(Sauce : TV Azteca )

スリークッション世界チャンピオンのスペインのダニー・サンチェ選手です。

サンチェ選手のMusashiキューのティップを見たらめちゃくちゃ薄いキュー・ティップが付いていて驚きました。

◎Botana(ボターナ)👉①酒のツマミ②キュー・ティップ(日本語:タップ)
⦿Botana delgada (ボターナ・デルガーダ)👉薄いタップ
⦿Botana gruesa (ボターナ・グルエサ)👉厚いタップ。

キュー・ティップは日本ではタップって呼んでるんですけどもタップが薄かったと言うよりも(タップも薄かったか...)って思っちゃった訳です。

◎Botana también ligera ...(ボターナ・タンビエン・リヘラ...)👉タップも薄いか...🤔

※Cue tipと言うのはビリヤードのキューのシャフトの先に着いている革製の部品です。この部分でボールを撞くんですけどチョークを塗る度に削れる消耗品ですから厚さが薄く成ると交換する必要があるんです。

タップの厚さが『薄い』と言う時はDelgada(デルガーダ👉細い、薄い、痩せている)と言う形容詞を使うんですけどダニ●ル・サ●チェス選手の●の毛の状態に引っ掛けたギャグにする為に『軽い』と言う意味の形容詞のLigera(リヘラ)を使いました。

拝啓、皆さまこんばんは😣
Buena noche (ブエナ・ノーチェ)

3月12日に書きました第30章からの続きで第31章に入ります。

◎Capitulo 31(カピトゥロ・トレンタウノ)👉第31章。

↑壁に描かれた絵は左が世界選手権4位のメキシコのルイス・ミゲル・アビラ選手で右が昨年の世界チャンピオンのトルコのタイフン・タシュデミル選手です。

1981年にベルギーのルド・ディリス先生が優勝したエジプトのカイロで開催されたスリークッション世界選手権大会でメキシコ代表のアルトゥーロ・ボネ選手が3位に入賞してますけどもボネ選手はニカラグアから移住して来た人で人種的にはニカラグア人ですからメキシコ生まれのメキシコ人としてはアビラ選手の世界4位が最高記録です。

メキシコ勢はアーティスティックビリヤードの世界選手権ではロベルト・ロハス選手とダビッド・ゴンサレス選手の2人の世界チャンピオンが居るんですけどスリークッションの方では世界4位が最高順位です。

今回も引き続きBanda bola(バンダ・ボラ👉引っ掛け)に付いて書く予定ですけど、その前に以前に書いた事で説明が足りなかったと思う部分の補足をします。

日本でスリークッションをプレイしている人はファイブ・アンド・ハーフのシステムを使って手球位置から第3クッションの数字を引き算で引いて第1クッションの場所を割り出してそこを狙って撞くと言う事をしている人が多いと思うんです。

個人の自由ですから教わった通りに馬鹿正直に5アンドハーフの計算をして狙っても別にいいんですけども第2クッション目を(そこに四つ球の的球があると思って)四つ球のワンクッション取りの狙い方で狙う方が楽だと思うんです。

◎Cada quien suyo(カダ・キエン・スージョ)👉人それぞれ。

スペイン語を学習している日本人は『個人の自由』と言うような硬い言葉を日本語の頭で考えてLibre de persona (リブレ・デ・ペルソナ👉個人の自由)と言うような直訳調の言葉を話したがるみたいなんですけどスペイン語圏の国では『人それぞれ』と言う言い方の方が1般的です。

日本のように全体主義的と言うか色んな場所でルールに従う事を強制される社会だと「これは個人の自由だろうが」と言う発想に成って個人の自由とか個人の権利と言う言葉が良く使われるんですけど社会のルール的な縛りが弱くて元から自由な個人主義の国の場合は自由なのは当たり前だから『人それぞれ』と言う言い方をするのではないかと思います。

元から国民が自由で奔放な社会ですからLibre de persona (👉人間の自由)とか言っても(何を言ってんだ、おめえは?)と言う事に成って会話がシンクロしないと思うんです。

◎Es más fácil jugar billar  carambola tres bandas como jugando de carambola libre, que jugar  tres bandas como jugar tres bandas.👉(三つ球の)フリーゲームを撞くようにスリークッションを撞く方がスリークッションをスリークッションとして撞くより易しい。

