大藪春彦「俺に墓はいらない」 | ゆめのたね放送局 「ホンスキー倶楽部」

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香川県 きょんP(細川恭宏)さん

大藪春彦

 魅力
大藪春彦といえば一番に出るのは完全男目線のエロ描写。そして圧倒的な暴力。
そしてそれに伴うリアルな人体破壊描写がたまらない魅力です。 

② 出会い
最初は親父が通勤電車用に買ってきた「蘇る金狼」(当時映画化で話題)を手にしたのが最初。
しかし、当時まだSFや推理小説しか読んでなかった私は食指が動きませんでした。
ところが、その後近場に出来た図書館でカッパノベルス版の「俺に墓はいらない」 を見つけ
手に取りパラパラめくるとほぼ写真に近い裸体の挿絵が沢山。
興奮して借りて読んでみるとエロもさることながら、 
そこにいたるまでの激しい暴力描写にすっかりはまってしまい。
図書館や近所の古本屋で次々と読み漁るようになりました。
内容はどの小説も同じでパッと見優男だがスーツの下には鋼のようなしなやかな肉体を持つ
殺し屋等の裏の顔を持つ主人公が、何かの組織を相手にとり
舐めてかかってきた悪漢達をバッタバッタとなぎ倒し、
周りの美女を片っ端からいただくというものばかり。
しかし、そこが読んでいて非常に安定感があるのです。 
特に私は銃よりも推刀というベルトのように腰にまわして普段は隠してある
薄くて切れ味抜群の刀に夢中になり実物が欲しくてたまらなくなったものです。 

③ 中学時代の想い出
中学生当時周囲の同級生はエロといえばビニ本だったり写真集だったりぐらいで
文章でのエロ表現というのは新鮮だったようで、
昼休みや放課後には続々と新鮮なエロ話を聞きに他所のクラスの人までやってくる始末。
おかげで転校の多い私ですが何処に行っても「エロ大王」の名を欲しいままにし、 
あげくに生徒会長にまでなってしまうのですが、それはまた別の話ですね。 

大藪春彦…映画化
「蘇る金狼」「野獣死すべし」…松田優作
「汚れた英雄」…草刈正雄
生まれた直後に父を、第二次世界大戦中に母を亡くし、戦災孤児となり母方の叔父の実家が経営するオートバイ屋に引き取られた主人公・北野晶夫。しかし晶夫はオートバイレーサー・メカニックの両面で天才的な才能を持っていた。
晶夫はレーサーとして生計を立てることを望み、いわゆる浅間高原レースを皮切りに、本格的にオートバイレーサーとしての活動を開始する。その後、アメリカ西海岸での活動を経て最終的にヨーロッパに渡り、MVアグスタのワークス・チーム入りしてロードレース世界選手権(WGP)を制覇するまでに至る。
一方で晶夫は、生まれ持った美貌と肉体で次々と女を自分のものにしていき、一財産を築く(ある種のジゴロ)。その稼ぎはレーサーとしての収入とは比較にならないぐらい莫大なものだった。
晶夫はオートバイレーサー生活も晩年にさしかかり、最終的に4輪レーサーへの転向を試みることになるが…。