そもそも、
ヒトは何でもわかるのでしょうか❓
朝日新聞より。
「認知症で何がわかる」
とまで…
根強い偏見、
世界共通
21日の世界アルツハイマーデーにあわせ、
国際アルツハイマー病協会(ADI)は、
認知症についての
世界規模の意識調査のリポートを公表した。
155の国・地域の約7万人が回答。
根強い偏見や否定的な見方が、
各国共通の課題となっていることが
浮き彫りになった。
調査は今年4月から6月、
加盟団体の協力を得てインターネットで実施。
対象を「認知症の本人」
(有効回答の2・4%)
「介護者」
(同30・2%)
「医療従事者」
(同23・2%)
「一般」
(同44・2%)
にわけて分析した。
国別の回答数は公表されていない。
リポートによれば、
認知症の本人については、
85%以上が、
自分の意見を
周囲が真剣に受け止めてくれないことがある、
と答えた。
▽「友人と何かするときに誘われなくなった」
(米国、58歳男性)
▽「医師は、私の診断について夫と
話し合っているとき、私の存在を無視した」
(南アフリカ、59歳女性)
▽「町内会の当番から外された」
(日本、87歳女性)
▽「子どもたちが時々、
私の将来についての
私の決定をはねつけるように思える」
(米国、79歳女性)
▽「『あなたは認知症なんだから、
なにがわかる!』とまで言われた」
(オーストラリア、60歳女性)
など、
家族・友人や医師らとの関係に
苦悩する本人の証言が数多く紹介されている。
介護者については、
家族が認知症と診断されたことを
隠したことがあるという回答が、
全体で35%あった。
一方、
一般の人への調査で、
自分が認知症であるとしたら、
人に会うときそれを
隠すようにすると答えた人は、
全体で20・2%
(日本19・7%)
と、
およそ5人に1人。
ロシア(66・7%)、
ポーランド(57・9%)など、
かなり比率が高い国もあった。
また、
認知症のイメージで、
認知症の人は
衝動的で予測しがたいと思っている人
(一般)は、
全体で63・6%
(日本46・8%)
だった。
🔵「官民が一体になって」
日本での窓口となった
「認知症の人と家族の会」
(本部・京都市)
の
鷲巣典代理事は
「1千万人を超す
『認知症サポーター』
がいるなど
日本での啓発の取り組みは
世界的にも進んでいる。
それでも各国同様、
まだまだ偏見は残っていることが
調査でわかる。
今後も認知症の正しい理解に向けて
本人・家族とともに
官民が一体となって
活動していくことが大切だ」
と話す。
ADIによれば、
世界の認知症の人の数は現在5千万人超。
2050年までに
3倍以上の1億5200万人に増える
と見込まれ、
世界的な課題となっている。
日本は6月、
「共生」と「予防」を柱とする
認知症施策の大綱を政府が決定している。