夫は本当のことに嘘を混ぜて話します。
もしくは嘘に本当の事を混ぜる。
そうすると、嘘ついていても辻褄が合わないって事が無くなるんですよね。
だって基本的なベースは本当の事なんですから。
例えば
「いま会社出た。これから帰る。」
と夫から言われると仕事が終わってこれから帰るのかなって思いますよね?
でも夫の場合、仕事が終わって会社を出るんではなく、仕事終わりに好きなことをして荷物を一度会社に取りに戻ってから
「いま会社出た。これから帰る。」
って電話をかけてくるんです。
夫は確かに「いま会社出た」んです。
でも仕事が「いま」終わったんじゃないんです。
それを携帯の現在地共有でバレると「実は」と訳を話し始めるんです。
私は滅多に夫の現在地をみたりしないので、言われなかったら言われないままにしておこうとする夫の小賢しさ…。
夫の嘘は嘘というか、全てを話さないことで、相手が勝手に勘違いするのを狙ってる。
という感じなんです。
そんな小さな嘘というか誤魔化しが生活の中にたくさん散りばめられ、どれが本当でどれが嘘なんだか分からないんです。
丸っきりの嘘ではないから分離できないんです。
本人は嘘をついてる自覚はないのかもしれません。
例えにあげた誤魔化しのような軽い嘘が生活の中にたくさんあって、それを見つけるたびに嫌な気持ちになります。
一つ一つは小さな事で、本当にどうでもいいことなのです。
その後に訳を聞けば
「あっそうなんだ」
で済むことばかり。
でも塵も積もれば…、でいちいち小さな嘘が混ざっているのがうんざりするんです。
なんで素直に話せないのか。
なんで嘘を混ぜるのか。
子供二人を産み、夫ともう一度向き合ってみようと思った当時は、夫が嘘を混ぜるのはなにかを隠したいからだと疑って、嘘が分かる度にいつもいつも身構えました。
何か大きな事が裏に隠されていて、その大きな問題にいつ飲み込まれるかとヒアヒアしたんです。
私は夫のせいで命を失う危機を経験したので僅かなことにも身構えます。
20年たった今でこそ、夫はこういう人だからと諦め流せるようになりましたが、やはり嘘に気づくとモヤモヤします。
彼氏だった時、おおらかな夫は嘘とは無縁の人にみえました。
正直な人だと思っていました。
夫が出張先であの先輩と一緒に風俗へ行った日、仕事が終わって宿泊するホテルに戻ってきた夫に電話をもらいました。
夫はとてもおしゃべりで電話魔です。
連絡先を交換してから今日まで毎日電話がきます。
付き合っている時は夜に。
結婚してからはお昼休みや帰る時に、コロナで車通勤になってからは行き帰りの車の中ずっと。
それはどこにいても同じです。
21年前の出張、その日に夫は仕事が終わって電話をかけてきて
「いまホテルに戻ってきた。みんな飯を食いに出たけど、俺は疲れたから簡単になにか食って寝る。今日はもう電話できないかも。」
と私に言いました。
そして翌日の夜
「昨日は飯食ってすぐ寝ちゃった。電話できなくてごめん。頼めれていたお土産買ったよ。」
と電話してきました。
思えばこの時から夫は私に嘘をついていたんですよね。
その日夫は“簡単に何か食ってすぐ寝て”なんかいません。
あの先輩と繁華街に出てしっかりご飯を食べ、2軒目へも行きバーでお酒を飲み、風俗にも行ってました。
この頃から嘘を平気で言っていたんですよね。
それに気が付かなかったのは私。
本当に嘘をついてるようにはみえなかったんです。
でも
笑って平気で嘘をつく男。
それが夫の真の姿でした。
ちなみにこの時の“頼まれたお土産”とはその土地の特産物で私の大好物でした。
あの時以来、一度も口にしてません。