腸内細菌叢で パーキンソン病の 早期進行を予測 | フレイルも認知症も減らない日本

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時事通信より。


腸内細菌叢で
パーキンソン病の
早期進行を予測


 パーキンソン病(PD)の早期進行を予測する因子としては男性、認知機能低下、歩行障害などが知られており、腸内細菌叢についても複数の報告がある。

名古屋大学大学院神経遺伝情報学の西脇寛氏らは、PD患者の腸内細菌叢から2年後の症状進行を予測するランダムフォレストモデルを作成。

早期PD患者では短鎖脂肪酸産生菌が少ない、またはムチン分解菌が多いことが進行を予測する因子であることをNPJ Parkinsons Dis(2022年6月1日オンライン版)に報告した。


🔵重症度別に
腸内細菌叢
または臨床症状で進行を予測

 以前に西脇氏らは、5カ国のPD患者の腸内細菌叢のメタ解析により、PD患者ではムチン分解菌であるAkkermansia属が増加し短鎖脂肪酸の産生菌であるRoseburia属とFaecalibacterium属が減少していることを報告した(Mov Disord 2020; 35: 1626-1635)。

 今回の検討では、PD患者165例を2年間追跡するとともに、腸内細菌叢と症状進行との関係を明らかにするため、登録時の腸内細菌叢または臨床症状から2年後の症状進行を予測するランダムフォレストモデルを作成。

重症度別に予測モデルの精度を評価した。

🔵2年後の症状進行を79.2%の精度で予測

 検討の結果、Hoehn-Yahrの重症度分類Ⅰ期の早期PD患者において、臨床症状による予測モデルの受信者動作特性(ROC)曲線下の面積(AUC)が0.549だったのに対し、腸内細菌叢による予測モデルでは0.799であり、腸内細菌叢は2年後のPD症状進行を79.2%の精度で予測した。

 ただし、腸内細菌叢による予測モデルの精度はPDの重症化とともに低下した。

Ⅲ期PD患者では臨床症状による予測モデルが0.772、腸内細菌叢による予測モデルは0.509であり、臨床症状による予測モデルの方が良好だった(予測精度66.1%)。

 属レベルでの菌種の検討では、ベースライン時の重症度が高い群では短鎖脂肪酸産生菌であるFusicatenibacter属、Faecalibacterium属、Blautia属の減少と、ムチン分解菌であるAkkermansia属の増加が認められた。

これらの細菌数は2年間の追跡期間中に変化しなかったことから、細菌叢の変化はPDの疾患進行によるものではなく、PDの早期進行の予測因子であることが示唆された。

 西脇氏らは「短鎖脂肪酸の減少が中枢神経の炎症を惹起し、PDの要因とされるαシヌクレインの異常凝集につながる可能性が示された。また、Akkermansia属の増加は腸管壁ムチン層を破壊し、腸管壁透過性が亢進して腸管神経叢におけるαシヌクレインの異常凝集につながる可能性が示唆された」と推察。

「プレバイオティクスやプロバイオティクスなどによる腸内細菌叢の正常化、不足する腸内代謝産物の補充によりPDの進行を抑制ができる可能性がある」と結論している。