アメリカ 難病ALS筋萎縮性側索硬化症の治療薬を承認 | フレイルも認知症も減らない日本

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ウイルスと戦争の世紀で人生を終えることになるとは・・・まさに第三次世界大戦前夜の状況ですからね しかも本日は日本の金融市場はトリプル安

更なる新薬の開発を‼️


NHKニュースより

アメリカで難病
ALS=筋萎縮性側索硬化症
の治療薬を承認


全身の筋肉が徐々に動かなくなる難病、
ALS=筋萎縮性側索硬化症について、
FDA=アメリカ食品医薬品局は25日、
アメリカの製薬会社が開発した新薬を
「患者に利益があると合理的に予測できる」として、
治療薬として承認したと発表しました。
承認されたのはアメリカの製薬会社
「バイオジェン」が開発したALSの治療薬「トフェルセン」です。
この治療薬はALS患者の中でも
「SOD1」と呼ばれる
特定の遺伝子の変異が原因の遺伝性のALS患者が対象です。
この変異があると、
毒性のあるたんぱく質が作られ、
筋肉を動かす神経が損傷して、症状が徐々に進行していきます。
FDAによりますと108人の患者を対象にした治験で、
薬を投与した患者では血液に含まれる、
神経が損傷していることを示す物質が
減少していることが確認されたということです。
FDAは
「この薬は患者に利益があると合理的に予測できる」として、
深刻な病気の患者に対し、
より早く治療を提供する「迅速承認」という仕組みで承認しました。
バイオジェンによりますと、
この治療薬はALSの患者全体のおよそ2%、
アメリカ全体ではおよそ330人が対象で、
ALSの根本的な原因に働きかける薬が承認されるのは、
今回が初めてです。



製薬会社の日本法人
「1日でも早く薬を
お届けできるよう努力」


アメリカで迅速承認された
ALSの新薬の国内での承認申請の見通しについて、
製薬会社の日本法人「バイオジェン・ジャパン」は、
「日本の医薬品審査当局との協議を続けています。
承認申請等のタイミングについては、
現時点ではお伝えすることができませんが、
日本でも『SOD1』遺伝子変異のある
ALSの患者さんに1日でも早く
薬をお届けできるように努力してまいります」
とコメントしています。


「トフェルセン」とは


「トフェルセン」は、
アメリカの製薬会社「バイオジェン」が開発した
ALS=筋萎縮性側索硬化症の治療薬です。
DNAやRNAと言った遺伝情報を含む
「核酸」と呼ばれる物質を使った「核酸医薬」の一種で、
「SOD1」と呼ばれる特定の遺伝子の変異が
原因で遺伝性のALSを発症した患者が対象です。
この遺伝子変異があると、
毒性のある異常なたんぱく質が作られ、
筋肉を動かす運動神経を壊してしまい、
症状が徐々に進行していきます。
この薬は、
遺伝情報を細胞に伝えるmRNAを切断することで、
異常なたんぱく質が作られるのを防ぎ、
症状の悪化を抑えることが期待されています。
これまでに薬の有効性や安全性を確認するため、
国際的な最終段階の治験が行われていて、
「SOD1」の遺伝子変異がある
アメリカや日本などの合わせて108人の患者が参加しました。
治験では、
「トフェルセン」を投与するグループと
偽の薬を投与するグループに分け、
28週間後の時点での運動機能など、
重症度の変化を調べましたが、
統計的に意味のある有効性は示されなかったということです。
一方で、
その後の継続試験も含めた解析では、
薬を投与したグループで血液などに含まれる
神経の損傷を示す物質や、
異常なたんぱく質が減少している
ことが示されたとしています。
これらのデータに対し、
アメリカFDA=食品医薬品局の外部の専門家による委員会は先月、
治療薬としての効果は
十分に示されているとは言えない
としながらも、
患者にとってリスクよりも
利益が上回ることが予測できるとして、
深刻な病気の患者に対し、
より早く治療を提供する
「迅速承認」を支持する意見をまとめていました。

バイオジェンは、
遺伝子の変異があるものの、
まだALSの症状が出ていない
患者を対象に行われている治験で、
発症を抑制する効果を確かめることにしています。
新しい薬が使える対象の患者は
ALS患者全体の2%程度に限られているため、
より多くのALS患者に使える薬の開発が
日本を含む各国の研究機関や製薬会社で進められています。

治療薬の開発に取り組む
東京医科歯科大学の横田隆徳教授は
「核酸医薬はここ数年、大幅に進歩していて、
ALSの薬の開発にも新しい窓が開かれたと思う」
と今後の研究の進展に期待を示しました。

ALS新薬承認の意義は
ALS=筋萎縮性側索硬化症は、
全身の筋肉が徐々に動かなくなり、
発症後、平均で3年から5年で死亡するとされる難病です。

現在、
国内外で症状の進行を抑える薬が複数承認されていますが、
根本的な治療法は確立されていません。

新たな治療薬がアメリカで承認されたことについて、
脳や神経の難病が専門の
東京医科歯科大学の横田隆徳教授は
「これまで使われている薬は有効性が限定されていて、
患者が十分な効果を実感するほどではないため、
病気の原因に直接働きかける薬ができたという意味で、
非常に価値の高い成果だと思っている」と述べ、
新薬の意義を強調しました。

一方、
この薬は日本でも治験が行われましたが、
国内ではまだ承認されておらず、
現状では手続きに時間がかかったり、
高額な費用を自己負担する必要があったりすることから、
ほとんどの患者にとって
国内で
薬を使うことは難しいということです。

これについて、
横田教授は
「進行が早いALS患者は2年程度で亡くなることもあるため、
日本で薬が承認されるまでの
ドラッグラグの期間によっては治療が間に合わない。
そのような患者がいち早く薬を手に取れるような
社会的な対応を期待したい」
と話していました。