今日は、再び私が撮影した鉄道写真(画像)の中から、とある鉄道車両について解説(説明)を交えながらアップして行きたいと思います。

















私撮影:北千住駅より
















この鉄道車両は、「東武鉄道300系」でございます。
















東武鉄道300系とは、 東武日光線においての優等列車は特急の他にも快速急行と呼ばれる種別が存在していましたが、快速急行は快速用の通勤型車両「6050系」が充当しており、車両のグレード等のサービス面で向上が必要でありました。
















こうした中、急行(後に特急へ格上げ)「りょうもう」に用いられていた「1800系」の内、後継車の「200系」の増備で置き換えられた1817F・1818Fをアルナ工機及び富士重工で改造し、6両編成で1991年(平成3年)に営業運転を開始したのが「300系」であります。
















※4両編成で構成される全く同じ車両が存在しますが、それは「350系」と呼ばれており、6両編成で構成された方を一般的に「300系」と呼びます。
















この300系が登場した事により、「快速急行」は「急行」に種別変更され、更にこの変更に伴って「6050系」が快速急行から全て撤退し、また運用に空きが生まれたのでイベント列車等の臨時列車にも300系充当される様になりました。
















ちなみに、300系の登場によって臨時列車に充当されていた「5700系」が置き換えられており、現在の「300系」・「350系」・「1800系」と言う臨時列車の体制が確立しました。
















300系の登場時は、急行用車両として充当されていましたが、後に特急への格上げによって実質上の特急用車両&上記で示した様に臨時用車両となっています。
















・車体(ボディー)構造
車体は、主に普通鋼で製造されており、各寸法は全長20,000 mm(先頭車は20,200mm)・全幅2,878 mm・全高4,200 mm・車両重量先頭車32t&中間車約40t(搭載機器の関係で重量が車両事に少し異なる)・ 編成重量216tになっています。
















デザインとして車体前面は、裾絞りの無い直線基調とし、東武に限らず殆どの特急車両は先頭車に向かって鋭く曲線を描いた前面デザインが多い傾向ですが、この車両はベース車両となっている1800系の名残か?1800系と同様に通勤型車両と変わらない感じの雰囲気ですね。
















更に前面は、「非貫通型構造」となっており、300系は別に地下鉄へ乗り入れる事は無いですし、東武線内においても凄く長いトンネルが存在する訳でも無いので必要無かったのでしょう(先頭車同士の連結も基本ありません)。
















また前面において前照灯と尾灯は、従来の白熱式の角形ライトユニットとし(運転台窓上部にある補助前照灯と尾灯はLED式)、加えて中心部には電動式の幕を用いた愛称表示器を設置しています。
















一方の側面は、コチラは特急型車両らしく片側に900mmの片開き扉が1箇所(両側で2箇所)設置されており、窓に関しても座席2つに対し大窓1つの間隔で配置されております(一部車両のドアは片側2箇所・両側で4箇所設置している)。
















側面には、勿論「行先表示器」も設置されており、前面に設置されている物は「愛称表示器」のみでしたが、コチラは行先&種別(特急愛称)も表示出来る電動式の幕を用いた表示器になっています。
















屋根上機器において、冷房装置はキノコ型の室外機カバーが特徴な「分散式RPU11T2-33形」を搭載し、集電装置(パンタグラフ)はスペース上の都合からコンパクトな「下枠交差式パンタグラフ」を採用しています。
















車体塗装は、「6050系」やデビュー頃の「100系」に準じたジャスミンホワイトを基調としパープルルビーレッド&サニーコーラルオレンジの帯を巻いた日光線優等列車のイメージカラーが採用されてます。
















・車内構造
座席(シート)は、ほぼ全てフットレストを備えた回転クロスシートであり(リクライニング機能は無い)、シート生地はベージュ色のモケットであります(シートピッチは96mm)。
















座席の背面には「折り畳み式テーブル」がある他、窓の下部に細長いテーブルが折り込まれており、乗客はそのテーブルを引き出してランチ等を楽しむ事が出来ます。
















客用ドアがあるデッキ内は、和式のトイレ(洗面所は無し)・清涼飲料水を購入出来る自動販売機が設置されており、その為に車内販売サービスは基本的に行われていません。
















更に、過去にはテレホンカード専用車内電話も設置されていましたが、携帯電話等の普及によりあまり使われなくなったのと、mova停波の為に現在は撤去されています。
















車内全体としては、白く清潔感のある化粧板が貼られていて、それはデッキ内の客用ドアにも施されているので、正しく特急型車両らしい通勤型車両よりも凝った仕上がりです。
















車内天井は、通路を分けて2分割され設置された蛍光灯がびっしりと直線に配置(長方形のカバーを付けて)され、双方共に窓及び互いの蛍光灯と平行的に配置されております(デッキ内の客用ドア上部にも蛍光灯を設置)。
