◎Carambola libre(カランボーラ・リブレ)👉三つ球のフリーゲーム、リーブル。

※日本式の四つ球はロシアにはありましたけど日本とロシア以外の他の国には無いみたいですから上記のスペイン語文にはリーブルの意味のカランボーラ・リブレを使いました。

裏廻しの場合も2クッション目を狙う四つ球式のスリークッションを城太郎はしてるんですけど箱球の方が説明が簡単なので2クッション目を狙う四つ球式のスリークッションの説明を前回と前々回にしたんです。

最初に第1クッションが4ポイント目から5ポイントの間くらいの時の第2クッションと第2的球の位置の関係に付いて前々回に書いた訳です。

次に第1クッションが6ポイント目と7ポイント目の間くらいの時の第2クッションと第2的球の位置の関係性に付いて説明した訳ですけど今回は第1クッションが1ポイント目と2ポイントの間くらいの時の第2クッションに付いて説明します。

先球が1ポイント目にありますから第1クッションは1ポイント目から2ポイントの間の場合です。

◎Bola 2(ボラ・ドス)👉先球。
※ポケット・ビリヤードの場合は②番のボールとの混同を避ける為に的球の意味のBola objetiva (ボラ・オブヘティバ)を使います。

◎Primera banda(プリメラ・バンダ)👉第1クッション。
◎Segunda banda (セグンダ・バンダ)👉第2クッション。

写真の球は第2的球の位置を画面左奥の長クッションの10の場所にしました。

この場合は第2クッションの短クッションの数字は5で当たりなんです。
10なんかに入れたら全然長く成ります(15くらいに出てしまいます)。

第1クッションが1ポイント目から2ポイントの間の時だと第3クッションを10の的に出す場合は短クッション上の第2クッションの数字はドイツ製のアルテミス・インターコンチネンタルのクッションだと5の場所で当たりなんです。

◎Banda alemana(バンダ・アレマーナ)👉ドイツ製のクッション。
⦿Banda Artemis (バンダ・アルテミス)👉アルテミス社製のクッション。

◎Banda alemana de Artemis Intercontinental K79(バンダ・アレマーナ・デ・アルテミス・インターコンティネンタル・カー・セテンタヌエベ)👉ドイツ製のアルテミス・インターコンティネンタルK79のクッション。

シュビロットとか近頃のバージョンのレネ・ガブリエルのテーブルだとクレーバー・クレマッチP37のクッションですから長く出て正確では無いんですけどもソレン・ソガードとかフルホーブンのスリークッションテーブルですと標準装備のクッションはアルテミス・インターコンチネンタルK79だから正確に出ます。

◎Banda francesa (バンダ・フランセサ)👉フランス製のクッション。
◎Banda Kleber P37(バンダ・クレーベル・ペー・トレンタシエテ)👉クレーバー・クレマッチP37のクッション。

(↑Surtidora de billar S.A.)
ベクターのブランドで販売してますけどクレーバーP37のクッションです。

ちなみに我が聯合艦隊司令長官の山本五十六大将が搭乗していた1式陸攻を待ち伏せ攻撃をして撃墜したのはロッキードP38ライトニングです。

山本五十六長官の御冥福をお祈り申し上げます、実に惜しい人を亡くしました。

◎Almirante Yamamoto (アルミランテ・ジャマモト)👉山本五十六海軍大将。
※Almiranteは海軍の提督の意味です。

レネ・ガブリエル御大(おんたい)のお孫さんがビジネスの才能がある人みたいでUМBの公式の試合にテーブルのクッションをベクターのクッションを使うと言う事に成ったらしいんですけどベクターのクッションと言うのはクレーバーのP37ですから速いクッションなんですけど不正確なんです。

◎Rapida pero no exacta (ラピダ・ペロ・ノー・エクザクタ)👉速いけど正確では無い。

クレーバー(ベクター)のクッションとゴリーナ・グラニートの羅紗の組み合わせだと最悪なんです。

◎Paño español (パニョ・エスパニョール)👉スペイン製の羅紗(ラシャ)
⦿Paño Gorina Granito M(パニョ・ゴリーナ・グラニート・エメ)👉ゴリーナ・グラニートМの羅紗。

↑これはクーレマン選手のシステムですけどこの図のように長クッションを第1クッションにして廻す球で説明しますとクレーバーのクッションの場合は捻りが残らないから第2クッションの短クッションで角度が開かなくて長く成るんです。

