劉慈欣氏による「三体シリーズ」
2月21日から文庫版が発売。
今回は訳文もブラッシュアップされている
とのことなので楽しみです。
「三体」以来、劉氏の作品は次々と訳出、
読むのが追いつかない状態です。
「三体シリーズ」関連書は3冊。
「三体Ⅹ 観想之宙」は別の著者による
もので「三体シリーズ」終了後、喪失感に
耐えかねて、三体宇宙の空白を埋める物語を熱烈な
短編集「円」13編収録。
「円」は「三体」に描かれたエピソードを
基にした作品。
秦の始皇帝暗殺の場面から始まる短編。
始皇帝の許しを得た荊軻(けいか)は
円周率の秘密を解くよう命じられ
人列計算機を起動して計算を始める。
荊軻はこの難問に没頭しているように
見えたが━━衝撃的なラストが印象に残ります。
「三体0 球状閃電」
「三体」と書かれていますが直接関係ない物語。
途中から「三体」シリーズに登場する魅力的な
物理学者が登場します。
主人公は球状閃電、略して球電現象により両親を失う。
周囲に損傷なく両親だけが一瞬にして灰に
なってしまうという不可解な球状の雷の研究
を始める中で球電に人生を振り回された男を知る。
後半は球電を兵器として開発しようとする
軍との関わりが語られる。
軍事組織の記述も気になった。
仮想の軍なのかわからないが、興味深かった。
話の中心は苦悩する人たちの物語ですが、
量子力学の不思議さも語られます。
映像版はNETFLIXで3月から配信 予告編「三体」