(↑Pool and Billiard Magazine)

拝啓、皆さまこんばんは
御賢台さま方に於かれましては如何お過ごしでせうか?

(Sauce : 日刊ゲンダイ )
2月20日に女優の山本陽子さんが急性心不全で亡くなったそうです(享年81歳)。
山本陽子さんの御冥福をお祈り申し上げます。

1月23日に書きました第25章からの続きで第26章に入ります。

◎Capitulo 26(カピトゥロ・ベインティセイス)👉第26章

第26章、入ります!

ちなみに上の写真でお姉さんが使っているテーブルを掃除する道具の事を日本で何て言ってるのか?と言う事を城太郎は浅学非才な小輩者なので良く知らないんですけどメキシコではボルダ(Borda)って言います。

◎Borda(ボルダ)👉①船の舷(げん)、船べり②ビリヤード台の掃除道具。

掃除機さまの事はアスピラドラって言います。
◎Aspiradora(アスピラドラ)👉掃除機さま。


前回切り返しの球の長旋廻しをやりましたので今回は切り返しのバタバタ(外バタ)に行く予定なんですけどその前に前回書いた事の補足を少し書き足してからバタバタに入ります。

◎Zig zag(シグサグ)👉バタバタ(の取り方)。
⦿Zig zag de afuera(シグサグ・デ・アフェラ)👉切り返しで撞く外バタ。
⦿Zig zag de exterior (シグサグ・デ・エクステリオル)👉外バタ。

◎Zig zag de dentro(シグサグ・デ・デントロ)👉順捻りで撞く内側のジグザグ、内バタの取り方。
⦿Zig zag de interior (シグサグ・デ・インテリオル)👉内バタ。

◎Acordeón(アコルデオン)👉①アコーディオン②ビリヤードスリークッションのバタバタの取り方。

ちなみに英語圏ではバタバタの事をZig zag (ジグザグ)と言ってアコーディオンと言う言い方はしないみたいです。

アコルデオンはスペイン語圏のビリヤード用語なんですけども若い世代の人はシグサグの方を使ってアコルデオンなどと言う古い言い方をするのは『遠き昭和の』的な年配の世代の人みたいです。
(外国には『昭和』とか無いですけど😣)

2クッション目を狙って四つ球のワンクッション取りの取り方でスリークッションを撞くと言う事を前回書いた訳ですけども写真で詳しく説明します。

赤球の先球がクッションに近い位置で5&ハーフ・システムの計算を使う場合に手球のスタート位置が読み難いような配置の時に第2クッションの場所が判っている人はその第2クッションの場所に的球があると思ってスリークッションの箱球の球を四つ球のワンクッション取りで狙う事が出来ると言う事です。

スリークッションよりワンクッションの方が当てるのは簡単ですから2クッション目を知ってる人は有利なんです。

上の写真の球の配置は赤球の先球が長クッションの4ポイント目の40の位置で白球の第2的球が長クッションの2ポイント目の20の場所の基本の球です。


城太郎の場合は遠くて厚さが薄い球などで厚さの正確さが重要な球の配置で低く構える時には世界チャンピオンのダニエル・サンチェ選手のように左腕を真っ直ぐに伸ばすんですけどもこの球の場合は先球への距離が近いですし基本型の形の球で当たる率が高い球だと言う事もあってあまりちゃんと構えなかったので左腕が少し曲がってます。

ダニエル・サンチェ選手が良いお手本なんですけども右利きの人はレストを作る左腕の方に力を入れて照準がブレないように固くしてキューを持つ右手の方は力を入れたり力(りき)んだりしないようにすると言うのがビリヤードの基本なんです。

◎Bien ejemplo (ビエン・エヘンプロ)👉良い例、お手本。

手球が先球にヒットしたあとにワンクッション目に入ってから2クッション目に向かう場面です。

ワンクッション目から2クッション目へのラインは良い感じでラインに乗ってる感じです。

◎Linea de primera banda a la segunda banda (リネア・デ・プリメラ・バンダ・ア・ラ・セグンダ・バンダ)👉第1クッションから第2クッションへのライン。

