楽天トラベルの事後カード決済問題。
ややこしいので簡単に書きますと、
事後カード決済とは、宿泊した後にクレジットカードの引き落としがされる決済。
それ自体は、問題ないんです。
なにが問題かというと、画面での表記や引き落とし内容が問題なんです。
事前カード決済では、強制的に徴収するキャンセル料が、
事後カード決済では、楽天トラベルが徴収しないんです。
そして、なぜか宿がキャンセル料を徴収しなくてはならないのです。
要は、キャンセル料のフミタオシにつながるってこと。
旅館は、予約に基づき、
料理の材料を仕入れ、料理を作り、スタッフを手配してお客様を迎えます。
満室の場合には、他のお客様をお断りして、予約のお客様を迎えます。
楽天トラベルの規定では、チェックイン時間前ならいつでもキャンセルできる。
19時チェックインで、18時59分にクリックすれば、キャンセル確定。
カード引き落としの権限は楽天トラベルが持っており、
旅館では、クレジットカードを使うことはできません。
そこで、旅館は、電話やメールで連絡をとって
なんとかして、キャンセル料を支払ってもらわなければなりません。
通常の旅行代理店の場合、
旅行代理店がキャンセル料を徴収するんですが、
楽天トラベルなどは、旅行代理店ではないので、
その辺の法律には引っかからないという…。^^;
インターネットでの法整備も絡んでいます。
コワイのは、
もしも、お客様の登録情報が間違っていたら…
旅館では連絡を取ることすらできません。
さらに恐ろしいのは…
もしも、団体だったら?
ワンクリックでゴミに
↑こういう料理が、一瞬でゴミと化すわけです。
しかも、キャンセル料を払ってもらえるかわからないリスクを抱えて。
実は、この問題は、数ヶ月前から旅館組合と楽天トラベルで協議を重ねており、
楽天トラベル側も交渉のテーブルについて話し合っていたところでした。
問題事態、楽天トラベルがシステムを動かしてから表面化したので、
いまだに問題のシステムは稼働しています。
ネット系の会社にありがちなんですが、
旅館という相手がある商売にもかかわらず、
いきなりシステム変えちゃうんですよね。
せっかく話し合いをしてたんだから、
せめて、ヤフーのトップになる前に解決してほしかったです。
インターネットが出はじめたころ、
「インターネットで買い物をするなんて、おっかない」
とユーザーもお店も二の足を踏む時代がありました。
そのとき、安心を与えたのはクレジットカードの存在でした。
「クレジットカードで決済だから、先に荷物を送っても安心。」
企業は、安心してネット上にお店を構えました。
ユーザーにとっても、同じで
「先に荷物が届くから安心。」
となりました。
そうやって発展してきた楽天市場のはず…。
突然、楽天トラベルになった途端に
自社の売上は立ちやすく、
宿泊施設にだけ不安を与えるシステムになってしまいまいた。
「自分たちは、予約件数だけを上げればいい」
そういう目先感が感じられるのが、残念でなりません。
事「前」カード決済では、キャンセル料は強制的に徴収しているので、
先方も分かったいるはずなんですけどねぇ。
そうはいっても、究極的には、
世の中、システムを「作る側」と「使う側」になるわけで、
悔しかったら、「作る側」になるしかないんでしょうが…。
なんとか、丸く収まってほしいところです。
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旅館・ホテル ■第2648号《2012年3月17日(土)発行》
「ヤフーのトップに反応してしまった。^^;」
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事後カード決済 楽天トラベル導入、旅館側は反発