「な、知らないだけだ。別に来たくないわけじゃない。噂かなんかで耳に入りゃ、押っ取り刀で駆けつけるよ。それに、三井なんぞに来られても、大して嬉しいわけでもないだろうも」と私は言った。

 「ソリャー、そうだろうけど、形式事だからさ。人の道っていうかさ、、、」と則子は言ったが、結局、どうでもいいことだったので、みんなはやっていた雑談に返っていった。ワイワイ。

 「専務、シンエバ座れたんですか?」と涼が聞いてきた。

 「無理だった。仕方ないから海やったけど、アレも今は複雑怪奇になってるなあ。昔、泡と魚群だけだったころのことを思い出すとウソみたいだ」と私はテキトーなことを言ってごまかした。

 ちょうど真向かいにシンコが座っていたので、足を伸ばして股間に突っ込んだ。シンコは股を開いた。少し酒でも飲まされたのか顔が紅潮している。やっぱり、若い子はいい。

 「シンコ、どうだ、この家?気にいったか?」私はイヤらしい目つきをしてシンコに話しかけた。

 「大きくてビックリした。私、狭い部屋ばっかりで暮らしてきたからさ」とシンコはピンクの舌ベロを見せながら答えた。

 「小うるさいオバさんがいっぱいいてやだろ?」と私。

 「オバさんとはなによ。10コしか離れてないじゃない、ネエー」と則子は洋子や静子に同意を求める。

 「みなさん、親切にしてくれて嬉しいです」シンコは頭をペコリと下げた。

 「そうかよかったなあ。肉親でさえ、構って貰えなかったからナア、オマエは」私は笑いながら言った。

 そのうち、則子が涼と一緒に出立した。私は普通を装っていたが、心は寂しく酒を飲み始めた。

 夜も更け、私は一升瓶をさげて広間に移った。酔っ払ってもすぐに寝っ転がることができるからだ。布団を敷きにきた静子に後で来るように言いつけた。静子はだいぶたってから、寝巻き姿でやってきた。風呂に入っていたのだろう、いい匂いがする。

 私は則子がいなくなったことでクサクサしていたから、静子に対する愛撫は執拗を極めた。枕元に日本酒を置いておいてチビチビやりながら、夜通し彼女を責めた。そして、未明に気を失うように寝落ちした。

 次の日、昼頃起きた私はそのまま裏の業務用風呂に向かった。工事現場の勤務時間でもあり誰一人としていなかった。私はゆっくりと湯舟に浸かって、これからやるべき事をジックリと考えた。キーとオーをコチラに引き取らねばならないが、あれらの精算自体は終っている。とすれば、間下レミを片付けることが先決だと判断した。アレは混血でもあるし、上物である。まさしく、日本人離れした体をしている。色黒で有名なテニスプレイヤーのようでもある。何とか手元に置いときたい。キーとオーをいつまでもマンションに置いとくわけにはいかないが、レミの件と同時進行も可能ではないかと私は考えた。なにしろ、茂田井家と宮城家は昔からの深い親交があるし距離的にも近い。

 私は風呂から上がって着替えをして台所に行ってみると、ヤッパリ周造が来ていた。私は風呂に浸かっているときから、周造が来ているのではないかの予感があった。シンコへの愛着が彼をそうさせるはずだと思っていた。案の定、彼はいた。

 それが、台所で洋子と静子が見ている前で、シンコにフェラチオをさせているのだった。

 

                           続く