祇園祭・後祭の山鉾巡行ー南北のとりちがえ? | 京都案内人のブログ

京都案内人のブログ

京都散策ー四季の風情や町並み、名所、歴史、人物を訊ねる。たまに言いたい放題。

4番・八幡山

 

 

 

 

浄妙山のトリッキーな御神体の後

 

は4番の八幡山が来る。

 

 

 

 

八幡山

町内に祀られていた八幡宮を勧請したことに由来。

 

 

 

 

八幡山の後ろは人気のある鯉山が

 

5番目に通過する。

 

 

 

 

八幡山の後続に鯉山が見えてくる

 

 

 

 

鯉山は中国黄河の難所である龍門

 

の滝を登った鯉は龍になるという

 

故事に由来する。

 

 

 

 

5番・鯉山

 

 

 

 

この故事にちなんだ登龍門として

 

受験生や起業家、出世を祈願する

 

会社員などの多くがお詣りする。

 

 

 

 

 

 

 

私も何度もお詣りしたことがあるが

 

さて、そのご利益は?

 

 

 

 

御神体は巨大な鯉が瀧を登ろうとする姿を表している

 

 

 

さて、6番目に曳山と呼ばれる

 

北観音山が曳かれてくるが、

 

あまり知られていないエピソード

 

がある。

 

 

 

 

6番・北観音山

先に巡行した南観音山と同じく曳山と呼ばれ、

鉾と外観上は変わりない。鉾との違いは屋根

の上の真木が松の木になっているところ。

(山は上に松の木を頂く)

 

 

 

 

 

山を象徴する松木に、北観音山と

 

南観音山には鳥が止まっている。

 

(鷹山にも鳥が止まっている)

 

 

 

 

 

 

 

松木を拡大すると、オナガドリが

 

止まっているのが見える。(下)

 

 

 

 

松木に止まるオナガドリ

 

 

 

 

ところが2014年の山建ての際、

 

松の上に乗せる「鳥」が違って

 

いると判定された。

 

 

 

 

木彫のオナガドリ

 

 

 

 

これまでは北観音山がハトで

 

南観音山がオナガドリだった。

 

 

 

南観音山のハト

 

 

 

これは江戸時代に描かれた絵図を

 

参考にしたのだが、その説明文は

 

真逆だった。

 

 

 

南観音山のハト

 

 

 

 

北観音山の古文書を確かめると、

 

やはり北観音山がオナガドリで、

 

南観音山はハトだと判断された。

 

 

 

 

 

 

 

 

以来、現在の鳥に落ち着いたが、

 

長い歴史の間には色んなことが

 

あるのも興味深い。

 

 

 

北観音山の御神体「楊柳観音像」

 

 

 

 

 

 

 

つづく