ここに一冊の本がある。
すでに何度読み返したのかすら思い出せないくらい読んだ。
『自由に至る旅』
そもそも、自由とは?旅とは?
そんな哲学を創造させる見出しに興奮して買った一冊。
しかし、その中身は・・・
『オートバイとは、人を殺す可能性のあるものです』
こんな書き出しから始まる。
一体、何だこりゃ?
正直、そんな印象から読み始めたのを今でも覚えている。
しかし、文末ではこう書いている。
『この本が、あなたの人生をリセットする
小さなきっかけとなれたら、うれしい』
と。
俺はこの本を一日で読んでしまった、それも夢中でだ。
行ったことのない北海道へも行った(笑)
そして
福岡から東京まで1278.5キロメートルを
24時間13分かけても一気に走りきった。
そんな旅行をさせてくれる一冊である。
しかし、コレを読み脳内ライダーで終わる人間もいる。
俺は違う(多分)
花村萬月さんはこんな本を書いた方です。
(ってよく分からんか(笑))
まぁ、肩書きを言えば『芥川賞』だって取っている人。
しかし、俺には関係ない。
だって、この本を手に取ったときは
『自由に至る旅』
この言葉だけがキャッチだったのだから・・・。
さて、その花村萬月さんと、あの宇崎竜童さんが
ネット上で面白いことをやっています。
お暇な方は是非、見てください。
そして、竜童さんのナレーションをONにして
布団にでも入ってゆっくり聴いて下さい。
俺は第一章ですでに虜になっています(^^ゞ
だって、同じ世代だから(笑)
ジワリジワリとオートバイに近付いていく辺りが
読者(聴者)のツボを心得ています。
バイクにロマンを求める人間ならきっとハマると思います。
逆にこの小説を読んで(聴いて)
自分のバイクに乗りたい!と思わなかったら
思わなかったら・・・(自分で考えてください)
さぁ、不思議な感触を読みに行ってみましょう!
●サイドストーリー
俺には10ウン年、連れ添った彼女が居るのだが
その彼女と付き合い始めて数年経った頃の話。
199×年
二人は新潟・湯沢にスキーに来ていた。
季節は2月ハイシーズンだ。
もちろん、どこへ行ってもスキーヤーの車だらけ・・・
当時、ワンシーズンで20回以上も
足繁くゲレンデ通いをしていた二人は
兎に角、高速代を浮かせることしか頭に無かった。
従って、行きも帰りも高速は使わずに全て”下道”
ちなみに、
国道17号はすべての交差点が俺の頭の中に入っている。
そんな話はどうでも良いのだが
それは国道17号を新潟から群馬への県境へと
差し掛かったときに起きた。
前も後ろも右も左も全て渋滞だった。
男 『前の車、遅ぇなぁ・・・』
女 『そう?』
× × × × × × ×
男 『あ~イライラする・・・』
女 『無言』
× × × × × × ×
男 『何でそこでブレーキ踏むんだよ!』
女 『前、女の人じゃない?』
男 『関係ね~よ!』
女 『・・・』
× × × × × × ×
男 『マジ、ムカついてきた』
女 『きっと私が前でも同じような運転するよ』
男 『はぁ?』
女 『だから、前の人の気持ちが分かるって言ってるの』
男 『あぁぁぁぁ!お前はどっちの味方なんだよ!』
女 『味方って・・・』
× × × × × × ×
その後、『味方』という言葉を最後に
二人は数時間も押し黙った。
もちろん、車内は険悪なまま。
それ以来、俺の連れは
俺が何かでイライラしたりすると
俺以上に怒って見せるようになった。
つまり、俺との”温度差”を埋めようとしてくれるわけだ。
なんて暴君な男だ!
ただのジャイアンじゃない?!
そんな声も聞こえて来そうだが(汗)
ウチは今のところ、それで上手く行っている(?)
もちろん、それで女にストレスが溜まらなければ、だが。
こんなサイドストーリーの経験者は
上で示した花村萬月の第一章を聴いて(読んで)
淑子がとてもいとおしく思えた(オバさんだけど(笑))
嬉しいことも悲しいことも、相手以上に表現してみせる。
とても大事なことだと俺は思う。
もちろん、俺も心がけていることではある。