蛍光灯(車内灯)に加えて、座席上部に荷物棚・冷房装置の吹き出し口も設置されており、それは丸く渦を巻いた様なカバーでレトロ感丸出しであります(ベース車両の1800系がそれなりに古い車両であった事が原因)。
















・乗務員室(運転台)
乗務員室は、ほぼ全面に黄緑色の化粧板が貼られると言う一般的な構造で、一方の運転台は黒色で仕立てられており区別が明確で分かりやすい外観です。
















運転台の機器配置は、デスクタイプとしており、各メーター類はアナログ式でマスターコントローラー(マスコン)は「縦軸マスコン」と言う旧式車両が一般的に用いていた物です。
















・走行機器 
走行機器の殆どが東武鉄道の通勤型車両「8000系」と共通化しており、まず制御装置は軽量ながらも滑らかな加速が得られる日立製作所製「電動カム軸超多段式直並列バーニヤ抵抗制御装置」が搭載されています。
















合わせて主電動機は、強力な「直流直巻電動機130KW」を装備し、制御装置と同様に軽量化による加速性能向上と電力消費の抑制によって、あらゆる面においてのコストダウンと走行性能を両立させています。
















台車は、ミンデンドイツ台車を住友金属工業が改良した「空気バネ式S形ミンデン台車」を搭載し、 制御装置と台車は「8000系」の物をベースとしつつも弱め界磁率等を特急用にチューンアップされてます。
















制動装置(ブレーキ)は、栃木県日光付近の勾配区間に対応する為に、「HSC方式(電磁直通式空気ブレーキ)」から「HSC-D式(発電ブレーキ併用電磁直通式空気ブレーキ)」となり、加えて抑速ブレーキも追加搭載されてます。
















駆動装置は、「中空軸平行カルダン駆動方式」を採用しており、これは小型且つ十分なパワーがある上、耐久性にも優れているので特にメンテナンスが容易な駆動装置であります(コンパクト設計なのもポイント)。
















それら走行機器によるスペックは、設計最高速度115 km/h・営業最高速度105 km/h・起動加速度2.2 km/h/s・減速度3.7 km/h/s(常用最大)&4.5 km/h/s(非常)となってます。
















・保安装置
保安装置は、自動列車停止装置として「東武型ATS」を採用しており、これは多変周・点制御式のATSですが、速度照査を他方式の様に信号表示に応じて階段的に実行するのでは無く、車上装置で発生する2段階のパターンを用いて連続的に行う東武鉄道独自のATSであります。
















・運用&今後の動向
投入当初は、急行「きりふり」・「ゆのさと」として運用され、その後に一時期は前記した優等列車の廃止により定期運用を離脱していましたが、2006年(平成18年)3月のダイヤ改正で特急「きりふり」が復活し再び定期運用に付いています。
















そして現在は、定期列車の特急「しもつけ(浅草~東武宇都宮間)」・「きりふり(浅草~南栗橋間)」、臨時列車の特急「きりふり(浅草~東武日光間)」・「ゆのさと(浅草~新藤原間)」及びイベント&団体列車等に充当されています。
















更に、2001年(平成13年)からは冬季限定で運転される臨時夜行列車「スノーパル」、その翌年2002年(平成14年)からは毎年6月~10月に運転される臨時夜行列車「尾瀬夜行」にもそれぞれ充当されてます。
















また、車両故障等で充当車両のやりくりが出来なくなった場合に、「100系(スペーシア)」の代走に付く事がありますが、サービス面で大きく劣ってしまう事から特急料金不要の措置が取られています。
















今後の動向に関しては、現状で何か後継車両に置き換えられると言う話は無いですし、現在(2013年)東武鉄道では老朽化した「8000系」の置き換え&「10000系」ないし「10030系」の更新工事で忙しい様なので、まだまだ300系を引退させる事は無いでしょう。
















なので、運用範囲が上記で示した様に狭いですが、引き続き今後も東武鉄道のスカイツリーライン・日光線・宇都宮線等を中心に特急列車又は臨時列車として活躍して行くと思います。
















そう言った所で、以上で一通り私が「東武鉄道300系」について記載したい事柄を全て書き終えたと共に、最後ですがまとめとして「東武鉄道300系」は、「100系&200系等と比較するとあまり目立たない特急型車両ですが、東武鉄道車両の中では一番と言っても過言では無いユーティリティ性の高い車両」であると思います。
















今日のまとめを述べた所で、もし当ブログ記事内容に興味を持たれたのならば、是非とも東武鉄道へ足を運んでいただき乗車又は写真撮影等を楽しんでみてはいかがでしょうか(^^)/
















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