この配置の球で第3クッションの20が的の場合は第2クッションは17.5なんです。
短クッションの17.5の場所に手球が向かってます。

◎llegada(ジェガーダ)👉到着、的(まと)
◎Salida(サリ−ダ)👉出発点、手球位置のスタート地点。
◎Ataque(アタケ)👉①攻撃②第1クッション、狙い点

『手球−第3クッション=第1クッション』と言うファイブ&ハーフ・システムの計算式の事をS−Ll=A(サリダ・メノス・ジェガーダ・エス・アタケ)とスペイン語圏では言います。

第2クッションに入る場所を確認します。

◎Chequear(チェケアール)👉確認する、チェックする。

この段階で当たったか外れたかが判ります。

◎Cumplir carambola(クンプリール・カランボーラ)👉ボールをキャロムして得点する。
⇔◎Fallar(ファジャール)👉失敗する。

Jugador veterano puede saver lo que si cumplirá carambola o fallaría cuando bola una llega a la segunda banda.👉ベテランプレイヤーは手球が第2クッションに着いた時に当たったか外れたかが判る。

まあ、コースの知識が多く成って判ったところで確実にイチイチで当てないと仕方が無いんですけども当たったか外れたかはこの段階で判るんです。

Conocimiento de trayectoria de bola de billar carambola tres bandas(コノシミエント・デ・トラジェクトリア・デ・ボラ・デ・ビジャール・カランボーラ・トレス・バンダス)👉スリークッション・ビリヤードのボールのコースに関する知識。

高校生の時に初心者だった頃は今より全然下手でしたし知識も無かった訳ですけども(当たるかなぁ🤔)って言うようなワクワクするような気持ちがあったんです。

◎Estudiante de preparatoria (エストゥディアンテ・デ・プレパラトリア)👉高校生。
⦿Alumno de prepa(アルムノ・デ・プレパ)👉高校生。

⦿Chavo(チャボ)👉ガキ、青二才のボンズ、茶坊主。
※スペイン語のチャボは茶坊主と覚えると覚え易いです。

⦿Chamaco(チャマコ)👉ガキ、茶坊主(※メキシコ弁とコロンビア弁)
⦿Pibe(ピベ)👉ガキ、ボンズ(※アルヘンティナ弁)

今の城太郎は2クッション目に入る場所で当たったか外れたかが判りますから(当たった)ですとか(あ、駄目だ外れた)とか言う感じに成っちゃって初心者の頃のようなワクワクする気持ちが無くなってしまったみたいな気がします。
◎Novato(ノバート)👉初心者。

当たりのラインに乗ってます。

前回の『長旋廻し』の球の場合は短クッションから切り返して短クッション→長クッション→短クッションの3クッションで当たっても良いし、最後に長クッションにもう1度入ってから当たる4クッションでもどちらでも良い訳です。

◎Tres bandas(トレス・バンダス)👉スリークッション。
⦿Tres bandas justa(トレス・バンダス・フスタ)👉ジャスト・スリー

◎Cuatro bandas (クアトロ・バンダス)👉4クッション(→フォー・クッション)

この箱球の場合は長クッション→短クッション→長クッションのスリークッションで当てないといけない訳です。
 
2クッション目の短クッションから直に第2的球に当たってしまうと2クッションしか入ってませんから得点に成らないんです。
第2的球に当たる前に長クッションに手球を入れて3クッションさせてから当てないと得点に成らないんです。
  
先球も良い場所に送って次の球も良い球に成るように撞くポジションプレイの事を古い昭和のビリヤード界の言葉で『作り』と言うんですけど先球の赤球も良い場所に送って『作り』も上手く行きました。

