スマホは私たちの生活に欠かせない便利な道具ですが、使いすぎると脳に悪影響を及ぼすことが科学的に明らかになっています。スマホの使い過ぎは、記憶力や判断力、集中力などの認知機能を低下させるだけでなく、脳の発達や形態にも影響を与えるのです。

 

【スマホが脳に与える悪影響】

 

 

⚫スマホからの視覚情報が脳をパンクさせる

スマホを見ているとき、小さな画面に色や光、文字、映像などがたくさん表示されます。これらの視覚情報は一度に脳に飛び込んできて、脳は高速でそれらを処理しなければなりません。しかし、脳には処理できる情報量に限界があり、それを超えると脳はパンク状態に陥ります。

脳がパンクすると、記憶力や判断力、集中力などの認知機能が低下します。また、睡眠障害やうつ症状などの精神的な問題も引き起こす可能性があります。スマホを長時間見続けることは、脳にとって過剰な負荷をかけることになります。

また、一度に大量の情報が脳に飛び込んでくる為、情報過多の状態となって思考停止してしまうこともあります。

 

⚫スマホ依存が脳の発達や形態に影響する

スマホ依存とは、スマホやインターネット、ゲームなどに過度に依存してしまう状態のことです。スマホ依存は、特に子どもや若者の脳に深刻な影響を与えることが分かっています。

東北大学加齢医学研究所の川島隆太教授は、仙台市在住の5歳から18歳の児童・生徒224名の3年間の脳発達とインターネット利用頻度の関係を調査しました。その結果、インターネット習慣が多い子供たちは、大脳灰白質体積(神経細胞層)の発達に遅れが見られたことが分かりました。

大脳灰白質体積は、脳活動の高度さや知能と関係しています。インターネット習慣が多い子どもたちは、脳活動が低下し、学力や思考力も低下する可能性があります。

 

(外部リンク)

脳科学者に聞いた、スマホ脳過労の症状と対策 - ITをもっと身近に。ソフトバンクニュース (softbank.jp)

 

また、スマホ依存はドーパミンという快楽物質の分泌にも影響します。スマホでゲームをしたりSNSをしたりするとき、ドーパミンが大量に分泌されて快感を得ます。しかし、その快感は一時的であり、常に新しい刺激や報酬を求めるようになります。その結果、スマホから離れられなくなり、他のことに興味を持たなくなります。

 

⚫スマホから発生する電磁波が脳機能に悪影響を与える

いくつかの研究では、スマホの電磁波が脳の活動や形態に変化をもたらす可能性が示唆されています。 

例えば、スマホを使うことで脳の血流量が増加したり、脳のグルコース代謝が上昇したりすることが報告されています。 また、スマホを使うことで脳の灰白質や白質の体積や密度が変化することも観察されています。

 

【スマホの使用時間を減らす方法】

⚫スマホの使用時間を制限する

1つ目の方法として、スマホの使用時間を制限することが挙げられます。

例えば、

  • スマホを1日2時間までしか見ない。
  • 電車やバスなどの移動中ではスマホを見ない。
  • 業務中はスマホを見ない。

等といった独自ルールを設けることで、スマホの使用時間を大幅に短縮することが出来ます。

 

⚫スマホ以外の活動を増やす

2つ目の方法として、スマホ以外の活動を増やすことが挙げられます。

本を読んだり、音楽を聴いたり、運動したり、友達や家族と交流したりすることは、脳に良い刺激を与えて認知機能を高めます。また、自然に触れたり、リラックスしたりすることも脳に良い影響を与えます。

 

【まとめ】

スマホは脳機能を破壊する可能性があります。特に子どもや若者の脳発達に悪影響を与えることが科学的に証明されています。しかし、スマホは現代社会において必要不可欠な道具でもあります。

その為、スマホの使用時間を制限し、スマホ以外の活動を増やし、スマホの使い方を工夫することで、スマホと上手に付き合うことができます。スマホは脳機能を破壊するだけではなく、脳機能を高める可能性も秘めています。自分の脳の健康を守るためにも、スマホの使い方に気を付けることが重要です。