝てばかりいるのが

心配になる

昨日の夜から

S動物クリニックのお薬が

変わった事も心配

胃腸への負担を考えて

6種から4種調合の粉薬になって

痛み止めと整腸剤は

一日1回の頓服となった

6種調合の粉薬で

回復してきてたのにな

S動物クリニックの院長先生は

「痛くて声を出したらあげてください」って

言われた

でも…

そんな声聞きたくないもん

嫌だな

心配で笑顔になれない

昼過ぎ

起きてきたお父さんに

ペロペロ攻撃してた

痛み止めは昨日の朝飲んだきり

今のところ

痛がる様子もなく

夕方さんぽに出発

お父さんが遅番勤務で

そらとふたりのお散歩

また倒れたら…なんて

頭をよぎって

怖いけれど

私の心配よそに

そらはすたすた歩いてた

当たり前だった

そらと私の日常

今日も夕日が綺麗だった

こうして何回

夕焼けを見ながら

お散歩しただろう

今、目の前に広がってる夕焼け

そらもいるよ

だから

頑張って笑おう

大学病院Ｉ先生と電話昨晩、先生にメールでお薬についてお知らせした
・処方が変更になったこと
・痛み止めが頓服になって不安であること
・声を出すほど痛がってからでは
そらに負担不安を与えるので
出来れば痛がる前に定期的にあげたいこと

読んでお電話を下さった

痛み止めのお薬については

とりあえず様子を見ながら
痛がっている時に飲ませましょう

ただ声を出してからでは心配なので
あきらかに動かない
お腹をしたにして緊張している等
心配な症状が出たら飲ませて構いません

皮下点滴について
昨日から出来ていないことをお話した

I先生は迷うことなく
「まずやめましょう
○○さんとの信頼関係が
なくなるといけないので」
そう、きっぱり決めて下さった

そらちゃんにとって
皮下点滴はやらないよりやった方がいいです
悪影響はないですから
でも食べられていれば
やらなくて大丈夫です

Ｉ先生の言葉にホッとした
心が軽くなっていくのが分かった
やめても大丈夫なんだ

電話の最後にＩ先生から
「いつも詳細に連絡下さり
ありがとうございます」と
思いもしない言葉を頂き嬉しかった

図々しくないかな…と
心配していたから

すぐに
相談させていただけることが
お返事いただけることが
どれだけ心強いか
どれだけ救われるか

たくさんの感謝の気持ち
一生懸命お伝えしたけれど
伝わったかなぁ

Ｉ先生とのお電話が終わった頃

21時半すぎてたかな

○○（娘）が帰ってきた
次の日がお休みの日は必ず

そらに会いに帰ってくる

ぐっすり寝ていたそらに

「○○ちゃん来たよ」って

声をかけたら

飛び起きて

玄関に走っていった