ゴリーナの羅紗も同じ事なんですけどスピードが速いけども羅紗を噛まないからゴリーナの羅紗もシステム通りに球が走らない訳です。

アルテミスのクッションとイワン・シモニスの羅紗(ラシャ)のテーブルだと図の通りに球が走るんですけどクレーバーのクッションにゴリーナ・グラニートの羅紗と言う最悪の組み合わせのテーブルですと90-60=30の計算の球で第3クッションの60に出ないで65くらいに出たあとに第4クッションは80から酷い台だと90くらいに出てしまうんです。

システムの計算を使わないで体で覚えた球勘で撞くプレイヤーが多いラテンアメリカ諸国では速くて球が良く走るテーブルの方がフロックで当たる率が増えるのでクレーバーのクッションとゴリーナの羅紗の台が多いんですけどシステムを使う人には不利なんです。

◎Chiripa(チリーパ)👉フロック。
⦿Caga(カガ)👉直訳するとウンコとか糞と言う意味なんですけどビリヤード業界の言葉では対戦相手が出したフロックの得点の事をウンコと言います。

◎Con choque de pinche caga de pendejo cabron👉薄らバカの糞野郎の糞キスのウンコのフロック。

◎Choque(チョケ)👉①衝突②ビリヤード用語のキス。

手球と先球とか先球と第2的球がぶつかる事を日本のビリヤード界ではアメリカの撞球用語をそのまま使ってKiss (キス)と言ってるんですけどスペイン語圏のビリヤード用語では衝突を意味するchoque を使うんです。

余談ですけどkissと言うのは日本語で言いますと接吻(せっぷん)と言いますか所謂(いわゆる)男女の口吸いの事ですけどスペイン語ではBeso (ベソ)ですとかあるいはBesito(ベシート)と言います。

相手がキスさせてフロックを出した時には前述しましたようにクソミソに言うんですけども自分の手球ちゃんが外れのコースだったのにキスして当たるような場面だと自分の手球ちゃんに対してBesito mi amor(手球ちゃんキスして) などと自分勝手なメキシコ親父たちは言うんです。

◎Besito mi amor (ベシート・ミ・アモール)👉私の愛しい人よキスをして。

Besame mucho(ベサメ・ムーチョ)の歌で日本の人も判ると思うんですけど男女の間の会話ですとBesame(ベサメ👉キスをして)と言うんですけどもビリヤードのボールに話し掛ける訳ですからBesame(👉私にキスをして)だと変なのでBesito mi amor と言うんです。

親父の祈りにも関わらず球が外れた時に冷やかす定番の言葉は ¡Lástima Margarita!(ラスティマ・マルガリータ)って言います。

◎¡ Lástima Margarita !(ラスティマ・マルガリータ)👉惜しい、マルガリータちゃん。

日本語の感覚で言いますと「花子ちゃん、残念!惜しい、残念でしたあ〜」みたいな感じです。

Margarita を付けないでラスティマだけだと普通に「惜しい」の意味ですけどラスティマ・マルガリータにすると茶化して誂(からか)う感じに成ります。

コロンビアのメデジンのビリヤード場で常連客の人たちがキス(👉choque)の事をタスタス(Tas−Tas)と言ってるのを聞きましたけど他のスペイン語圏の国ではチョケが1般的です。

ゲームの時でしたら手球の行方をしっかり見るんですけど手球の出方がラインに乗ったのを見たあとに先球の白球の方を見てます。

こう言う箱球は城太郎は毎日練習しているルーティンの球ですから当てるだけの命中率でしたら10キュー撞いて8回か9回は当たるんです。

◎Menú de práctica de rutina (メヌー・デ・プラクティカ・デ・ルティーナ)👉ルーティンの練習メニュー。

それで1点当てるだけではなくて連続得点にする為に後球の作りを練習しているので練習の時は先球の行方を確認するんです。

◎No solamente para ganar un punto de carambola,sino también hacer preparación para que pueda ganar más puntos.👉ただ1点当てるだけではなくて連続点を続ける為にポジションプレイの作りをする。

ブログに使う写真を切り抜く為に動画撮影をした場面ですから体が動いて『泳いだ』ような態勢に成ってますけどゲームの時には残心の構えで体を動かさないようにします。

ピン倒しの賭け球の時にこう言う感じで体ごと突っ込む特攻隊的な撞き方をする時がありました。
今想い出しますと特攻球の時には集金よりもバップの方が多かったような気がします。
気合いで何とか成るほどビリヤードは甘くないと言う事です。

