「白カビチーズ」 食べて認知症予防 | フレイルも認知症も減らない日本

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ウイルスと戦争の世紀で人生を終えることになるとは・・・まさに第三次世界大戦前夜の状況ですからね しかも本日は日本の金融市場はトリプル安


今年の5月に
東大から報告された
内容を実際にヒトでも、
確認したことになりますね。




夕刊フジより。



「白カビチーズ」
食べて認知症予防



 転倒や寝たきりの原因となり、健康寿命を縮める認知症は、だれもが避けたい病気だ。

 いくつかある認知症の種類の中で、患者数が最も多いのがアルツハイマー型だ。脳内に「アミロイドβ(ベータ)」というタンパク質が沈着し、神経細胞を萎縮させることが、発症の1つの原因と考えられている。

 アミロイドβという老廃物を除去する、脳内の免疫細胞の一種、ミクログリアがしっかり働いていれば沈着することはない。しかし除去しきれないほど沈着すると、神経細胞の情報伝達が正しく行われなくなり、認知機能や記憶が衰える。

 認知症、アルツハイマー型の研究は世界各国で行われており、解明はされていないながらも、食事、運動を見直し、認知トレーニング(脳トレのようなもの)を行い、生活習慣病などの既往歴の管理、治療を、どれか1つではなくすべて、あるいは複数行うことで、認知機能の向上につながることがわかっている。

 それでも、食事内容は認知症に大きく関わっている。

東京都健康長寿医療センター研究所の金憲経研究部長は、2017年に東京都に住む65歳以上の女性1035人に対して、食事摂取頻度と認知機能との関連性を検討するために調査(聞き取りを含む)を行った。

そこで、チーズを毎日食べている人、とくに、カマンベールなどの白カビタイプを食べている人が、統計学上有意に認知機能が保たれていることが分かったと、第74回日本体力医学会大会で発表した。

 具体的には、高齢者女性に対して、日本版認知症スクリーニング検査(MMSE)を実施。

さらには、食品11種類(魚、肉、卵、牛乳、大豆、野菜など)を食べるかどうか、その頻度を聞き取り、食べ物とMMSEの点数に有意差があるかどうかを分析した。

 チーズを毎日食べる人は26・2%、うち、プロセスチーズを食べる人が8割近く、白カビタイプは12%だった。

 「他の摂取頻度の高い食品と、MMSEの点数には有意差がなく、タンパク質の摂取頻度としても有意差はありませんでした。しかし、チーズを毎日摂取している人のMMSE得点は高く、とくに記憶、計算が優れている、という結果が得られました」(金部長)

 チーズ摂取の頻度とMMSEの点数を見ても、毎日食べている人のほうが点数が高く、チーズのタイプで見ると、白カビタイプを食べている人のほうが、MMSEの得点が、若干だが統計学的に有意だったという。

 予防という観点からすると、認知症の前段階である軽度認知障害(MCI)の成績はどうだったのか気になるところだ。

動物実験を行なった先行研究では、脳由来の神経栄養因子が増えるということになっている。高齢者を対象とした金部長の今回の研究でもやはり、チーズを食べている人のほうが、認知機能を高く維持している。また同様に、毎日食べている人、白カビタイプを食べている人のほうがMCIの有症率が少なかった。

 「年齢や教育年数で調整しても、白カビタイプはMCIと有意に関連することが明らかになりました」

 今回の結果は、横断調査データに基づいたものだ。チーズと認知機能との関連性をより明確に究明するためには、追跡調査に基づいた解析が必要であると金部長は強調している。