こんにちは、津具凛太郎です。
ヒロの甘い香水と、あのニット越しに覗く無防備なシルエットに翻弄され続けた新幹線の旅。
仙台駅に到着し、冷たい空気に触れてようやく仕事モードのスイッチを入れ直した私は、ヒロを伴って約束の場所へと向かいました。
今回のメインミッションは、リハビリ施設運営と相続対策を巡る、丹下先生のご家族との面談。
東北大学病院の近くにある格式高いホテルのラウンジで私たちを待っていたのは、先生の娘であり、今回の案件の鍵を握る「沙織(さおり)」さんでした。
「はじめまして、津具様。父からいつもお噂は伺っております……」
丁寧に頭を下げた彼女を見て、私は一瞬、言葉を失いました。
お茶の水女子大卒で、現在は仙台の医療法人で働くという沙織さんは、黒髪をハーフアップにまとめた、息を呑むようなお嬢様タイプの正統派美女。
ベージュのタイトなライトツイードのワンピース姿は、育ちの良さと、大人の女性としての気品を完璧に醸し出しています。
しかし──。
銀行員としての私の目は、彼女が席につく瞬間の「わずかな違和感」を見逃しませんでした。
タイトなワンピースが肉感的な太ももに引っ張られたその瞬間、薄手の生地を通じて、下着のラインが全く浮き出ていないのです。
まさか……。
「こちら、私の部下のヒロです。今回の案件のサポートを務めます」
私が紹介すると、ヒロは「よろしくお願いいたします🩷」と満面の笑み。
しかし、その目は完全に笑っていません。
東京駅のエスカレーターで黒のガーターベルトを仕込んできた野生の共犯者は、目の前の沙織さんから漂う『何か』を瞬時に察知したようです。
テーブルに広げられた、リハビリ施設の運営計画書と相続税のシミュレーション資料。
真剣な表情で私の説明に耳を傾ける沙織さん。
「──ですから、このスキームを使えば、お父様の資産は守られます」
「なるほど、素晴らしいです……。
でも、実務の面で少し不安があって……」
沙織さんはそう言いながら、資料を指さすために、机の下で私のほうへわずかに身体を乗り出してきました。
その瞬間、彼女の膝が、私のスラックスの太ももにピタリと密着したのです。
ストッキング越しに伝わる、驚くほど熱い体温。 しかも、彼女はそれを避けるどころか、さらにじわりと押し付けてくる。
「……っ」 驚いて彼女の顔を見ると、沙織さんは涼しげな表情のまま、大人の色香を孕んだ瞳で私をじっと見つめています。
清楚なお嬢様という仮面の下に隠された、あまりにも大胆な肉体の誘惑。
さらに恐ろしいことに、私の左隣に座るヒロが、テーブルの下で私の左手をギュッと強く握りしめてきました。
ネイルが食い込むほどの強さ。
ヒロの目は「凛太郎さん、私の前で何鼻の下伸ばしてるの?」と
無言で怒っています。
右の太ももには、初対面の令嬢・沙織さんの熱い密着。
左手には、有給を取ってついてきた愛コンパニオン・ヒロの嫉妬の爪痕。
他行との競争よりもはるかに過酷な、二人の美女による「津具凛太郎争奪戦」が、静かなラウンジの机の下で勃発していました。
🔑 動き出した夜の案件 「──今日のところは、この方向で進めさせていただきます」
なんとか理性を保って面談を終えたのは、すっかり日が落ちた頃でした。
沙織さんは立ち上がり、名残惜しそうに私の目を覗き込みます。
「津具様、実は明日、父のことで個人的にご相談したいことがございまして……。
ホテルの私の部屋に、夜、お越しいただくことは可能でしょうか?」
それは、仕事の依頼なのか、それとも……。
隣でヒロが「むぅ」と小さく唇を尖らせるのが分かりました。
「……承知いたしました。明晩、お伺いします」 私が答えると、沙織さんは満足そうに微笑み、すれ違いざま、私の耳元でかすかに囁きました。
「明日は……今日より、もっとお話ししやすい格好でお待ちしておりますね」
ホテルのエントランスで見送ったあと、ヒロが私の腕に強烈な頭突きをかましてきました。
「なーにが『承知いたしました』ですかー!
凛太郎のエッチ! 明日は私も絶対ついていきますからね!」
牛タンを食べるどころではなくなった仙台の夜。 丹下先生の令嬢が仕掛けてくる、清楚な皮を剥ぎ取った本能の誘惑。そして、それを迎え撃つヒロのプライド。
現役銀行員・支店長代理の私ですが、今回の出張、私の体力が最後まで持つかどうか、全く自信がありません🤣
津具凛太郎