◎Nadar(ナダール)👉泳ぐ。
⦿Natación(ナタシオン)👉水泳。

◎Ataque Kamikaze(アタケ・カミカゼ)👉特攻。

こう言う気合いとか闘魂は素人同士の喧嘩の時には有効なんですけどビリヤードには役に立たない訳です。

写真は城太郎のダチがカラテカの真似をしてふざけてる場面ですけど日本体●大学さまの応援部さまの人みたいで笑えました。

第2クッションのポイントは短クッションの5の場所です。

Numero de segunda banda(ヌメロ・デ・セグンダ・バンダ)👉第2クッションの数字。

ベクターのクッションでゴリーナ・グラニートМの羅紗ですから滑って長く出るのを警戒して短か目に撞きます。

短クッションの中央から長クッションの中央に捻り無しで撞いた場合に正確なテーブルでしたら第2クッションは反対側の短クッションの中央に到着するはずなんです。

クッションに対する入射角が鈍角の角度の場合には順捻りを入れたとしても第1クッションでそんなに開きませんから第2クッションへの到着点はたぶん球1つくらいしか変わらないはずなんです。

ところがこの新型のガブリエルのテーブルのベクターのクッションは捻り無しで撞いてもアルテミスのクッションで捻った球の到着点と同じくらいか更に外に出てしまうんです。

反対側から撮った絵柄です。

第2クッションは5の場所に手球の黄色の球は向かってます。
先球の白球は上手く行ってます。

カメラマンを2人使って2台の携帯電話で両側から撮影すると言うテレビ局並みの撮影をしました。

◎Estación de televisión (エスタシオン・デ・テレビション)👉テレビ局。

先球の白球を良い場所に配置出来ました。
あとは手球の当たり方次第なんですけど第1希望は箱球です。

裏廻しも良い球で得点源なんですけどキスを躱(かわ)す作業をしないといけないですから箱球の方が良い訳です。

実戦の場合は『1点当たれば米の飯(めし)』ですから裏廻しでも2重廻しでも良いんですけど気持ちの上では箱球を作りたいんです。

◎Cuando gana un punto, tacos  de chorizo (クアンド・ガーナ・ウン・プント、タコス・デ・チョリーソ)👉1点当たればチョリーソのタコス。
↑つまり『贅沢は敵だ、撃ちてし止まん』と言う事です。

『米の飯』の部分をタコスにしてみました。
ちなみに日本ではChorizo (チョリーソ)の事をチョリソーとか言う変な言い方をしてるみたいですけど間違いです。

同様にスペインのバレンシア料理のPaella (パエージャ)の発音も日本ではパエリアとか変な風に変えてますけどパエリアではなくてパエージャです。

相手の文化を尊重する事が民主主義ですし言語こそはその民族にとって1番大切な文化ですから固有名詞の発音は相手の言語のシンタックスを受け入れてその通りに発音する事が民主主義だと思うんです。

広島県出身の山崎(ヤマサキ)くんが「広島の名字ですけえ、ヤマサキ言うて濁らんのです」と言ってるのに「東京ではヤマザキと濁るんだ、ヤマサキなんて言い難いだろうが、俺は認めんぞ、名前変えろ!お前は今日からヤマザキだ!反論は許さん」と言うのはファシズムだと思うんです。

Poolの場合は先ず『入れ』が入らない人はネクストもクソも無いですから中級くらいまでのプレイヤーはネクストの『出し』がどうとかよりも先ず先球をポケットに落とす為に厚さの正確性が1番大事な訳です。

A級とかSA級に成るとポジションプレイの『出し』を出す為にキャロムビリヤード的な手球の動きを覚えて練習する必要が出て来ると思うんです。

スリークッションの場合でも中級以下のプレイヤーは先ず1点当ててキャロムする事が大事な要素で球が当たらないのにポジションの『作り』もクソも無い訳です。

◎Ni que niño muerto ni preparación (ニ・ケ・ニーニョ・ムエルト・ニ・プレパラシオン)👉ネクストの作りもクソも無い。
※Niño muerto(ニーニョ・ムエルト)は死んだ子どもと言う意味なんですけど『死んだ子どもも〜も無い』と言う成句が日本語の『〜もクソも無い』と言う意味に成るみたいです。