スペイン語では『準備する』と言う意味のPreparación と言う言葉を使います。

◎Preparación(プレパラシオン)👉『作り』
⦿Juego de preparación (フエゴ・デ・プレパラシオン)👉ポジション・プレイ

◎Lejos de Showa...(レホス・デ・ショーワ)👉遠き昭和の...(小林旭さんの歌)

ここからバタバタに入ります。

◎Zig zag(シグサグ)👉バタバタ。

英語ですと『Z(ジー)』の音がZZ TOPとか『鬼軍曹ザック』のように濁りますからジグザグに成るんですけどスペイン語では『Z(セータ)』の音が濁らないのでシグサグに成ります。
⦿ZZ TOP(セータ・セータ・トップ)👉ZZ TOP(ジージー・トップ)

Acordeón (アコルデオン)👉①アコーディオン②ビリヤードスリークッションのジグサグ(👉日本語、バタバタ)の取り方。

『Z(セータ)』の音が濁りませんからZippoライターの『ジッポー』の事も『シポ』と言います。
◎Encendedor Zippo (エンセンデドル・シッポー)👉ジッポーライター😣

同じ原理でオートバイメーカーのSuzukiですとか鈴木さんの名字の発音も『ススキ』あるいは『ススーキ』に成ります。

◎Maestro Suzuki(マエストロ・ススキ)👉スリークッション全日本チャンピオンの鈴木プロ。

(写真 : 八王子MICEガイド)

日本の撞球界の用語では平行するクッション間を手球を1往復半以上走らせて(3回以上クッションさせて)得点する技の名称を『バタバタ』ですとか『機織り(はたおり)』などと呼称しているみたいなんです。

機織りと言ひますと『西の西陣、東の桐生』と言はれてゐまして関東地方では群馬県桐生市が有名ですけども新撰組の近藤局長や土方副長の故郷であります武州多摩の日野宿や八王子宿も織物の町として有名ださふなんです。

◎Nishijin de occidental, Kiryu de oriental (ニシジン・デ・オキシデンタル、キリュウ・デ・オリエンタル)👉西の西陣、東の桐生。

◎Tierra matriz (ティエラ・マトリス)👉故郷。

◎Tejedura(テへドゥラ)👉機織り。
⦿Tejido(テヒード)👉機織り。

◎Tejidora(テヒドラ)👉機織り機
⦿Maquina de tejidora(マキナ・デ・テヒドラ)👉機織り機。

日本の撞球界で使われる撞球用語としては『機織り』と言う言葉の方が戦前の昭和初期の時代から使われていた古い言葉でバタバタと言う言葉は戦後に使われだした新しい言葉だと城太郎的には思うんです。

現在の概念ですと長クッション→長クッション→長クッションのように短クッションに手球が入らないで平行するクッション間を手球が往復する所謂(いわゆる)『空バタ(👉空中バタバタ)』の事をバタバタと言って、手球を大きく落として長クッション→長クッション→短クッションと入れて最後に短クッションに入る球を『機織り』とか『バタ落とし』と言うそうです。

◎Epoca de antes de guerra (エポカ・デ・アンテス・デ・ゲラ)👉戦前の時代。
⦿Epoca de antes de segunda guerra mundial (エポカ・デ・アンテス・デ・セグンダ・ゲラ・ムンディアル)👉第2次世界大戦の前の時代。

戦前の時代には『バタ落とし』も空中バタバタも全部『機織り』と言う言い方をしていたみたいなんです。

(Sauce : AZ Corporation)  

松山金嶺先生の御著書『松山金嶺の撞球』の本には「此れは機織りで取るのである。手球の左の撞點を撞き中位の力加減で切り返しの要領で撞くのである」と言うような事が書いてあって機織りと言う用語は出ていたんですけどもバタバタと言う言葉が書いて無かったんです。

長く成ったので次回に続きます。

(写真 : Billiard Days)

第26章(完)
第27章に続きます。

※次回もまた間が開きます。
※無断転載はお断わりしてますので宜しくお願いします。