台風一過というには あまりにも 被害が大きかった18号。
みなさまの所は 大丈夫でしたか。 最近は 以前とは違う被害ですね。
豪雨も竜巻も なんだか 荒っぽいです。
辻さんは 一度読んでみたいと思っていました。初めてです。
「人は思い出にのみ嫉妬する」
登場するのは カタリテ、 そして 語られるのは二人の男と一人の女、
そして 死んでしまったもう一人の女。
もう、いないはずの彼のもと恋人に 嫉妬せずにはいられない栞。
そこから物語は始まります。
どうしても まといつく 「前の人」の 匂い、しぐさ、趣味。
栞はその影に 嫉妬します。
繊細すぎる 栞とやさしすぎる 戸田さん。
ついには壊れていく栞と 彼女を慕う、もう一人の男、安東くん。
愛する人には誰でも過去があり、そして過去は 消せないからこそ
やっかいです。 とても素晴らしいものにもかかわらず。
最後は あとがきがなかったら 苦しくて読めませんでした。
こんな恋愛小説もありかと 思って読みました。
「朱の丸御用船」
吉村昭さんの歴史小説は 小説というより 史実ですね。
「桜田門外の変」「彰義隊」 あまり分厚かったので これにしました。
面白かったです。 郷土史から さぐりあてたというお話でしたが
登場人物は 漁師の弥助以外 全部実在の人物だそうです。
紀伊半島の小さな漁村に起こったささいな事が 実は二つの犯罪が
からんだ 大騒動に発展します。
う~~ん、 事実は小説より奇なりという言葉がぴったり!
ネタばれになるので 書けないのですが 難破した舟が お上御用の
舟でなかったら ずっとささやかな 村だったはず・・
漁師、 役人、 船頭、 村長、 それぞれの人生が 思いがけない
方向に 転回していくさまが後半 一気に速度をまします。
郷土史から 歴史を掘り起こし忠実かつ 綿密に調べて史実を小説風に
仕立てたところは すごく素晴らしいです。 次回 分厚くても
読んでみたい 吉村さんの本です。