キャロムビリヤードのスリークッションの場合は得点する為には厚さよりもストロークの方が大事なんです。

高点者に成るとポジションプレイの『作り』とかキス躱しの為に(ある程度の)厚さの正確性も必要に成るのでプールの練習も偶(たま)にしたりする訳です。

今の若い人たちはポケットからスリークッションに来た人が多いんですけどそう言う人たちは高点者に成った時には厚さが正確な事が有利に成ると思うんですけど城太郎たちじじい世代は四つ球やボークラインからスリークッションに来たんですけども四つ球などでキャロムの基礎を学んで来た事は良かったと思うんです。

このような小箱(こばこ👉小さい箱球)の場合は四つ球のワンクッション取りの球ですから2クッション目を狙って撞く訳です。

補足の説明が長く成りましたけどここから前回の続きで空クッションに入ります。

それぞれの球の配置は↓

手球(黄色)...短クッション中央で短クッションから0.5ポイントくらい上の場所。
先球(白)...長クッション22.5の位置でクッションに付いている。
的球(赤)...先球と反対側の長クッションのコーナー。

上の写真のような配置の場合には(たぶん)引っ掛けで取るのが1番成功率が高いと思います。

◎Probabilidad de éxito (プロバビリダード・デ・エクシ-ト)👉成功の確率。

◎Tasa de éxito (タサ・デ・エクシ−ト)👉成功率。

◎Porcentaje de carambola (ポルセンターへ・デ・カランボーラ)👉キャロムのパーセンテージ

※Exito(エクシート)の発音は前後の単語のリズムに拠ってエクシートと延ばしたりエクシ−トと短く発音する場合があります。
短くする場合は日本語式にエクシトとしないで軽く延ばす感じを表現する為に短い横棒を入れました。

この球の配置は他の取り方よりも写真のような引っ掛けで取る方が成功率が高いと思います。

典型的な前クッション(空クッション)の引っ掛けの形の球です。

この球は四つ球の球と言うよりはピン倒しの賭け球の球です。

撞点は右横(撞点4のマキシマム)の捻りです。

携帯電話のカメラで撮った動画をエキスポートして写真に切り抜いてるんですけど球の動きが速過ぎて中々上手く画面を停められないんです。

動画ではこのあと手球がカーブしてコーナーに向かう動きをしたんですけど写真に停め切れませんでした。

第2クッションの短クッションに手球が向かいます。

3本ピン移動ピンのピン倒しで赤球の側のコーナーに3本のピンさまが寄ってしまって赤球をガードするように赤球の直ぐ近くに3本のピンさまたちが立っているような場合ですと球を当てに行くとピングシャして罰金ですから手球の上を撞いて厚さを間違えた振りをして押し球のカーブを使って球とピンが無い場所に逃げる訳ですけどもピン倒しではなくてスリークッションですから当てに行く訳です。

欲を言えば先球の白球を長クッションと平行に移動させて城太郎が立ってる側のコーナーの方に送りたかったんですけど先球への厚さが少し厚かったみたいです。

ジャストスリーの場合はこう言う当て方をして取り敢えず先球の白球をコーナーの方に送りたい訳です。

上の写真のような厚さは第2的球が画面右の長クッション上にある時で4クッションで取る時にキスを躱す為の厚さです。

ジャスト・スリーの場合と4クッションの時には的が1点ですからマージン・オブ・エラーが無いんですけど第2的球が城太郎が今立ってる側の短クッションの方にある場合でクッションから浮いてる場合ですと4クッションで当たる場合と下の短クッションから当たる5クッションの場合があるので少し的が広い球に成ります。

先球が長クッションの22.5の場所で手球が短クッションのセンターくらいで短クッションから0.5ポイントくらい浮いている配置です。

前クッションの引っ掛けで撞きます。



第3クッションの数字は10が狙い点です。

ジャストスリーで長クッションの10の場所の的を狙う場合ですと城太郎は撞点2のハーフ・イングリッシュで撞くんですけど大廻しで廻す場合は撞点を減らしてワンタップ捻りくらいにします。

