夜中に、突風が吹いていました。「春一番」にしては早すぎる…
夢うつつでしたが…こわかったです。
ふと、思い出しました。
旧約聖書「ヨブ記」の物語です。(ヨブ記1章から引用します)
「ウツの地にヨブという人がいた。無垢な正しい人で、神を畏れ、悪を避けて生きていた。
七人の息子と三人の娘を持ち、羊七千匹、らくだ三千頭、牛五百くびき、雌ろば五百頭の財産があり、使用人も非常に多かった。彼は東の国一番の富豪であった。
ある時、ヨブのところに使者が来て告げました。
『あなたのむすこ、娘たちが第一の兄の家で食事をし、酒を飲んでいると、
荒野の方から大風が吹いてきて、家の四すみを撃ったので、あの若い人たちの上につぶれ落ちて、皆死にました。
わたしはただひとりのがれて、あなたに告げるために来ました』。」
この前に、ヨブは財産である「牛、ろば、羊、奴隷、らくだ」をすべて敵の襲撃などで失っていました。
ヨブは、財産も子供もみんな失ってしまいました。
能登半島の地震で、家も家族も失った方のことを思いました。
そして、戦争をしている国のことや…
神さま、かんべんしてください…
風の音がこわくて布団をかぶっていたら、いつのまにか寝ていました…
目を覚まして、続きを読みました。
「ヨブは立ち上がり、その上着を引き裂き、頭をそり、地にひれ伏して礼拝し、 そして言った。
『私は裸で母の胎から出て来た。また、裸で私はかしこに帰ろう。主は与え、主は取られる。主の御名はほむべきかな。』
ヨブはこのようになっても罪を犯さず、神に愚痴をこぼさなかった。」
ヨブ記は、「神さまの前に正しい人がなぜ苦しみに合うのか」ということをテーマにしています。
だけど、ヨブの苦しみはこれに留まらず、自分の身に苦しい病気を与えられ…ふんだりけったり…
とうとう、神さまにブツブツ言います。当たり前です。
でも、そうすると友人たちがヨブを悟すのです。やっぱり、お前に悪いところがあったのだと…
ホンマ、心配してくれたとはいえ、友人たちの余計なお世話…
ヨブは、ひとりで苦しみと向き合いました。
結局、ヨブの「信仰が試された」話なのですが、はっきりしたのは「幸い」も「不幸」も「因果応報」によるのではないということです。
そもそも、ヨブの苦しみは神さまがお許しになられたことでした。
しかし神さまは、苦しむヨブをずっとご覧になっておられました。
そして、最後にはヨブの前に現れて語りかけ、さらにヨブが失ったものをまた回復してくださって大団円となるのです…
そういえば、「ヨブ記」はいろんなことがあったとき、折に触れて読んだのでした…
ケンちゃんがなくなって、葬儀のあとドッと疲れが出て早々に寝た後…
*ケンちゃん:胆管がんで4年前になくなった夫です。葬儀の司式は私がしました。
夜中に目が覚めて、たまたま手にしたのがこの本のコピーでした。ヨブ記の解説書です。
ケンちゃんが読んでいて、コピーまで作っていました。他の人と一緒に読もうと思っていたのでしょう。
私は、この本を天からのメッセージとしてよみました。
そして、なぜか元気が出たことを覚えています。
昨夜の嵐が、忘れていた天からのメッセージを運んでくれました!
風で梅も散ってしまったかな。
昨日はほのかな良い香りを放っていました
苦しむ人のそばに、イエスさまが共にいてくださいますように。
そして、喪失の悲しみがいつしか癒えますように