目標達成のためにゴールから逆算する考え方の源流は「パーソナルコンピュータの父」と称される学者アラン・ ケイが大切にした「逆算型(バックキャスティング)」という発想にあります。 

 

 

戦後間もない時代、コンピュータはだだっ広い部屋いっぱいにあるような大きな機械でした。

 

多くのメーカーはて「もう少し小さくならないか?」という積み上げ型(フォアキャスティング)発想で、改良を重ねて少しずつ小さく軽く、処理スピードなどを よくしていったといいます。

 

 

 反対に、「逆算型(バックキャスティング)」のアラン・ケイは、論文でコンピュータの未来について記し、子どもたちがタブレットを持って楽しむイメージを描きました。“コンピュータを一人ひとりが持ち、しかも持ち運び できて外でも使える。仕事だけでなく、遊びに使えることが重要” という世界を描いてみせたのです。 それアップル社が形にし、コンピュータが身近な世界をつくったのです。

 

 

理想的なビジョンをまず掲げ、そこをゴールに逆算する。

まず「頂上から」見ましょうということです。 

 

登りながら考えるのではなくて、頂上から見たときの絵を想像して「こっちは道がないよね?」とか、「途中までは歩きやすいけど、 そこから先は急な登りじゃないか?」など、頂上からの視点で考えて実現するのが逆算型の考え方です。

 

 

これはアイデアの発想法の考え方ですが、早く実績をつくることも同じです。

 

出すべき結果や、実績として望ましい結果を先に考えて、自分の行動を決めていくのです。 日本の起業家でいえば、孫正義さんは会社の未来像について

 

 「豆腐のように売上を1兆(丁)、2兆(丁)と考えよう」

 

と会社の理想の状態を掲げました。

そして、見事実現しました。

 

そういう会社であれば、これぐらいの規模のことやってなきゃいけない、インフラを押さえるのは当然、グローバルはこの時期には進出したい、と、理想の状態から逆算をし、今日のソフトバンク社を作りました。