おいたが過ぎるわ子猫ちゃん　第5話(最終話)　ネタバレ&感想

inr Hertz 9月号に掲載の、

おいたが過ぎるわ子猫ちゃん

第5話、最終話になります。
第4話の最後が弓太のピンチだったので、かなり気になる所ではありました

ネタバレ有り

第4話のネタバレ&感想はコチラ

http://s.ameblo.jp/2759-1/entry-12181668203.html?frm=theme

第5話のネタバレ&感想

家を出た弓太の後も追わず家にいる越郎。
電話をかけるも出るはずがなく、とうとう愛想を尽かされたか…と思い、昔の事を思い返していた。

まだ両親が健在の時は甘ったれで、書道も言われてやっていただけ。
両親が立て続けに亡くなり、自分が何も出来ない事を知った。
そして書かなければと、一心不乱に書を書いた。
出来た穴を埋めるように、書いて書いて書いて。
そうして賞を取る事も出来、1人で生きていける術も身に付けた。
1人でいる方が心穏やかでいられる事に気付き、人生に折り合いをつけて生きるようになっていて。
家に引きこもるようになって9年。
そんな時に、弓太と出会った。

家の玄関で寝ている弓太。
差し入れを持って来たのに留守で、そのまま待っていたら寝てしまったようだ。
何かモジモジしていると思ったら、お腹が空き過ぎて差し入れのブドウを3粒だけ食べてしまった、と涙ながらに正直に話してくる。
一生懸命な弓太が微笑ましく、一緒にブドウを食べようと言うと嬉しそうにしていた。

それ以来、弓太は学校帰りに越郎の家に遊びに来るようになり、素直で正直な弓太は気を遣われる事に辟易していた越郎にとって、凄く楽だった。
弓太をからかうと反応が面白くて、次は何をしてやろうかと考えるのが楽しかった。
いつまでも子供だと思っていたのに、ふとした表情がとても色味を帯びたように見え、気付くと触れようとしている自分に呆れてみたりも。
弓太は隙間を埋めるたくさんの手段の1つでしかなく、それ以上でもない、ただ利用していただけ。
誰かに寄りかかって生きていく程、怖いものはないと考えていたから、そう思っていたはずだった。

過去を思い返していた越郎に弓太の兄から、弓太が事故に遭ったと電話が入る。
慌てて病院に駆け付けると、弓太は打撲だけの軽症。
安心して全身の力が抜けて、床に座り込んでしまう越郎。
そんな越郎の側に寄り添う弓太。
するといきなり、嫌いになってもいいから先に死んではダメだと言う越郎に、弓太は先に死なないし嫌いにもならないよ、と笑って答えた。

その一言が越郎の心を動かす。
一緒に家に帰ろうと、弓太と手を繋いで帰宅した。

弓太の身体を気遣う越郎にお構いなく、弓太の方から誘い2人は結ばれた。

翌朝、弓太は学校を休む。
越郎が全身に付けたキスマークのせいで。
怒る弓太はH禁止令を出すも、大人しく従うはずがなく、今度は越郎が弓太の世話を何からナニまですると宣言。

2人の騒ぐ声が家の中に響く。

この家で、弓太と越郎2人。
寄りかかるのではなく、寄り添って生きていくのだ……。

という、お話でした