「王朝絵巻」という表現がある。
京都御苑の建礼門から堺町御門の
白砂利を踏みながら進む、行列の
雅な姿がこの言葉によく似合う。
行列の全体像と、各列の主な武官
や役人、山城使に勅使、斎王代を
撮影するには堺町御門の手前の
九条池辺りがベストポジション。
報道各社のキャメラマン(中央から左)
ほとんどの報道陣もここに陣取る。
後はひたすら行列が来るのを
待って、望遠と広角の2台を駆使
してベストを狙うだけ。
先導役の乗尻
路頭の儀の行列は以下のように
構成されている。
第1列:検非違使代・山城使代
検非違使看督長・検非違使志・山城使(騎馬の中央左から)
第2列:御幣櫃(ごへいびつ)・馬寮使(めりょうつかい)・牛車
第3列:舞人(まいびと)・近衛使(勅使)
第4列:陪従(べいじゅう)・内蔵使(くらつかい)
斎王代列:斎王代(さいおうだい)・女人(にょにん)
第2列の御幣櫃:白装束の白丁(無位の官人の子)が御幣櫃を担ぐ
第2列の内蔵寮史生:御幣物を司とる内蔵寮の役人
内蔵寮史生の後には、朝廷の馬を
管理する馬寮使が続く。
馬寮使(めりょうつかい):朝廷保有馬の飼育・調教を担当者で、
平安時代には武士の最高の官職だった。
そして、第3列が葵祭の本来の
主役である近衛使(勅使)の列
になる。
舞人(まいびと):東遊(あずまあそび)を舞う歌舞に堪能な武官。
近衛使(勅使):行列中の最高位である勅使。
葵祭は本来、勅使が下鴨・上賀茂
両神社で天皇の祭文を読み上げて
お供えを届けるのが目的なので、
祭りの本当の主役は勅使といえる。
近衛使(勅使)
次回斎王代列へつづく