大阪の不動産市場は変貌するか? | 入居率29%でも回る非常識な不動産投資

入居率29%でも回る非常識な不動産投資

当ブログ『入居率29%でも回る非常識な不動産投資』は、皆さまのご支持により2013年4月に『空室率70%でもキャッシュが回る非常識な不動産投資術』(ごま書房新社)として書籍化されました。「石原式で買って、尾嶋式で埋める」というシンプルな投資手法を紹介しています。



椙田(すぎた)です、

2025年に大阪市を会場にした、
国際万博の開催が決定しました。


実際万博が開催されれば、
海外から多くの観光客の来場が予想され、
その経済効果も兆単位になります。


また会場の開発に伴ない、
交通などのインフラや周辺の宿泊施設、
関連施設など多数の開発事業が
展開されることが予測されます。


2020年の東京オリンピック開催後には、
日本への観光客が一時落ち込みを見せる
という予測もありましたが、
2025年大阪万博が開催決定したことで、
もう一つ海外からの観光客を誘致する
ポイントが生まれたとも言えます。


大阪市内の不動産市場に対し、
万博開催はどう影響を及ぼすのか?
そのポイントを考察してみました。




-2005年愛知万博の場合-

今回の大阪万博では、
国としては経済効果2兆円、
また海外からの来場者数は
3000万人を見込んでいます。


万博といえば2005年に
愛知県を舞台にして開催された
「愛・地球博」が記憶に新しいですね。


この愛・地球博前後の愛知県下の
平均公示地価は以下のように
変動しました。


2000年 55万2786円/坪 -5.87% 下落
2001年 52万6776円/坪 -4.71% 下落
2002年 49万0520円/坪 -6.88% 下落
2003年 48万6820円/坪 -0.75% 下落
2004年 46万1281円/坪 -5.25% 下落
2005年 45万3516円/坪 -1.68% 下落
2006年 47万4409円/坪 +4.61% 上昇
2007年 53万1097円/坪 +11.95%上昇
2008年 59万4437円/坪 +11.93%上昇
2009年 55万5866円/坪 -6.49% 下落


集計時期の問題もありますが、
2000年から2005年にかけて
落ち込みを見せていた愛知県の地価は、
万博を挟んで2006年から
リーマンショックが起こる2008年まで
上昇を続けました。


愛地球博の開催決定によって、
予め地価が上昇したという
現象はなかったようですが、
それでも愛地球博の開催によって
インフラなどが整備されたことにより、
地価が上昇したとも考えられます。


もう一つ直接の舞台となった
愛知県長久手市の平均公示地価を
見てみましょう。


2000年 51万3223円/坪 -2.81% 下落
2001年 48万9917円/坪 -3.38% 下落
2002年 45万6661円/坪 -6.40% 下落
2003年 41万4876円/坪 -8.84% 下落
2004年 40万3305円/坪 -2.74% 下落
2005年 39万0082円/坪 -3.66% 下落
2006年 39万0909円/坪 -0.14% 下落
2007年 40万3155円/坪 +3.91% 上昇
2008年 43万3598円/坪 +7.24% 上昇
2009年 42万1277円/坪 -2.66% 下落


長久手市内も愛知県全体の
平均公示地価の推移とほぼ同じような
数値の動きを見せており、
2005年までは下落を続けています。


そして2006年から上昇に転じたものの
リーマンショックの影響が色濃くなった
2009年は下落に転じています。


愛・地球博が開催されたことによる、
直接的な公示地価への影響はあまり
見られていなかったように思いますね。




-大阪市此花区の市況-

今回大阪万博が開催される場所は、
大阪市此花区の夢洲(ゆめのしま)という
埋立地になっています。


昭和から開発が続けられてきた埋立地で、
大規模なコンベンションセンターの
設置などが検討されていた場所でしたが、
その計画も空白になり、
悪く言うと計画倒れの状態で
放置されていたような場所でした。


去年くらいからカジノ法案の話があり、
大阪は夢洲へのカジノ誘致に力を入れ、
期待が高まっていたエリアでもありますが、
今回の大阪万博の会場に選ばれたことで、
地価に影響が出てることが予想されます。


此花区の平均公示地価ですが、

2013年 66万9008円/坪 -1.30% 下落
2014年 66万4628円/坪 -0.45% 下落
2015年 66万1983円/坪 -0.22% 下落
2016年 65万4178円/坪 +0.08% 上昇
2017年 65万5537円/坪 +0.17% 上昇
2018年 65万6382円/坪 +0.16% 上昇


ここ5年の公示地価を見ていると、
此花区内の相場はほぼ変動がなく、
5年前の水準よりわずかに下落しています。


万博開催の決定による影響は、
当然まだ出てはいませんが、
これからどう推移していくかが
気になるところです。


大阪市内の湾岸エリアは、
東京の湾岸エリアと比べると、
残念ながら総じて公示地価が安く、
東京のお台場エリアのような
ブランドは確立していません。


それだけに今回の万博により、
大阪の湾岸エリアがブランド化し、
タワーマンションの建設などを誘発して、
一大ウォーターフロントになる
期待も高まります。




-大阪万博開催で影響が出るエリア-

直接の会場になるのは夢洲エリアですが、
夢洲にアクセスが容易な路線や
エリアにも新たな需要が生まれ、
不動産市場への影響が予測されます。


夢洲への乗り入れ路線は現時点ではなく、
道路でのアクセスしかできません。


大阪の地下鉄は今年の4月に民営化され、
東京の呼称と同じく、
「大阪メトロ」と改称されましたが、
その大阪メトロ中央線の駅として、
夢洲駅の建設も予定されているため、
大阪メトロ中央線沿線が今後
地価上昇する見込みが高くなっています。


万博の開催そして万博の開催に伴なう、
カジノを中心とした、
IR(統合型リゾート)施設の併設などで、
大きく観光事業が発展し、
外国人向けのタワーマンションなども
建設されていくかもしれません。


愛知の愛・地球博の時は
不動産市場への影響は低かったものの、
もともと観光需要では愛知と大阪では
大きな差がありました。
(現在は愛知もリニア開通に向けて
不動産も盛り上がっていますが。)


特に今回は万博会場だけではなく、
カジノなどIR施設の開発も予定されるため、
元々観光需要の高い大阪がさらに
活性化する可能性が見込まれています。


人口減少によって
不動産投資市場としての価値が下落すると
見られている大阪ですが、
この万博の影響により、
一転日本の中でも不動産投資が活発な
有望エリアになる可能性も秘めていますね。




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