「マア、ベストの判断でしょうね。矢沢にしたってあれだけの腕を持った男だ。タコ部屋で性根入れ直してまた使えるようにしたいですね」と鈴木竜生は言った。

 度量のある言葉に私は感じ入った。金子が大きな顔していられるのは、結局この男のおかげではないのか?

 「金子さん、なぜ矢沢がここまで狂ったかその理由までオレらは掴んでいる。さっきも言ったが、まだゴネるようならそれが表に出ることになるぞ」私は再び金子の方を見ながら言った。金子に瞬間、怯えの表情が見えた。従業員の嫁と不倫とは救いがない。

 「わかったわい。こまい銭でゴタゴタいうてもセンないことじゃ。アンタがそういうことでジギリ着けたならしょうないじゃろ」

 金子はそういって腕を組み瞑目した。

 「高遠君、その金持って尾藤さんに報告してくれや。でも、さすがは大道さんじゃ仕事が速いワイ。なーんもゴタゴタ言うことはない。ワシらは格好さえつけばそれでいいんじゃけん」

 末野は笑っている。私が描いた作り話に疑いは持ってないようだ。高遠君が金の包みをバックにしまったので、私は席を立った。

 「では、失礼します」そのまま挨拶して本部を出て行く。三井と啓太と高遠がその後を着いてきた。外へ出ると高遠君のワンボックスの横にシュービーが見えた。

 「高遠君、尾藤さんによろしくな。時々、義行さんとこにも顔出せよ。麻雀やろうぜ」私は高遠君に言った。レポとしては遠藤君よりは何倍も太いはずである。

 「はい、オレ、麻雀大好きなんですよ」高遠君はお辞儀をしてトヨエースで去って行った。私と三井と啓太はシュービーに乗り込んで義行宅に戻った。

 それからしばらくは、穏やかな日々が続いた。騒音も段々と慣れてきたのか気にならなくなっていった。ただ、工事現場の方を見ると長細い鉄の柱が雲を切り裂いてそびえ立っている。クレーンだろうがあんなに高くて倒れたりしないのだろうか?恐れしかないが、いつの間にあんなものを設置したのだろうか?昨日見たときはなかったはずだ。改めて工事の規模の大きさと複雑さを垣間見る思いである。だが、そうしたことが困難なことなのか、普通のことなのかさえサッパリわからない。それでも、宮長さんあたりを捕まえて聞いてみようとも思わないのだった。

 私は工事は別世界のこととして私生活とは切り離すことを貫き通す意志であった。工事などせずに、魔法のようにシェルターが出来上がってくれればありがたいとそう思っていた。当然そうはいかないから、その日も工事現場を避け大回りして尾形家に向かった。豊子と美鈴との3Pが病みつきになっていた。今日は豊子は買い物へ出かけて美鈴が一人だそうである。

 この頃は私も美鈴の膣に握りこぶし入れるようになった。肘までヌッポリ入るから驚きである。長い間の酷使で彼女の膣はかなり変形していて、内部から弁のようなものが長く垂れている。それが舌のようで大きな口でアカンベーをしているように見えるのだった。

 私はその突出物に執着して舐めたりしゃぶったり引っぱたりした。トロのように柔らかい。おかげでそれは以前より伸びてる始末である。美鈴は私のことをいたく気に入り、行けばご馳走を作ってくれるようになった。うまい地酒も出してくれる。彼女は私が自分に執着してくれることが嬉しかったのである。

 

                         (了)

 

   終戦の日に

 血生臭い太平洋戦争はン十年前に終了しました。だけど、人間の現実から争いごとが絶えることはありません。さて、混迷篇が本日をもって終了しました。いよいよ明日から謀略篇がスタートします。ヘドを吐きそうなほどのバイオレンスとエロスの連鎖。知りませんよ。私は常々、読まないで下さいと警告している訳ですから。

 

  令和8年8月15日  大道修