ツバキ文具店
小川糸
鎌倉市の鎌倉宮の近くにある小さな一軒家。
そこが「ツバキ文具店」
ポッポこと鳩子は半年前に久しぶりにこのツバキ文具店に戻ってきた。
話の始まりは「夏」から次の年の「春」まで。
ポッポは幼いころ、先代(=ポッポの祖母)と暮らしていた。
先代は文具店を営みながら代書屋の仕事もしていた。
代書屋とは依頼人の代わりに手紙を書くこと。
内容はラブレターから縁切り状まで様々である。
ポッポは小さい頃から先代に筆で字を書く事を習っていた。
それはそれは厳しくて先代のOKが出るまで同じ字を何度も何度も書くのだ。
思春期になり先代との折り合いが悪くなり家を出たのだが
文具店を継ぐ人が居なくなり戻ってきたのである。
ポッポの心の準備が整わないまま代書屋の依頼が舞い込む。
依頼を受けて心を静め紙に向かい筆を取る。
そんな静かな毎日が続き、少しずつ鳩子には知り合いが増えていく。
ある日、先代の文通相手の息子がやってきて手紙を鳩子に渡す。
そこには先代の字で鳩子の事が綴られていた。
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ツバキ文具店
1,512円
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この物語を読んで、すっかり鳩子のファンになりました。
慎ましやかに毎日を過ごす鳩子。
代書屋の依頼には誠意を持って対応する鳩子を見て(読んで?)
「私も手紙を書こう」という気持ちになりました。
族への「キラキラ共和国」も楽しみ(^^♪