当然ですけどテーブルコンディションに拠ってコンペンサシオン(補正)しますから数値が変わる場合もあります。

先球の白球もキスを躱しています。

この球の配置は安全マージンが無い配置ですから上から4クッションで取るか5クッションで下から当てるか決め打ちで撞かないと駄目です。


右のアステカの親父さんが狙ってるのは4空クッションですけど城太郎ブログでは先ずワン空クッションから順番に説明してます。

引っ掛けの裏廻しです。
当てに行く場合でしたらこの取り方が1番率が高いと思います。

ラテンアメリカ諸国の勝負撞きの場合は長クッション沿いの球が相手球か赤球かで取り方が変わるんです。

メキシコなどは初キュー以外はほとんど全球アンド・セーフなんです。

ビリヤードなどの勝負事には人の性格が出るんですけどメキシコ人とかアメリカ人は相手に打たれるのを恐れて防御の球を撞くんです。

メキシコ人もアメリカ人同様に臆病な国民性で日本人のような命捨て身の突撃とか神風特攻隊のような攻撃は出来ない民族なんです。

矢倉囲いの穴熊戦法の守りのメキシコ人が後球を抜けセーフにする為に図の左下の球から行く場合もあるんですけどその場合も引っ掛けで行くのが常道ですからどちらにしてもこの球は引っ掛け廻しの球です。

◎Cobarde(コバルデ)👉臆病、臆病者。

◎El ataque es la mejor defensa (エル・アタケ・エス・ラ・メホール・デフェンサ)👉攻撃は最大の防御。

前の図と似た配置ですけどこの角度に成ったら球クッションのカーブの球で狙う方が良いみたいなんですけどもさっきの図の配置だと引っ掛けの裏廻しで狙う方が良い訳です。

↑ワン空クッションの引っ掛けから廻してコーナーの巻き込みを利用して5クッションで当てる球です。

この球は世界チャンピオンでハイアベレージの世界記録保持者のエディ・メルクス選手がメキシコに来た時に試合前の5分間の練習で韓国製の羅紗の為に巻き込みが強いテーブルだと言う事を見抜いて試合で1発で決めた球を城太郎が試合会場で定石球用のノートにメモした物です。

◎Enrollo(エンロジョ)👉巻き込み。
⦿Enrollo de esquina (エンロジョ・デ・エスキーナ)👉コーナーでの巻き込み。

◎Vuelta la mesa(ブエルタ・ラ・メサ)👉ラウンド・テーブル、大廻し。
◎Banda bola vuelta la mesa (バンダ・ボラ・ブエルタ・ラ・メサ)👉引っ掛けの大廻し。

あまり使う場面が無いかも知れないんですけど『知ってる人は知っている』と言う球を1つ書きます。
分類的にはUna banda previa です。

この球は逆捻りの押し球の空クッションです。

第1クッションを短クッションに空クッションで入ってから先球に当たって逆捻りの押しの回転と先球に当たった衝撃で手球がスレートの石版の上をジャンプして第2クッションの長クッションに入ってからまた短クッションに戻って的球にキャロムする前に第3クッションの短クッションに入ってから的球に当たる訳です。

Banda previa retroceso con taco alto(バンダ・プレビア・レトロセソ・コン・タコ・アルト)と言うのは『上撞きの空クッションでバックする』と言う意味です。

◎El que sabe , lo sabe(エル・ケ・サーベ・ロ・サーベ)👉知ってる人は知っている。

この球も実戦では先ず使わない球ですけどワン空クッションから入って先球に厚目に当てて球クッションのカーブで球を戻してあと2回クッションに入れて取ると言う球です。

◎Rechazo(レチャソ)👉球クッション。
⦿Retanque(レタンケ)👉球クッション。

まあ、こう言ったエキジビション用の見せ球みたいな物は我々が実戦のゲームの中で使う球では無いですからスルーします。

ワン空クッションのティッキーの球の事を『テケテケ』と日本では言ってます。

◎Ticky con el tiro de jalón (ティッキー・コン・ネル・ティロ・デ・ハロン)👉引き球のティッキー。

ワン空クッションの『ノッケ(乗っけ)』です。

日本では『引っ掛け』とか『アンブレラ』とか『八の字』とか『乗っけ』などと技の名前を細かく分けてるんですけどスペイン語圏の国ではティッキーは区別しますけどそれ以外の空クッションは全部『タブラ』と言ったりしてます。

長く成ったので終わりにして次回に続きます。

第31章(完)
第32章に続きます。

※次回の第32章は少し間が開きます。


※写真などの無断転載はお断わりしてますので宜しくお願いします。